遂に、D'ERLANGERのトリビュートアルバムがリリースになりました!
凄く豪華なラインナップになっています。
あの人やあの人、あのバンドやあのバンド、、、
デランジェを愛するバンドマンたちの夢のコラボレーション。
僕が中学の時に憧れたあのバンドが、平成29年の今、こうやって活躍しているんだから…
凄いなぁ、と思う以外にありません。
トリビュートアルバムって、だいたい、「なるほどねー」で終わっちゃうんです。
でも、それって、誰が悪いってわけじゃなくて、、、
本当に大好きなバンドのトリビュート以外は、ピンとこないもんなんだな、と今回教えられました。
死ぬほど大好きなデランジェだからこそ、トリビュートも楽しめる、というか。
曲のすみからすみまで、身体で分かっているからこそ、トリビュートの奥深さにも気づく、というか。
「原曲」をよーく知っている人だからこそ、「トリビュート曲」も味わえる、というか。
現在、もう、このアルバムしか聴いてません、、、(;´・ω・)
どこから聴いても、どれだけ聴いても、魅力がいっぱいつまっています。
【全曲解説】
M-1 UNDER THE PRETENSE Remixed by YOW-ROW
歴史に残る名盤「LA VIE EN ROSE」のオープニングSEを、世界的に活躍しているGARIのYOW-ROW氏が独自にアレンジ。壮大なオーケストラサウンドで幕を開け、徐々にテンションを上げていきます。このテンションの上げ方に、ヨーロッパを感じます。デランジェへの最高のプレゼントとなりそうなSEに仕上がってます。最後は、完璧に欧州のテクノ・ダンスサウンドに!!
M-2 LA VIE EN ROSE / HYDE
HYDEといえば、LA'rc en ciel。ラルクは、もうバンド名からして、デランジェからの影響を感じ取ります。そもそも、ラルクもデランジェも、デンジャークルーレコード出身ってこともあって、昔の昔から深い関係の内にあるんですよね。でも、こうやって、HYDEがデランジェのために歌う、というのはとても貴重かも!? 改めて思ったのは、HYDEって、やっぱりすごいボーカリストだということ。KYOのイメージを残しつつも、完璧に自分の歌にしちゃっているところが、さすがというか、凄いというか。なお、バックのサウンドはデランジェメンバーによるリテイク。出だしのイントロからして、これまでに発表されたLA VIE EN ROSEと違います。ギターの音もかなり荒々しくしていて、ダーティーなLA VIE EN ROSEになっているかな、と。一番の聴きどころ?は、2分59秒のHYDEの舐めるような「…降る夜は LA VIE EN ROSE」の「は~」ってところかな。ちょっとMORRIEさんも入っちゃってるというか…
M-3 SADISTIC EMOTION / 清春
そして、HYDEと同時代に登場して、孤高のボーカリストとして君臨し続けている清春のSADISTIC EMOTION。2同様、原曲にかなり近いアレンジになってます(徐々に壊れていきますが…)。HYDE同様、いや、HYDE以上に、自分の歌にしていますね。そして、HYDE同様、「ボーカリスト」としての卓越性を感じずにはいられないです。「うまい」のは当然で、それだけじゃなくて、完璧にオリジナルな曲にしちゃっているというか…。2分18秒の「一夜限りの欲望…」ってところは、独自にアレンジを加えていて、緊張感が高まります。個人的には、ドラムがcoldrainのkatsumaなところが興味深いです。YUTAROのグルーブあるベースプレイも聴きどころの一つ。3分24秒あたりから、原曲とかなり違うアプローチになっていて、「おー、そう来るのか!?」と唸ってしまいました。ベースとギターのジャジーなアレンジが妖艶さをさらに高めてくれています。しかし、清春がデランジェを歌わすと、とんでもなく味わい深いなぁ。いつか、清春だけのデランジェトリビュートを出してもらいたい…。さすがは、ヴィジュアル系黎明期のトップボーカリストだ…(;;)
M-4 AFTER IMAGE / ACID ANDROID
そして、YUKIHIRO先生♡ 僕はそれこそ中学生の時から、YUKIHIROの大ファン。彼があの頃からエレクトリックサウンドに興味があることも知ってます♪ だから、彼のアレンジ曲は全部好き。BUCK-TICKのSEXUALxxxxx!のトリビュートは、もう失神するほどに感動したというか、聴きまくったというか、今も聴いているというか…。彼のアレンジセンスは、日本トップクラスじゃないかなと本気で思ってます。で、YUKIHIRO先生は、絶対にこの曲を選ぶと思ってた(苦笑)。そして、「こういうアレンジをするんだろうなー」って思っていた通りのアレンジになってた♪ けど、予想以上にカッコよく仕上がっていて、ますます彼のことが好きになりました。それに、YUKIHIROとKYOは、DIE IN CRIESで共に戦った仲間ですもんね。KYOちゃんはどんな気持ちで、このYUKIHIROのトリビュート曲を聴いているんだろ? 色んな事を思い出すんだろうな。なお、聴きどころは、2分09秒~!! 突然、サイケデリックでロマンティックなシンセ音が出てきて、そこからどんどん音世界が展開されていくんです。攻めては引いて、また攻めて…。不気味な低音のピアノの音がホントどこまでもafter imageな感じです。YUKIHIROとデランジェというのも、また「同時代人的な関係」の内にあって、最も近いところにいる人の一人ですよね。最後のインダストリアルなところもヤバいっす、、、
M-5 DARLIN' / Psycho le Cemu
HYDE~清春~YUKIHIROの後に登場するのは、1998年頃のヴィジュアル系ブーム爆発期のど真ん中にいたサイコルシェイム。この5曲目に入れられたのは、いじめか?嫌がらせか?(苦笑)。当のメンバーは嫌だろうなぁ…。でも、バンドとしてのトリビュート曲はここからが始まり。正直、あまり期待してなかったんです。<が!!>、ビックリしました。アレンジがめっちゃカッコいいじゃん!!って。いきなり「サビ」からですしね。演奏も原曲とはかなり違っていて、「へー、こうなるんだ」「え? そうくるの?」というところが幾つもあって、ドキドキさせられました。抑揚、ダイナミズムがupしてます。Aメロの旋律が微妙に変わっていて、面白い。ツインギターのデランジェというのも、なんか新しい。サビ前の英詩は、ベースのseekがやっていて、そこも聴きどころ。アレンジは岡野ハジメさんなので、完璧です(やり過ぎ!?)。サイコルシェイムというと、変な恰好して、ある意味でヴィジュアル系を極めたバンドっていうイメージもあるけれど、ボーカルDAISHIは、他方でかなりワイルドで男臭いバンドをやっていたりして、根っこにはデランジェ魂があったんだと思います。彼は僕と同い年。だから、きっと彼も中学時代、デランジェを聴いて、目覚めたんだろうな…
M-6 XXX for YOU / lynch.
このブログでもずっと応援し続けているlynch.の登場です。本作では「若手」になるのかな。でも、年齢は…(以下自粛)。復活後の代表曲をカバーしてきました。面白いのは、デランジェの曲なのに、完璧にlynch.の曲になっちゃってるというか…。lynch.は、僕的には、「王道黒服系継承バンド」で、デランジェ~ZI:KILL~LUNA SEAの系譜の先の先に存在するバンド。ゆえに、<重なり合う部分>が多いんだろうな、と。ドラムもギターも歌も、リスペクト感が半端ない。あまり<勝手な>アレンジはしてません。でも、細かいところで、自分たちらしさを散りばめているというか。ギターソロも基本的には同じなんですけど、音や弾き方とかで違いを出していました。やっぱりツインギターのデランジェっていうのも、聴きどころかな。声質は、Kyoちゃんとは違うタイプだと思うんだけど、全然違和感がないのが不思議。シャウトは最後だけ? 歌に徹した感じがしました。
M-7 dummy blue / Angelo
そして、キャリア・経験たっぷりのキリト率いるAngelo。まさかキリトがこの作品に入り込んでくるとは夢にも思わなかった。キリト=ピエロってその昔、LUNA SEAインスパイア系(?)だったから、デランジェっていう感じではなかった。でも、キリトも僕と同い年だったはず。当然、デランジェは聴いているはず(!?)。また、メンバー二人は、元D'espairsRayで、そのバンド名からして、デランジェ愛を感じます。キリトというよりは、彼らの方が積極的だったのかも!? それにしても、原曲の面影、一切なし(苦笑)。ここまで、脱構築するか、と。勢いとテンションの曲が、重々しくてどろどろっとしたdummy blueになっちゃってます(;´・ω・)。
M-8 LULLABY / INORAN×TERU×HISASHI×ピエール中野×ERY
そして、登場するのは、GLAY&LUNA SEAコンビ。INORANとHISASHIは、デランジェ大好きですもんね。TERUって、デランジェ、どうなんだろう? あまりTERUとデランジェってつながらないんですけど…。でも、デランジェの超名曲LULLABYを完璧に歌いこなしています。面白いのは、バックに徹するINORANと、GLAYみたいにカラフルなギターを加えるHISASHIのコントラスト。INORANのギターの音が、今のLUNA SEAっぽいところが僕的にはツボでした。サビとAメロの間のギターリフが、LUNA SEAのREBOOT後のRougeっぽいというか…。最初は、忠実にコピーしている感じだけど、どんどん彼らっぽくなっていくという展開。2分01秒から、一気にLUNA SEAっぽくなるというか。WISHか!って(苦笑)。このアルペジオ、素敵です。で、HISASHIのギターソロ(!?)。GLAYの曲にしか聴こえなくなるという。これは面白すぎる!! メンバーも楽しんでやっているのが伝わってきます。本作の中で一番カラフルではじけたナンバーになっています!
M-9 SO... / MERRY
現在のV系シーンで、黒服系正統派を継承しているMERRY。2002年の「はいからさんが通る」の頃から応援している僕としては、なんか嬉しい限り。当時は「エログロ系」(?!)で売っていたと思うけど、その当時からデランジェへの愛を感じていました。MERRYは、黒夢~ディルとの交流があったわけですが、デランジェこそが彼らの<初期衝動>だったはず(あとZI:KILLも)。今回の「SO...」は、僕の中では、本作の中の「マスターピース」になったと思っています。全てにおいて、クオリティーが高いです。MERRYでは珍しく、オーケストラ風のアレンジになっていて、原曲よりよりゴージャスになっています。もちろんアレンジも相当加えているんですが、でも、原曲のイメージを全く壊していないんです。哲の弟子?のネロのドラミングは、単にSO...のカバーをしているだけじゃなくて、哲のドラミングスキルをふんだんに取り入れていて、どこから聴いても<菊池哲愛>に満ち溢れています。今回の選曲に関しては、「ガラの歌を最大限に生かせる曲」ということで、この曲に決まったそうです。ガラの類まれな歌唱力が思いっきり表現された仕上がりになっています。「やっぱりSO...は素晴らしい曲なんだ」と再認識させられます。インタビューでも、サイファ自身、ガラの歌が好きと言わせるくらいで、彼の歌をただただ味わいたいところです。この国は、もっとガラの歌を大事にすべきだ!、とホンキで思ってます。また、結生&健一の地味だけどしっかりとしたギタープレイも注目したいところ。ツインギターのSO...なんてそうそう聴けるもんじゃないし。3分30秒あたりからどんどん盛り上がっていくところが聴きどころかな?! 一番面白いのは、SO...なんだけど、ドラムはMOON AND THE MEMORIESになっているというところ!! 何度聴いても飽きない!!
M-10 an aphrodisiac / Justy-Nasty
今の時代に、あのJusty-Nastyが活動しているということが、僕の中ではまだ信じられないんですけど…。しかもギターはレジーナっていう…。ストロベリーフィールズファンとしては複雑な心境なんだけども…(苦笑)。今回、Justy-Nastyは、デランジェの中でも最もハードなナンバー「an aphrodisiac」をカバー。この選曲に、マジでビビった…。な、な、なんで!?って。でも、完成されたこの曲を聴くと、CRAZE時代の藤崎さんを思い出すような感じで、初期CRAZEファンも大満足なんじゃないかな? 個人的には、「大石さん、頑張ってる!!」って感じで。あと、最後まで「大丈夫ですか?」っていう気持ちが…(;´・ω・) レジーナのギターも、なんか、ストロベリーフィールズのギターを聴いている気分になって、なんか複雑な感情になりました。イントロのギターの高音のリフが、なんとも初期ストロベリーみたいで…。やっぱり、同時期に活動していた人気ロックバンドなだけに、カバーにもなんかその時代の空気感が出ていて、聴いていて、いい意味で安心して聴けました。本来、この曲は、ディルなんかが一番合いそうなんですけど、これをあえてJusty-Nastyがやる、というところに大きな意義を感じました。
M-11 1999-Shyboy story- / THE SLUT BANKS
そして、我らがTHE SLUT BANKS! いきなり出だしからスラバン魂炸裂の暴走イントロに。前から戸城さんが「やり過ぎた」って言ってたから、相当にやり過ぎているんだろうとは思っていたけど、それ以上にやり過ぎてました(苦笑)。0分21秒の「ジャジャジャジャ…」ってところなんて、もう原曲のカケラもクソもないですからね。祐が「サイファに怒られるんじゃないか」と心配するのも頷けます(苦笑)。イントロだけだと、絶対にこれがあのデランジェの傑作「1999」とは誰も思わないでしょうから…。Aメロは、1999原曲の面影を残しつつも、完全にスラバン色に染められています。「こうやれるんだ!?!」って驚きでしたけど。若干、コードが違っていて、歌メロも違っていて、そこもトリビュートならではという感じですね。Bメロは、もうなんだかよく分からない…(;´・ω・) Bメロの「溶けて消えた甘い気持ちは」ってところ、これ、どうやって歌ってるの??と。謎過ぎるメロディーに僕の目は「???」。「狂おしい程胸は高鳴り…」ってところも…。あと、KYO&TUSKのインタビューで、Bメロの「NIGHT&DAY」というところにこだわったと祐自身が言ってたけど、たしかに、そこだけちょっと他と歌い方が違うんです。こだわるところがやっぱ違うなぁ…、と。ZI:KILLのあのTUSKが、D'ERLANGERの1999を歌う日が来ることになるとは…(;;)。でも、最大の「見せ場」は、1分49秒~です。もう、失神するかと思ったもん。KYOちゃんに、「人の顎を下から撫であげるような雰囲気」と言わせしめた最大の見せ場です。迫力ある暴力的な歌から、一気にムードのある少しいやらしい囁くようなローヴォイスに大変化するんです。あるいは、スラバンのTUSKから突如ZI:KILLのTUSKに変身する、というか…。これ、TUSKを知らない人が聴いたら、どう思うんだろう? ぞっとするかな?(苦笑) 一応、THE SLUT BANKSは「ゾンビ集団」なので、ゾンビの囁きだと思ってもらえれば…、と。ドラムについては、カネタクさん曰く、「バスドラの高速三連」が聴きどころなんだとか。個人的に、カネタクさんのドラムがますます暴力的&技巧派になっているところに感動しました。確実にこの数年で技術力・表現力が上がっているように感じました。ギターソロはDr.Skelton(ですよね!?)の高速ソロで、本作で最も早いギターソロ、さらに、2分24秒~のドラムのツーバスドコドコは、ここでしか聴けない! デランジェの曲でツーバスドコドコって…(;´・ω・) やっぱ、スラットバンクスはこういう「凶暴」で「暴走」している感じがいい。次のアルバムでも、こういうド派手でド迫力な楽曲を聴かせてくださいね!!! そして、この曲の最後のTUSKの妖しくてセクシーな声をご堪能ください!!
M-12 Dance naked,Under the moonlight. / Rayflower
デランジェのファンなら、もう「都啓一」は、メンバーに入れてもいいと思っていることでしょう(苦笑)。SOPHIAのキーボードだった都さん、再結成後のデランジェに華を添えてくれています。今回は、その都さん率いるRayflowerとして参加しているんです。このバンド、メンバー的にもとても興味深いんです。ドラムは元ラルクのSAKURA。あのSAKURAがデランジェの曲をカバーする!? それだけでも笑みが止まりません。…考えたら、HYDEもYUKIHIROもSAKURAも参加しているという…。ラルクとしても参加してくれたらよかったのに…。ラルクのファーストアルバムのジャケットは明らかにLA VIE EN ROSEだったんだから(苦笑)。ボーカルの田澤さんも実に興味深い。「偽聖飢魔Ⅱ」のボーカリストもやっているんですね。IKUO&YUKIも、大御所グループのサポートを経験してきたミュージシャン。凄腕メンバーが奏でるのは、再結成後の代表曲の一つのDance naked, Under the moonlight! たしかサイファがサイパンに行った時に作った曲だったはず。あのサイパンの美しい夜のキラメキの中で生まれた曲が、さらにキラキラとした楽曲に生まれ変わっていました。サイファって、他の人に曲を提供しても十分にいけるんじゃないか!?とホンキで思ってしまいました。さすがは一郎様です。彼の作曲センスは誰にも真似できないかも…。3分25秒あたりの「ギンガミのような君」ってところがとても甘くてキュンとなりました。
M-13 CRAZY4YOU / MUCC
MERRYとほぼ同時代の人気V系バンドMUCCも、今回のトリビュートに参戦。MUCCファンなら、LA VIE EN ROSE、知ってますよね。ずっと前に限定盤でLA VIE EN ROSEのカバーを発表しています。結成初期の頃から、デランジェ愛を感じさせる曲をやっていましたね。事務所もデンジャークルーで、それこそ、デランジェの弟分のバンドだったのかな?? 今回は、<今>のデランジェをぎゅっと詰め込んだ「CRAZY4YOU」で参加。この曲をトリビュートするのって、とても難しかったんじゃないかな?? それこそ、今のデランジェファンがきっと大事にしている曲だろうから…。でも、さすがはムック。アレンジも相当変えてきていて、すっかりムックの新曲になっているように思います。いい意味で、デランジェとは全く違うCRAZY4YOUになっているように思います。ネロ同様、哲愛を感じるドラムも聴きどころ。SATOちもまた哲のドラムから強い影響を受けていたんだろうな…。ちゃんとおさえるところはおさえて、そして、ムックらしいパワフルなドラミングを展開していました。きっとデランジェファンもMUCCファンも、とっても気に入るんじゃないかな、という仕上がりになっていて、どちらも好きな僕としては、大満足でした。
M-14 MOON AND THE MEMORIES / DEZERT
数多ある若手V系バンドの中で、なぜかデランジェから溺愛されているDEZERT。今回の参加バンドの中でも一番若手になるのかな。再結成後におそらく出会ったと思われます。なので、かつてのあのD'ERLANGERを知らない世代。そういう世代からもリスペクトされるって、やっぱり凄いなぁ、と思います。今の若手V系バンドマンでデランジェを知っている人ってほぼほぼいないだろうから…(この数年で知ったというミュージシャンは結構いそうだけど…)。今、音楽シーンでは、ヴィジュアル系バンドってかなりマイナーなところに追いやられている感があります。時代は変わり、V系シーンじゃないところで、ラウドなロックバンドが活躍しています(ロットンとかSiMとか…)。だから、ヴィジュアル系バンドを今の時代にやることは、かなり大変なことだとも思います。その中で、DEZERTは己の道を突き進む貴重なバンドでしょう。そんな彼らが選んだのは、まさかまさかのMOON AND THE MEMORIES…。マジで?って思いましたが…。いきなり最初から狂ってます(苦笑) 「ワンツースリーフォー」ってカウントしてるのに、始まらないという…(;´・ω・) 新人類だ…(汗) でも、0分46秒~ちゃんと演奏し始めます。かなり忠実にコピーしているところがなんとも初々しくて…。なのに、サビのメロディーは原曲と微妙に違っているという…(;´・ω・) わざとか?それとも間違えたか? これは謎の一つ。ギターのMiyakoは、かなりサイファに成り切って演奏していると思われます。また、哲ジュニア?のSORAも、めちゃめちゃ哲ドラムになっていて、「おおー!」って思いました。今の若手ヴィジュアル系バンドマンがこの曲をやると、こういう感じになるのかー、と感心しました。シャウト系が得意なDEZERTだけに、意外といえば意外でした。
M-15 EASY MAKE,EASY MARK / DIR EN GREY
そして、本トリビュートアルバムのトリを飾るのは、今や世界のモンスターバンドとなったDIR EN GREY。ディルとデランジェの関係については、もうファンなら誰もが知っていることじゃないかな? ディルは僕とほぼ同じ世代のメンバー。だから、Xにしても、B-Tにしても、デランジェにしても、ZI:KILLにしても、みんな大好きだったと思います。僕と同じ時代に、同じ時期に、同じバンドを愛して… で、40代になるまで、その志を捨てずに活躍し続けてきたDIR EN GREY。ただただ凄いなぁって思います。そんな彼らが選んだのが、EASY MAKE, EASY MARK。この曲は、福井さん時代のデランジェの時から演奏されてきた名曲(迷曲)の一つ。でも、公式音源には収録されておらず、解散ライブのライブ音源にしか入ってなかった曲。再結成後に改めて正式に録音されて、世に知られるようになった曲と言ってもいいのかな!? このアルバムが発売される前、YouTubeで全楽曲の一部が公開されたんだけど、その時は「うわ、ディル節炸裂じゃん」って思ったんですが、こうやってフルで聞くと、わりと忠実に再現しているように思いました。1分37秒くらいのところで、シンセで「UNDER THE PRETENSE」を鳴らしていたり、最後の最後でいきなりあの曲のイントロを演奏し始めたり、「愛」がなければできない小技もいっぱい入っています。全体的には、なんていうか、オリジナルの原曲をリスペクトしつつ、そこにディルテイストをさりげなく加えていっている、という感じだったかな? 変に違和感がなく聴けたのが、意外でした。「ああ、EASY MAKE, EASY MARKだ!」って感じで、自然に聴けたのが意外でした。一番の聴きどころは、2分13秒~の「アタマヲスカシテミレバハナビラヒクヒクサセテ~」ですね。京独自の超ハイトーンボイスとセクシーなウィスパーボイスが折り重なるところ。もう、このところを聴いた時、よだれが出てしまいました(苦笑)。高音のギターの悲鳴にも似た音が、胸を打ち抜いてくれます。
もう、ファンならゲットしていると思いますが、まだ聴いていない人は、是非ゲットしてくださいね。
このトレイラーは、本作品のほんの一部でしかありません。
是非、CDを買ってですねー、たっぷりとじっくりと聴いていただきたいと願います!!
いやー、しばらくはこのアルバムのヘビロテだ、、(;´・ω・)