もうすぐX JAPANが復活しますね~
本ブログでも、随時Xの復活ネタについては触れてきたけれど、
まさか本当に復活するとは思ってなかったなぁ。
っていうか、事情が事情だけに復活は不可能かとホンキで思っていた。
おそらく多くのファンが同じ気持ちなんじゃないかな。
TOSHIの脱退、HIDEちゃんの死、
Xのキーパーソンだった二人が離れた状況では、
Xの復活は絶対的に不可能だったし、
またTOSHIやHIDEのいないXはやはり考えられないのだ。
それでも、奇跡は起こった。
TOSHIからのアプローチだった。
僕はYOSHIKIよりもTOSHIの方が前々から好きだった。
っていうか、TOSHIの声なくしてXはないとずっと思っていた。
けれど、また逆に、YOSHIKIの曲以上にTOSHIの声を引き立たせる曲も
そうあるわけじゃなかった。
館山の幼馴染みという関係には、
言葉にはできない強い絆と葛藤があるのだろう。
たとえ幼馴染みとはいえ、他人であることには変わりない。
けれど、お互いが「他人なんだ」と気付ければ、
また新しい関係が生まれる。
TOSHIとYOSHIKIにはそういう新しい関係が生まれようとしているのかもしれない。
人間って、深く付き合えば付き合うほど、
ズレや対立に苦しむものだ。
夫婦しかり、家族しかり。
バンドのメンバー同士というのは、
家族のようなもので、色んな感情が渦巻くものだ。
Xのように超有名バンドになってしまえば、
その感情はいびつなものになったり、
歪んだものになってしまうだろう。
妬みや嫉妬や不平等感、
色んな感情が出てきてしまうのは仕方のないことかもしれない。
X JAPANは本当にそういう意味でエモーショナルなバンドだったと思う。
そんなXの全風景を描き出そうとするのがこの本だ。
ファンならほんの数時間で読みきってしまうだろう。
ファンではなくても、読む価値のありそうな一冊だ。
(ただ、内容はちと軽いというか、ゴシップ的なものが多いが・・・)
僕がこの本で一番ピーンときたのは、
p.36-p.37のZI:KILLのページだ。ここで、はっきりとこう書かれている。
体育会系のようなニオイを放っているなかで、ひと組だけ文化系のサークルのような雰囲気で異彩を放っていたのがZi:killだった。独特の空気感を持ったサウンドと、不思議な世界観は、彼らこそ現在のヴィジュアル系の直系の始祖であったことをうかがわせる。
これを書いているのは、心音会ファンならお馴染みの大野祥之さんだ。
他の論者とは明らかに違う切り口でXについて論じているところはお見事。
僕自身、ずっとV系世界に憧れ、追っかけていた人間として言いたいのは、
この本の多くの著者が「にわかファン」で構成されているところだ。
V系を外側からしか見ていないつまらない人間が記事を書いているところにある。
もちろん市川さんみたいなMr.ヴィジュアル系のような方もいるが、
それ以外は本当にどうでもいいかな、と思うようなものが多いかな、と。
ただ、この大野さんの文章はホント読む価値のある文章だと思う。
ヤンキースのことやレディースルームのことにも触れている。
当時、あの時代をしっかり生きた人であれば、
LUNA SEAやGLAYやラルクじゃなくて、
レディースルームやヤンキースを取り上げることだろう。
Xが活躍した時代、同じようなパワーや魂をもった熱いバンドがたくさんいた。
アイオンしかりガーゴイルしかりヴォルカノしかり、だ。
それでも、この本がすごいなと思うのは、
やはり「Xへの愛情」がたっぷりとつまっている点だ。
筋金入りのファンの声も聞けたりするし、
この本を読んで、復活ライブに参戦するのもいいんじゃないかな。