僕のラーメンの視野をおもいっきり広げてくれた石神師匠。彼のラーメン本も遂に今年で10年目。計20冊の本が世に出たわけだ。今回は、10周年というメモリアルな一冊になっている。表紙が黄金っていうのもすごい。。。
今回の石神本は、巻頭で石神氏の2007年ラーメン批評。そして、殿堂入りの名店18店が紹介されている。これは読む価値たっぷりだろう。武蔵の山田さんとの対談がとても面白い。山田さんの石神氏に対する印象なんかも書いてあって、ここでしか読めない内容が満載となっていた。
新店情報もさすが石神師匠。毎年毎年ホント絶妙なラーメン店を発見してくる。小岩のえどやなんてめっちゃマニアックじゃない?!近いうちに行かねば!
千葉の新店は全部で3軒。全部もう食べてる♪ あさひ@新松戸、つけ麺目黒屋@鎌ヶ谷、そして、華の蔵@千倉の三軒だった。たしかにどこもすごく素晴らしいラーメン屋さんだ。もう少し千葉のラーメン屋さんを紹介してくれても嬉しかったなあ~(涙)ただそれだけまだまだだってことかもしれない。逆に言えば、まだまだ千葉には可能性があるっていうこと・・・かな。
今回の石神本ではいわゆる複数のラーメン屋店主との対談はなし。このところいつも対談があったから、ちょっと寂しかったかな。でも、その代わり、大勢の店主と議論していて、どれも興味深かった。
ちなみに、石神さんが来年以降見据えているラーメンは、【スパイシー味噌ラーメン】だそうだ。鶏白湯、Wテイスト、鮮魚系、スープOFFなどに続いて、今度はスパイシー味噌。なんか分かる気もするなあ、、、っていうか。ただ、鶏白湯もWテイストもスープOFFも、あんまり定着していない気がするのは気のせいか。一過性の流行に終わらないかどうか、やや不安も残るが、、、
本書で石神さんは今後のラーメン業界について、重要なことを語っているので、そこだけは引用しておきたい。
「シンプルな醤油ラーメンに回帰していく」と読む向きも多いようですが、これまでずっと濃厚系スープに向かってきた嗜好が、突然真逆に向かうことは人間の味覚・生理学上からも考えづらいですし、豚骨魚介や二郎系にも負けない、重量感のあるラーメンとして、濃厚感を出しやすい味噌、しかもスパイスでパンチを効かせたタイプに向かう流れは不自然ではないですから」(p.6)
ラーメン界も(教育界同様)、二つの真逆の方向性を行きつ戻りつしているところはある。が、一度濃厚に慣れた人間が「あっさりシンプル」に美味しさを感じるということはなかなか考えにくい。今年流行っている煮干しラーメンも、かつてのにぼしラーメンとはやっぱり違うものになっている。ますます濃厚になってきている。ただ「濃厚さ」に飽きがくる可能性はある。ここで面白いのは、濃厚さを脂や出汁で演出するのではなく、味噌で濃厚感を補完する、というところだ。。。
なんだかんだいいつつも、やはり石神本はすごい。10年間続けてきたことも凄すぎることだが、それよりなにより紹介されているラーメン店が(毎回)やはりとても良い。10年間、ずっと緊張感をもって一つの仕事を続けることは並大抵のことではない。ラーメン業界をみても、やはり石神さんは唯一無二の存在だと思う。
これからこの一冊を手に持って、頑張って食べ歩こうかな。もうそろそろ都内でもあまり知られていない未知店探しも始めようかな。得意な地域と苦手な地域があるので、その差も狭めていきたい。