Nonsection Radical

撮影と本の空間

遊び人と暇人

2018年05月03日 | Weblog
以前に過労死を出した企業の創業者で国会議員のおっさんが、週休7日が幸せかと発言して物議を醸したが、その時に「幸せに決まってるじゃない」と即座に思ったのだけど、意に反して世間では同様の発言がなかったことに意外であった一面、まあそうだろうなぁと思えるほどには世間ズレはしている。
仕事を一緒にする人とは、よく宝くじが当たったら話をするのだけれど、やりたいことがあるからすぐに仕事なんかやめるという自説に対し、意外にも細々とでも仕事は続けて行くという人が多くて、その理由が”ダメになるから”というのに驚いたりもする。
自身では気がついていないかも知れないが、世間のほとんどの人は生きていても特にすることがないのだ。
別にそれが悪いことでもなく、むしろ好ましいことなのだろうが、一方で遊んで暮らせればそれに越したことがないが、仕方なしに生活のために働いているという人も一定数いて、それをアタシは遊び人と読んでいる。
世間相場では遊び人というとブラブラとしている人かと思っているが、それは”暇人”で、遊び人は遊ぶことに忙しいのだ。
忙しいのに遊ぶ時間を削って生活のために働いているのだ。
遊び人は遊ぶための”何か”を抱えている。
そのためなら他のことなど本当は何もしたくないのだけれど、折り合いをつけるために”得意分野”を活かして生活の糧にすることに成功する人もいる。例えば大学の教員とかカメラマンとかガイドとか・・・
遊び人は、そういう仕事についても、そういう仕事がしたいわけではなくて、そういう仕事で生活費を稼いでいるだけなのだが、世間はそうは思わないらしい。
まあ中には先の国会議員のおっさんのような、起業することが好きという人や、上に立って人を動かすことが好きな人などもいて、金儲けの手段と目的の区別もつかない人がいて、働か”せられる”ことが善だと平気でいうわけなのだが。

先日も仕事場で過労なシフトに拒絶をしていると、20代のにいちゃんが「どうせ暇だから撮影だとかしてるんでしょ。だったら仕事をすればいいじゃないか」などと言うものだから、遊び人と暇人の区別もつかないのか、まあ仕方ないなぁと思ったのだが。
遊び人は忙しいのである。
したいことがたくさんあるのだ。
働きたくなどないのだ。
そのあたりの気持ちが、することなどない暇を持て余している人にはわからないらしい。
そしてせっせと働くのみなのである。
コメント
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