Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

YAOMI@フランクフルト グローバル時代の味噌ラーメンか?!

フランクフルトに今、何が起こっているんでしょう?!

また、新たなグローバル時代の日本レストランを見つけました。

その名も、

YAOMI
@Frankfurt

です。

創業1年、2014年に開業した「新店」です!

しかし、変な店名です。

お店の人に聞くと、「日本の女性の名前から取りました」、ということでした。

ん? やおみ?

なおみ?! じゃないの?!

やおみなんていう名前の女性は、日本にいませんから…

残念っ!(苦笑)

YAOMIは、フランクフルト中央駅から徒歩で6分くらいかな。

ビジネスマンも多く集まるエリアにあります。

メニューです。

RAMEN、ありました♪

お肉入りかどうかで値段が変わってきます。

この日は連食予定なので、野菜&きのこのRAMENを注文しました。

来ました…

まさかまさかの味噌ラーメン(爆)

味噌ラーメンですか、、、

しかも、このお店、日本人の匂い、全然しません。

かといって、中国やベトナムの匂いもしません。

完全にモード的で、おしゃれなお店です。

そんなモードなお店で、味噌ラーメンですか?!

お味は、これが、もう、たまらなく旨い。

味噌の出汁感が半端ないです。

そこに、キノコの風味も生きていて、キノコ×味噌という不思議なラーメンになっていました。これは凄いぞ…。

僕が描く理想の「グローバル・ラーメン」の姿がここにありました。

いや、本当に、理想的なグローバル時代のラーメン。

なるともメンマもチャーシューもネギものりもありません。

こちらで定番の野菜ときのこのみ。

まぁ、日本語的には、「味噌野菜ラーメン」になるんですけどね。

でも、もやしもキャベツもニンジンもネギもない野菜ラーメン。

エキゾチックじゃないですか。。。

麺も、the中華麺って感じじゃなくて、面白かったです。

きっと、日本の麺しか食べていない人には、???な麺になっていると思います。

おそらく、「なんだ、この麺は!」といって、怒るんじゃないかな?!


 

昨日、Ramen Junで感じた違和感がはっきりしました。

今、グローバル・ラーメンと、日本からやってきたトラディショナル・ラーメン(あるいはナショナル・ラーメン)とが、せめぎ合っているんです。多分。

一方で、非日本人による創造的なラーメンがどんどん登場してきています。グローバル時代のグローバル・ラーメン。このお店の欧風味噌野菜ラーメンは、まさにその典型だと思います。日本人の面影はなく、「なんとなくラーメンってこんなもんだろう」という感じで、創造力を発揮して、作り上げています。

その一方で、Ramen Junのように、現代日本で、日本人(のみ)に承認されているポピュラーなラーメンも、欧州に次々と流れ込んできています。この場合、日本人の「技術協力」を経て、現地在住の日本人が背後で動いています。

「どちらが正しいか」、というのはありません。

どちらも、RAMENとして、その知名度を上げているのです。

SUSHI=寿司に関して言えば、完全にトラディショナルな寿司の敗北となりました。日本で通用する「寿司」は、グローバルな「SUSHI」にはなりませんでした。ドイツやその他の国々で見かけるSUSHIは、ドメスティックなお寿司ではありません。

RAMENはどうなるんでしょう。今のままだと、日本的なラーメンは、敗北するんじゃないか、と直感的に思っています。なぜなら、そこに「創意工夫の精神」がないからです。日本人は、海外のものを取り込んで、自分たちなりに創意工夫して、よりよくすることが得意だ、と言われてきました。

でも、逆に、自国のものを他国にもっていく場合、「自分たちのものが一番いいんだ」、と思い込み、創意工夫の精神を忘れ、そのまま異国に持ち込もうとします。

けれど、そこには、「相手国の人間」がいて、その人間が、自らの国の人の口に合うように、創意工夫を重ね、新たな文化として、取り込んでいきます。

…結局、日本人が、「他国の文化を自らの文化に取り込むのが得意」、というのは大嘘で、というか、そうではなく、どの国の人々も、他国の文化を取り込む際に、それなりの創意工夫を重ねる努力をしている、ということなんです。日本人だけが特別なんじゃないんです。

「たかがラーメン」…かもしれません。でも、その「たかがラーメン」にも、やはり普遍的な問題が隠れ潜んでいたんですね。

僕の感覚でいえば、たしかにRamen Junのラーメンは美味しいし、完成度も高く、洗練されている。けれど、そこに、「その国への同化」への創意工夫はあまり見られませんでした。それでいいのかもしれません。「これがホンモノなんだぞ」、という気持ちは大事だと思うし、そうあってほしいです。

が、そんな日本人的感覚とは別の感覚が、すでにドイツ中に広まりつつあって、僕ら日本人が知らないグローバル時代の「RAMEN」もどんどん生まれてきているんですね。

そこがとても面白いなぁ、と。

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