Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

D'ERLANGER / #Sixx 待望の6thアルバムはもう誰にも止められないデランジェのエロティックワールド!

 

D'ERLANGER、待望のフルアルバムがリリースされました。

6thアルバム『#Sixx』
2013年05月22日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】WPZL-30592/3 ¥3,500(税込)
【通常盤(CD)】WPCL-11413 ¥3,000(税込)


【全曲解説】

1. XXiS

最初から突然、ノイズの音で一気に世界に引き込まれます。そして、美しいピアノの旋律と妖しいサウンドが重なり合って、聴き手をアルバムの世界へとゆっくりと導いていく、そんな展開になっています。デランジェというバンドが、どれだけ「世界」を大事にしているのかが、改めて分かるようなSEになっていました。これまでにないSEです。これは。。。

2. MY BLOODY BURROUGHS POEM

来るか?爆音?と思いきや、、、 なんとも不気味でのろのろっとした重たいリズムが続きます。そこに、Kyoのウィスパーヴォイスがたんたんと響きます。何?この展開?? すごい無機質なサウンドなのに、めちゃめちゃエネルギッシュ。成熟したデランジェの激しさを感じることができました。ドラムの技がいたるところで冴えわたっています。さすが!

3. CAVALLARO

ようやくキャッチーなナンバー。これまでの(復活後の)デランジェワールド炸裂。いやー、歌詞がいやらしい(苦笑)。大人のエロさが炸裂している、というかなんというか。あんまり歌詞には意味はなさそうです。Hな歌ってことで。柘榴以降の一つのデランジェのカラーがぎゅっと詰まっている、というかなんというか。ダンスホールで演奏するデランジェの姿が思い浮かびます。裏のキーボードがすごいセンスいいです。演奏的には、これまでのデランジェらしい演奏になっているかな。シーラのベースがホント、エロくうねってます。やっぱ、ベースってエロい楽器だったんだなぁ、と。一度聴いただけでは語れないくらいに、なんとも大人な味わい、という感じですかね。ちなみにタイトルのCAVALLAROは、辞書によると、人名みたいですね。「キャヴァレロ」というそうです(苦笑)。

*ちなみに、ここでのキャヴァレロとは、カーメン・キャヴァレロのことみたいです。



4. Beast in Me

既にPVが公開されている本作の看板曲。ライブでも既に演奏されているので知っている人も多いはず。復活後のデランジェサウンドの王道系と言えばいいのかな。ただ、なんていうか、縦ノリっていうよりは、横ノリビートですね。CRAZE時代のパンクサウンドとは全然違います。大人のロック=ヴィジュアル系サウンドといえばいいのかな。サビ後の楽器隊の演奏は圧巻です。特に哲っちゃんとシーラの「音のかけひき」がたまらないです。歌詞的には、どうしても「不義の恋」の歌にしか聴こえてこない…(汗) あー、デランジェってエロいバンドです、、、 昔に比べても、ますますエロくなってる気がするなぁ。昔はまだイノセントだった。今はもう違う。完全に…(苦笑)

5. My lips to overlip your lips

この曲も既に発表済みの曲ですね。僕も聴いたことがあった(ような)。これもまた、エッチな曲で…(汗)。凄いエロスの世界。。。昔からのファンなら、「3秒だけキミをくれないか」っていうところで、ちょっとニヤリとできるはず★ 今回の作品では、やたら「罪と罰」という言葉が出てくるんです。そうなると、どうしても不義の恋しか… これもまたKyoちゃんの戦略なのかな? 楽曲としては、やはり「柘榴」の流れを汲むゆったりとした激しいロックサウンドになっています。そう、今のデランジェって、ゆったりとしたビートで激しい、というなんともアンビバレントな音世界を奏でていますね。大人のカッコよさがキラリ。

6. Candy in the shape of you

本作で一番、ピーンときた曲かも。メロウでメランコリックでキャッチーで切ない一曲。こういう曲を期待してたんですよー。きっと多くのファンがそう思っていることでしょう♪ ようやくここにきて、エロくない歌詞が、、、(苦笑)。ほっ。。。でも、やっぱり大人の恋の歌。…分かった。そうか。(勝手な解釈ですが)デランジェのファンって、僕ら世代が多い。30代後半から40代の女性のファンが圧倒的に多い。そんな彼女たちの「欲望」を歌っているんだ…。どうしてもKyoちゃんが歌うから、「男目線」になっちゃうけど、違う。僕ら世代の女性たちのために歌っているんだ。結婚して、子どもができて、でも、どこかで本能的に激しい恋を求めていて。不義の恋っていうのも、男目線じゃなくて、女目線なんだ…。で、その恋の相手として、Kyoちゃんがいて。分かった気がする(と、勝手に自己解決)。とにかくいい曲です!

7. Crimson Crow

この曲、音楽マニア的に大好き。凄いです。マニアック過ぎます。こんなマニアックな曲をやっちゃっていいんですか? 他の人には作れない楽曲じゃないかな。ギターは相変わらずですが、、、汗。でも、そのギターに合わせて、バックのドラムとベースがとにかく暴れまわってます。これは凄い。この曲は、歌詞よりも演奏に目が行ってしまいました。曲的には、6と同様、聴きやすいメロディーです。が、とにかく裏の楽器隊が凄い。サビの部分のドラムなんて、「なんで、ここでこういうドラムを入れちゃうの?」っていう。神的です、このセンス。裏打ちのハイハットの音もとっても気持ちいいです。いやー、なんかどっか変な所に連れていかれそうになります。。。で、最後の三拍子のところが激ヤバ。カッコよすぎます。

8. Dance naked, Under the moonlight.

ここにきてようやく比較的アップテンポの曲が。。。(ホッ)。ここまでずっとゆったりとした横ノリの楽曲ばかりだったので。この曲もそんなにテンポは速くはないですが、アップテンポの曲といっていいでしょう。ライブで盛り上がりそうな曲。柘榴以前のデランジェのカラーが残る曲かな。LAZZAROの時のデランジェっぽいかな。僕的には、LAZZAROのデランジェがすごい好きだったので、やっぱこの曲好き。ギターソロはどこか、グループサウンズ風。歌詞は、やっぱセクシャル。よくもまぁ、ここまで書けるなぁ、と(汗)。でも、きっとこれは僕ら世代の女性の「ホンネ」だったり「願望」だったりするように思えてきました。だからこそ、デランジェにますます酔えるんだと思います。10代~20代の「女の子たち」には分からない世界だろうな~。

9. IS THIS LOVE

来ました♪ またまたのアップテンポの曲。ここにきて、テンションを上げさせるか…(汗)。この曲もまたLAZZARO時代のデランジェを彷彿とさせるキレのあるアッパーな曲です。ギターの音が本当にいいです。さすがは一郎様。。。 巧いとか早いとかじゃなくて、エロいギターです。もう、全部がエロいですからね。凄いですよ。この大人のセクシャリティー。演奏的にも、ぶっとんでますよ。展開が読めない、、、。本作全体通して、先がまったく読めないんです。そこが、デランジェの凄さなんだろうな。他のバンドマンには真似できない「奇抜さ」があります。昔からそうでしたが、本作は過去にないくらいに奇抜です。そして、どこまでもエロい…。本作の中でも、一番ヤバいんじゃないかなー。最後のドラム音が半端ないですよ。ぶっ壊れてます。そして、どんどんと…。この展開、凄すぎ… 圧巻。「これからのデランジェ」を感じさせる近未来的なサウンドですよ!

10. the end of eden

ひゃー、最後の最後でなんですか。この「新感覚感」。。。これまでのデランジェにないタイプの曲で、なんとも形容しがたい。デランジェじゃないみたいな出だしです。最初は、どろっとしていて、耽美なんですが、その後は、ダンサブルで、グルーブ感があって、うねっていて、熱くて、どこか悲しい。聴き手の感情をえぐりまくる展開に、聴いている方はもうへとへとですよ。歌詞的には、なんていうか、Kyoのファーストソロアルバムっぽい感じ。エーリアンっていう感じ(苦笑)。バックのキーボードもおかしい。なんで、そんなキーボードを入れるの?っていう(それでいて、とても気持ちいい!)。いったい何をどうやったら、こんな曲が作れるんだろう?、という。さすがはデランジェ様です。一生、ついていきます。はい。

総括

「音で世界を作る」ってこういうことなんだ、と改めて教えられた気がしました。ここまでコセンプチュアルに世界を構築できる、ということに驚いています。個々の曲はそれぞれの世界をもっているんですけど、全体としてのまとまり=ゲシュタルトの効果が半端ないんです。一つの映画を見ている感覚に陥る、というか。専心没頭してしまう、というか。引き込まれるんですね。デランジェの世界に。そこが凄い。「音楽」は音楽なんですけど、なんていうか、あえていえば「オペラ」を見ているような、そんな気分になります。

演奏力も凄まじいです。大ベテランですから当然ですけど、巧いだけじゃないんですね。巧いを超えていて、「凄い」としかいいようのない音になっているんです。若者のロックはスピードと勢いとメッセージ性があればいいですけど、デランジェくらいになると、その真逆に向かう、というか。大人のリズムになっているというか。それでいて、ものすごい退廃的で。80年代~90年代に感じたあのデカダントな感覚が呼び起こされた気分になりました。

そして、デランジェの存在理由。そのひとつに、僕ら世代の女性へのある種のエールがある、ということに気づきました。僕ら世代の女性のある種の「欲望」を満たす、というか。

<DVD>
1. LULLABY
2. 柘榴
3. Beast in Me


本日、ニコニコ動画で、メンバーによる全曲解説があるんですって!

http://www.barks.jp/news/?id=1000090510

サイトはこちら↓
http://live.nicovideo.jp/watch/lv137995232 

コメント一覧

萩原
度々すみません
やっと事務所に電話が繋がりました
郵便事故みたいで発送済みと言われました…
不都合でしたら、こちらは削除して頂いて構いません
大変失礼しました
萩原
はじめまして
D'ERLANGERで検索をしてこちらに来させてもらいました
初めてにも関わらず大変申し訳ないのですが事務所の電話の受付時間ってわからないでしょうか?
サイトにて通信販売してたカレンダーを申し込んだのですが、まだ届かないので…
メールも返信なくて電話も留守電にもならず出ない状態です
事務所の発送遅延なのか郵便事故なのかもわからないので…
レコード会社に問い合わせたらわかりますかね?
周りにD'ERLANGERがわかる方がいないので何かわかりましたら、こちらに返信いただけたらと思います
よろしくお願いします
C44
お疲れ様です。

重い腰をあげて買って良かったって思う事は100%保証します(笑)
是非ともkeiさんには聴いて欲しいと思っています!!

本当に今のC4は凄いバンドになってます!!
kei
c44さん

教えていただきありがとうございます。

やはりamazon等では発売されていませんね(;;)

頑張って通販にチャレンジするかどうか、、、汗(その腰はとても重いです)。
c44
keiさんこんにちは!!

C4のニューアルバム出ましたよ~!!
凄いアルバムになってますよ~。

C4オフィシャルサイトの通販でなんと送料無料で買えるので是非!!

レビュー楽しみにしています(笑)
kei
c44さん

こんにちは。またのコメント、ありがとうございます!

全くもって同感ですね(笑)

サイファ先生のギター、ようやく本領に戻ってきたかな、という感じですね。

もう、単純に気持ち良いというかなんというか。

C4のアルバム、欲しいんですよー。

一般流通していないので、なかなか買えません(涙)

8月のアルバムはamazonとかで買えますかね?!

聴きたいです(;;)
c44
keiさんこんにちは!!
久しぶりのコメントです。

keiさんのデランジェのレビュー待ってました~!!
本当keiさんのCDレビューはどんなライターより的確で大好きで毎回感銘を受けています!!

今回のアルバムは個人的にはデランジェここに極まる!!
って感じで捨て曲もほぼなく(笑)大満足のアルバムでした!!

SEELAのBASSはもう生きているかのようで誰がこのBASS弾けんねんって感じですし、TETEUもあんた最強だよって感じですし、KYOはますます妖艶で凄みを感じます!!

サイファ先生のギターは歪みが少なくなってよりエッジーな感じになりました?まぁ演っている事は相変わらずですよね(笑)
でも、瀧川一郎の作りだすメロディがどうしようもなく好きでたまりませんけど(笑)
もう、Dance naked, Under the moonlight.なんて、これこれこれを待っていた~~~!!って電車で叫びそうになりました(笑)

久しぶりにLIVEにも行こうって思っています。

あっ!C4のニューアルバムも8月にでますよ!!
レビュー楽しみにしています!!
前回のアルバムのレビューなかった様でしたので(笑)

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