1997年(平成9年)に平和から登場したCRデジパチ「CR将軍ちゃま3」
★賞球…6&15
★大当り確率…1/338
★確変中の確率…1/59.6
★大当り図柄…0~9、印籠、ダルマ、将軍(13種類)
★確変図柄…1、3、5、7、印籠、将軍(6種類)
★確変突入率&継続率…6/13
★確変の最大継続回数…初回を含め5回まで(リミッター付)
★平均連チャン回数…2.89回
人気CRフルスペック機「CR黄門ちゃま2」(1994年)の後継機として、リミッター(CR新基準機)時代の1997年に登場。主役である白塗りの「将軍ちゃま」は、同社の2回権利物「回れん坊将軍」(1995年)で既に見た事のあるようなキャラだった(志村け〇の「バカ殿」をモチーフにした感が強い)。
その為、当時「焼き直し」「流用」など揶揄(やゆ)される事も、少なからずあった。また、1回ループで確変上限付きの「5回リミッター搭載機」である点も、不評を買う一因となった事は否めない。ただ、個人的にはリーチ演出が好みで、CR機の割に当り易い印象もあって、比較的打つ機会の多かった一台(百合ヶ丘「J」店など)。
ちなみに、本機で初めて「全回転リーチ」(通常時)を出したのが、97年夏に旅先で訪れたJR秋田駅前のパチ屋(名前は失念)だった事を覚えている。単発1回きりの換金6000円だったが、全回転で当てることが出来た上、電車待ちの短時間で帰りの旅費を稼げた事に、ささやかな喜びを感じた。
そういえば、確か「CRモンスターハウス」の「ゾンビ手リーチ」を最初に出したのも、旅打ちで出向いた富山のパチ屋だった。あの頃は、旅打ちに出ると、妙にプレミア系のヒキが強かった気がする。中身の判らない裏モノ4号機(ディーゾーン、電撃アラッタロウ、ピンクブー、銀河伝説、パタッキー、、ジャイアン、バイパー、キンバリー30、シオサイ30などなど…)でも、平気で金を入れて連チャンさせていたしな…今考えると、ちょっと恐ろしい気がする。
★リーチアクション
デジタル停止順は左⇒中⇒右。リーチにはノーマルの他に、「半蔵ジャンプ」「半蔵くさりがま」「十兵衛」「将軍おでまし」のスーパー4種類がある。なお、中デジタル停止時に「スベリ」が発生する事アリ。
(1)ノーマル(信頼度=0.2%)
⇒リーチ後、右デジタルが中速でスクロール。大抵ハズレだが、まれに当ってビックリする。
(2)半蔵ジャンプ(信頼度=2.7%or51.3%)
⇒画面左下に煙幕が発生し、煙の中からトボけた表情の下忍「半蔵」が登場。半蔵は右デジタルに向かってジャンプを試みる。ジャンプが成功して、図柄を踏み台に飛び越えた時は、信頼度51.3%と激アツ。一方、ジャンプ失敗時の信頼度は2.7%と低い。
(半蔵ジャンプ…「CR黄門ちゃま2」の八兵衛リーチを踏襲。)
(3)半蔵くさりがま(信頼度=1.9%or19.7%)
⇒煙の中から現れた半蔵が「くさりがま」を持っていると、このリーチとなる。半蔵は、くさりがまの柄(え)についた「分銅」(ふんどう)を、右デジタルに向かって投げつける。分銅が図柄に引っかかり、半蔵がバランスを崩して画面右下に転落すれば、信頼度19.7%とアツいリーチとなる。一方、分銅が戻ってきて頭に「ゴツン」と当った時(失敗)は、信頼度1.9%とサムい。
(半蔵くさりがま…「黄門」の八兵衛リーチには、この類のアクションはなかった。)
(4)十兵衛(信頼度=19.8%or42.3%or90.7%)
⇒編笠を被った上忍「十兵衛」が、画面左上からスッと降りてくる。手に持った短刀を、高速スクロールする右デジタルに何度も投げつけた後、図柄に短刀が刺さって右デジは停止。短刀を投げる回数は「2回~4回」で、回数が多いほど信頼度アップ。2回投げ時=19.8%、3回投げ時=42.3%、4回投げ時は90.7%。
(十兵衛リーチ…「黄門」の弥七リーチに相当。投げた短刀が「カキーン」と何度も跳ね返る動きは、同社のフルスペック機「CRハッピーデート」(1996年)の「缶けりリーチ」をヒントにしたと思われる。)
(5)将軍おでまし(信頼度=100%)
⇒デジタル回転中、突如「ゴー」という効果音が鳴り、画面左から白馬に乗った将軍ちゃまが出現すると、デジタルが三つ揃いのままコマ送りとなり、大当り確定の全回転リーチとなる。ちなみに、確変中はこのリーチしか掛からない。
(全回転の将軍おでましリーチ…やはり「黄門」にはないアクション。確変で当る事をひたすら祈った)
★通常時の止め打ち攻略
本機は、電チューに相当する「ミニアタッカー」の性能が良く(通常時も玉の拾いは良好。しかも、小デジ確率は通常時・確変時ともに1/2)、確変中ならオヤジ打ちでも玉が増える程だった。さらに、通常時は適宜「止め打ち」をする事で、玉持ちが一層良くなった。
具体的には、玉が小デジ用のスルーチャッカーを通過したら、赤い「飾りランプ」の点滅をカウントする。この時、メインデジタルの保留ランプが2~3個ついたら、打ち出しを停止するのがポイント(1個以下なら打ち続ける)。そして、飾りランプが「34回」点滅したところで、打ち出しを再開する。この方法で、ほぼ確実にミニアタッカーへの入賞が見込めた為、通常時の無駄玉を防ぎ、効率よくデジタルを回すことが出来た。
★確変誘発「ツースリー打法」
これは、タレントでパチプロの久保田篤氏(マンション久保田)が当時「開発」した、本機の特殊打法である。朝一(0回転)で座ったら、保留ランプが3個点灯した時点で打ち出しを停止して、4個目の保留ランプは絶対につけない、というもの。「ツースリー」というネーミングは、保留点灯を常に2~3個でキープする、という部分に由来する。この手順を実行すると、朝一状態の台が50回転以内に確変で大当りする(し易い?)、と久保田氏は主張。当時、この「ツースリー打法」を紹介した攻略(?)ビデオも発売された。
VHSビデオ「業界震撼 マンション久保田のCR将軍ちゃま3
確変誘発ツー・スリー打法 ウルトラ・バトル・バージョン」
(1997年リリース)
この打法、どう考えても「オ〇ルト」臭がプンプン漂っていたが、久保田氏は普段からこの方法で勝っていたという事である。ベンツ小林氏との対決コーナー(@世田谷・桜新町「グリフィン」)では、一台目は保4が点灯して失敗したものの、直後に移動した二台目で、見事50回転以内の確変大当りを引き当てる。さらに、別途撮影された「検証コーナー」においても、ツースリー打法を使って朝一25回転目に確変を当てた。ちなみに、私自身もこの方法を試したことがあるが、その時は残念ながら「失敗」に終わった。もしかして、一部にセット打法の利く台などがあったのだろうか(笑)。なお、本作品のアシスタントを、セクシー女優の小野今日子が担当。
(「確変誘発ツースリー打法」を成功させて、ガッツポーズを決める久保田氏。ロケ地は、江戸川区「サンパレス大杉店」)
★「将軍ちゃま3」台湾バージョン
当時、連チャンの激しい「爆裂パチンコ」が流行っていた台湾では、本機の現地Verも存在した。複数のVerがあった可能性もあるが、その一例を挙げると、大当り確率は推定1/450~1/500と低く、大当り時の出玉は約1500個と少ない。その分、連チャン性は強力で、大当り図柄の数字の回数だけ連チャンする(「5」なら5連チャン、「1」なら単発)。また、「印籠」などの絵柄で当った場合は、10連チャン以上が確定。他に面白い特徴として、大当りが来る少し前に、アタッカーが約2秒だけ開く「大当り予告機能」が付いていた(当時の台湾パチンコは、このテの予告機能を有するものが多い)。
(液晶は日本のモノと変わらないが、中身は台湾用にチューンナップされていた)
「TVチャンピオン・パチプロ世界一決定戦(1998年)」の決勝(台湾・高雄)で、「CR将軍ちゃま3・台湾Ver」に挑む、日本代表のBOSS氏。結局、一度も大当りすることなく、「大工の源さん・台湾Ver」に移動。ちなみに、もう一人の日本代表は人気パチプロだった飛鳥一平氏。
★ ヨウツベで見つけた妙な動画
アメリカの中古ゲーム機販売業者が、「CR将軍ちゃま3」の中古台を宣伝している動画。冒頭、パチンコの遊技方法について簡単に説明。「玉の値段は高いので、サービスで400個お付けします」など、さりげなくアピール。あと、「液晶の文字や言葉は全て日本語だから、私にはさっぱり判らない」とか何とか言っている。続いて、玉を実際に打ち出して、宣伝を兼ねての解説。どうやら、ハンドルがぶっ壊れており、打ち出し調整が出来ない様子。少しハンドルを捻っただけで、「右打ち全開状態」になっている。ずっと右打ちなので、当然ながらスタートチャッカーに玉がサッパリ入らない。たまにデジタルが回ると、「Oh~」などと気勢を上げている。ちなみに、液晶デジタルに出た「ダルマ」の絵柄を、「goofy face」(まぬけな顔)と表現していて面白い。その後、台の裏側を開けて色々と説明。しかし、小デジタルが回っただけで激しく興奮するなど、終始テンションの高いオジサンである。値段は破格の「100ドル」という事らしいが、もう既に売れたのだろうか。