そろそろ、欧州ラーメン編、終了です。
この1か月間、本ブログは欧州の話ばかりになってしまいました。
この(食べた)頃の欧州は、まだのんびりとしていましたが、
今は、どのお店もclosedになっています。
(当時は、テレビでも「中国でコロナが…」という話題が主でした)
本当に、この1か月で世界中が大きく変わりました。
自粛の空気が蔓延しており、ブログの更新さえ不謹慎かもしれませんが、
誰かのための気晴らしや息抜きになれば、と地味に記事を書き続けたいと思います。
ブログは「ネット上の公開型の<日記>」ですので、ご了承ください。
…
さて、欧州ラーメンレポ、ラスト2です。
ラスト2は、今回のウィーンのラーメン探索において、最も感動したお店、
イギリスの一風堂と日本のラーメン店で修業した中国人店主さんが、
生まれ育ったウィーンで、ラーメン店を開業したという、
SHOUKO Ramen Bar
です!!
…
店名の由来は、「翔ぶ」の「翔」+店主さんのお名前の「KO(or Kou?)」から。
恐らく、「黄さん」じゃないかな??(推測)。
店主さんは、「翔」という字が大好きみたいで、、、。
fly high!という意味もありますが、Freiheit(自由)という意味もあるとかで。
どこまでも自由なRamenに人生を賭けたいと思ったんだとか(素敵です!)。
女性の名前の「翔子」とか「昭子」とかじゃないんですね(;´・ω・)
こちらのお店は、創業1年のウィーンの「新店」です!!
とっても綺麗で、スタイリッシュなお店ですが、、、
客席の天井がちょっと「ゲゲゲの鬼太郎」っぽい感じでした(苦笑)
これ、オシャレっていうか、ちょっと怖い!?(;´・ω・)
でも、店内はとても明るくて、笑顔になれるお店です。
このお店、ちょっと他と違います。
オープンキッチンだったんですが、この寸胴が凄かったです。
日本でもスープに力を入れているお店で見ることのできる巨大な木べら!!
本気でスープを仕込んでいるお店では、かならず木べらで常にスープを混ぜています。
こちらの店主さんも、巨大な木べらでスープを丹念にかき混ぜていました。
そのお姿を見た瞬間に、「この人、ガチの人だ」って思いました(苦笑)。
…
聞けば、ラーメンに開眼し、イギリスの「一風堂」と「金田家」で働いたんだとか。
一風堂でラーメンづくりの基本を学び、他店でも経験を積み、
そして、日本に飛び、日本の人気店で修行されたんだとか。
(…たしか「地雷源」って言ってたような…汗)
その後、生まれ故郷のウィーンに戻り、ラーメン店を開業した、と。
凄い経歴をもつオーストリア出身の中国人店主さん。
(ご両親が中国からウィーンに来たということで、二世世代ですね)
ラーメン店主の学び論について研究している僕としては大興奮。
今回のラーメンめぐりで、徐々に分かってきました。
今、世界では、日本人じゃないラーメン店主さんが目覚めつつある、と。
今後、日本のラーメン店で修行したガチの店主さんがどんどん開業するだろう、と。
これから、ますます世界のラーメン界は面白いことになりそうです。
で、きっと、これから各国独自の「Ramen」がどんどん生まれてくるでしょう。
世界のラーメンはこれからますます熱く盛り上がっていきます!!
では、メニューを見ていきましょう。
まずは、「OKAZU」、つまりはオードブル。
味噌汁に、枝豆に、スパイシーサラダに、チキンウィングに、
餃子に、鶏の唐揚げ…って、これ、つまみじゃん(苦笑)
店員さんに、「餃子が大人気です」と言われたので、、、
(ここの餃子が凄かったんです、、、)
で、ラーメン♪
醤油、豚骨、辛チキン、坦々、ベジラーメンの五種ですね。
トップに来るのは、醤油。次いで、豚骨。
(一応、イチオシはTONKOTSUって言ってました)
この二つを食べようと思ったんですが、、、、
続く「Angry Chicken」が気になりました。
angryって、「怒って」とか「腹を立てて」とか「憤慨して」とか…。
憤慨するチキンラーメン??(苦笑)
更には「荒れた」「黒々とした」「赤く腫れあがった」「炎症を起こした」など…。
ってことは、推測するに、「激辛鶏ラーメン」ってこと??
説明のところに「チリオイル(ラー油)」と書いてあるから、多分そう。
お店のスタッフさんも、このAngry Chickenを推していました。
となれば、濃厚系の豚骨とライト系のAngry Chickenを。。。
トッピングです。
豚チャーシューと鶏チャーシューがあるんだ、、、
更に、替え玉(Extra Nudeln)も。
味玉、海苔、メンマ、エノキ、コーンとあります。
メンマって、Marinierter Bambusって言うんだ…(;'∀')
エノキトッピングをしておけばよかったと後々になって後悔…。
更に、NOT RAMEN(ラーメン以外)もありました。
ん? チェリートマトとほうれん草とモヤシのライスフレーク??
なんだこりゃ?!?!
なにこれ?? カレー? でも、ライスフレーク??
次回、これは絶対に食べたい…(と、今になって思います)。
で、「Shoukoバーガー」があって、、、
で、「Black Heilbutt」??「ヒラメ」?「カレイ」??
カレイのグリル??
どれも気になるぞ、、、(;'∀')
そして、デザートと続きます。
メニューを見るのも、こっちのお店の面白さだと思いますね~。
…
というわけで、、、
まずは、、、
TONKOTSU(13€)
です!!
はい、そのまんま、「豚骨ラーメン」です!!
見た目的には、もうばっちりですねー\(^o^)/
わりと厚切りのチャーシューが二枚どーんっと入っています。
白濁したスープの表面には、マー油と思われる香味油が…。
半熟の味玉もとっても美味しそうです。
で、スープを飲むと、もうびっくりどっきり!!!
めっちゃ美味しいライトでマイルドな白濁豚骨スープであります。
感覚的には、一風堂と一蘭の間くらいの味わい??
いや、九州のライトな豚骨スープに似ているスープ!?
あるいは、佐賀ラーメンにちょっと似ている!?
このスープは、僕、結構好きかも、、、(;´・ω・)
麺も、とってもよかったです。
九州っぽい細いストレート麺になっていました。
いや~、ここの麺もホント美味しかったなぁ~。
どこでこの麺を作っているんだろう??
自家製??(聞きそびれました)
チャーシューも本当にお見事でした。
厚切りの豚チャーシューで、お味も完璧でした。
これが二枚入っているんですから、、、
(でも、まぁ、13€だから、三枚入っていてもいいか、、、)
このチャーシュー、ホント欧州ではトップクラスのチャーシューだ。
さすがは、日本まで来て、ラーメン作りを学んだだけはあります。
メンマも面白かったです。
渡なべスタイルのぶっといメンマタケノコをサイコロ型に切ったものでした。
このアイデアは、素晴らしいなぁって思いました。
食べやすいし、見た目的にもとってもスマートですし、、、
コリコリっとしたタケノコの食感が最高でした。
これもまた、店主さんのアイデアなんだとか、、、
で、こちらが、個性派の、
Angry Chicken
です!!
怒ったほどにhotな辛い鶏ラーメン!(苦笑)
直訳すれば、「怒った鶏」…(;´・ω・)
でも、出てきたラーメンは、angryって感じでもなく、、、
むしろ、とってもsmilyなラーメンなんですけど、、、
鶏チャーシュー(?)がなんとも魅惑的です。量も多めですよ、、、
確かに、スープの表面にラー油(Chiliöl)が浮いてますね。
で、お味は、、、
この味はかなりかなり面白いです。面白いというか独創的。
なんとも、中華料理の調理法とラーメンの技法をミックスしたんだとか!!
これって、「Hoichi Ramen」と似たアプローチかもしれない…。
ただ、こっちの方が破格的に美味しいですけど、、、(;´・ω・)
異国感がありつつも、しっかり日本のラーメンになっている感じで、
辛さはそれほどでもなく、キリっとする辛い塩ラーメンになっていました。
まさに、「日中合作系スパイシーチキンラーメン」、であります!
(でも、実際には若干タイ風と言いますか、東南アジア風と言いますか…)
これ、感動ですよ。
もともと中国から伝達された湯面が日本で独自に進化して世界に広まった「ラーメン」。
今度は、その発生元である中国の人たちが、日本のラーメンを学んで、それを更に発展させようとしているのだから。
凄いことが起こっていると思いませんか!?
まぁ、中国からすれば、「逆輸入」ってことなんですけれども…。
麺はこんな感じで、うん、やっぱり日本的な麺だなぁと思いました。
王道ですが、「つるつるしこしこ」って感じで、のど越しのよい麺。
そこに、柔らかい鶏チャーシュー(!?)が入り込んでいます。
このお肉がとっても柔らかくて美味しくて、感動でした。
これもまた、低温で時間をかけて作ったのかな?っていう。
あと、何気にコーンがとってもいいアクセントになっていました。
…
それと、ここに来たら是非食べたいのが、、、
ジャジャーン!!!
羽根つき餃子です!!
見てください、この美し過ぎるヴィジュアルの餃子!!
これを見たとき、僕はおったまげましたよ。
いったいどうしたらこんな美しい餃子ができるんだ?!って。
この穴はいったい何?!って(苦笑)
ぱりっぱりの羽根の部分がたまらないです。
ビールのおつまみとして、超最適かも。
お味も、ばっちり日本の餃子の味わいでした。
***
というわけで、、、
SHOUKO Ramen Barのレポでした!!
このお店、マジでいいなぁって思いました。
これまでウィーンで食べてきたお店の中では、ナンバーワンかな。
とにかく気合いと情熱とパワーを感じました。
店主さんは、間違いなく、「こっち側」の人間だなって。
フリークの匂いがプンプンでした。
女子的には、「店内がきれいでオシャレ」という感想でした(苦笑)
確かに、本当に綺麗で明るくて都会的でモダンでした。
日本でも、ここまで広くて開放的でスタイリッシュなお店はなかなか…
あ、でも、都内なら結構あるかな??
っていう感じでした。
現時点では、ウィーンで一番おススメしたいお店です!!
最後に、マップを!
PS
ここで出会った音楽家のお母さんとその娘さんとの会話も面白かったです。その子は(アメリカ生まれの)現地の高校生だったかな。日本人のママなんだけど、その子は主に英語が母国語になっていて、でも、日本語もわりとできていて。「まあね」っていう言葉がお気に入りみたいで、全部、「まあね」って答えていて、印象に残りました。また会えたら会いたいなぁ~って。