Nonsection Radical

撮影と本の空間

このまま このまま

2018年07月07日 | Weblog
声的には自画自賛が進んでいる日本なんですけど、「まあそんなに悪くはなってないんじゃないの?」的な気持ちがあるんでしょうね。
基本的に教養とか自由とかは嗜好品で、とにかく金カネカネで生きてきたものですから、働かざるもの喰うべからずの高度成長期思考のままでこれからも行くところまで行くのでしょう。
表向きはそんなには”悪くはなっていない”感じなんですけど、しわ寄せは確実に弱い立場のものに向かっていますね。
そういえば派遣労働なんて自由な生き方の選択などと言われていましたけれど、派遣生活は以前ほど自由でもないし、儲かる仕事スタイルでもない。
なにしろ世の中のサービス業とか製造業など最低賃金での労働が多数を占めていますから、長時間労働でしか収入は増えないし、増えればマシな方です。
一時は廃れていた考え「日本の10年後はアメリカの今」が最近は当てはまるのではと感じられます。
アメリカで問題になっていることは、これから日本でも起こるというものですけど、そんなこと感じませんかね。
選択した結果なんだけれど、今の日本に革新は望めませんね。
産業的にも文化的にも周回遅れどころか同じ土俵にも立てない。
今まではそうやって革新ではなくアレンジで競争力を保ってきたのですけど、そんなものは他の国がとっくに身につけて安く早く行なっているのですからついていけません。
できるのはメンテぐらいで、そういう巨大産業がゴロゴロあって、また政府もそういう産業が死なないようにそちらに注力しています(電力とか鉄鋼とか重工業とか)。
昔頑張った功労者のジジイが個室を与えられて相談役などに収まっている大企業みたいなものです。
こいつらが死なない限り権力を手放しはしないし、方向転換も認められない。
最近は流石にそれでは存亡に関わる事がわかってきたので(そういう老舗企業が傾き始めた)排除し始めたけれど、巨大産業ほどそのままの姿が残っているわけで、「産業革命」は起こりようもないし、またそんなものは望んでいないし。
日本という国がその辺のアジアの一国であるだけでいいのなら、どんな国であっても構わないのだけれど(北朝鮮のような)、とりあえずは開国以来西洋の価値観で生きて行って、西洋諸国のグループの一員になることで世界での地位を確立しようとした結果が今なんだけど、どうなんでしょうねこれから。
新しい世界を作る一員になれるんでしょうかね。
なにしろ自分をはじめとしてとにかく年寄りばかりが増えるんですよこれからも。
年寄りはこれまで自分がやってきたことにしがみつきますからね。
自分のしてきたことでこれまではうまくいった”実績”があるものだから、新しい考えを取り入れようなどとは思いませんから、このまま路線を続けたいし他人にもそうしてほしいわけです。
できれば若い人が新しい事をするのは潰したい(笑)。
そういう現状じゃないのですかね。
そのために新しい芽は摘むに限るし、余計な事を考えずに黙って言われたことだけをする、できれば”忖度”して上の思い通りに動く思考を身につける教育をしてきたわけです。
その結果扱いやすい若者が増えてきたんだけど、同時に世界を相手にする若者もいなくなったと。
こんな状態を無責任にも年寄りは「近頃の若者は覇気がない」と嘆くんですね。
つまるところ「お爺ちゃん子」が欲しかったんですよ。
年寄りを大切にして、気の回る振る舞いをするデキた若者を。
うまくはいかなかったけどね。
変に年寄りじみた若者ができてしまったけれど、その責任は若者自身に負わそうとするし。
それでもアタシは若者に期待してますよ。
だって自分は年寄りだと自覚してますから。
多くの年寄りは自覚していない。
それが問題。
コメント
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