今日は朝からとても憂鬱だった。なんだかよくわからないけれど、なんともいない不安感があった。
今日、午後一時頃,父方のおばあちゃんが静かに息を引き取った。享年98歳だった。 つい二時間前だ。今日はたまたま実家にいたので,今,母と一緒におばあちゃんのところに向かっている。
信じられない気持ちもあり,『お疲れ様!』と言いたい気持ちもある。実際,『大往生』だったと思う。悶え苦しむことなく,静かに生を終えた。最後の最後までしっかり意識があったようだ。 昼食を少し食べた後、寝ている間に息を引き取ったとのことだった。
実は昨日おばあちゃんに会いに行く話もあった。しかし、仕事もたまっていて「また次回に」、と思い、会わなかった。だから、昨日会っておけば…っていう後悔だけが残る。 前にあったのが今年の4月。最後の最後の姿を見ることができなかった。
当然だけど,死は思いがけないときにふとやって来る。予想できない。いつどこでどのような形で死を迎えるのかは,生きている人間には知り得ないのだ。 だから,いつも大切な人とは会っておきたい。(死ぬ時期がいつか分からない、というのは人間の最後の幸いなのかもしれない。知っていたら、それはそれでとても不幸だと思うのだ)
ただ、おばあちゃんとは定期的に会えていた。会える時はしっかり会っていた。特にこの数年はよくお話することが出来た。だから,それほど寂しくはない。他のいとこたちは聞いたことのないような話もたくさんしてくれたし、僕とおばあちゃんの関係も新たに作ることができた。おばあちゃんから学べることはかなり学べたと思っている。
小さい頃は恐いおばあちゃんだったけど,晩年はかわいくてやさしくてちょっと毒のあるおばあちゃんだった。
『ぼうや! 髪の毛長いんじゃない?切りなさい!』,『あんた,ペラペラしゃべるのやめなさい』,『ちゃんと親の言うことを聞くのよ』、『あんた、先生になれてよかったね。頑張ったわね』、『あんた、デブね』、といった言葉は今も心の中で響いている。
今までありがとう、おばあちゃん。叱ってくれて、世話してくれて、かまってくれてありがとう。
32年間、お世話になりました。
しっかりお別れしたいと思います。