おはようございます。
158回の芥川賞を受賞した若竹千佐子さんの【おらおらでひとりいぐも】を読みました。
もう何というか、私の今の気持ちを代弁していただいて「そう、そうなのよ!」と読んでいて、いちいち腑に落ちる、嬉しい感覚に包まれました。
普通の主婦をしていた若竹さんが55歳のときに心筋梗塞でご主人を喪い、それから8年後にデビュー作でいきなり芥川賞をとった作品です。
59歳で急性心筋梗塞で主人を喪った私と状況が似ていて、心情がぴったりとハマって。
起こったことに何でも意味を探してしまう若竹さん。
私もそんなところがあります。
ご主人の突然の死にも意味があるとずっと考えて考えて。。。
思い通りに我れの力で生きてみたかったという思いもある自分に気付き
これは『自分を独り生かせるために死んだ』というご主人の計らいだという考えに至る。
これがご主人の死を受け入れるために見つけた意味だと。
老いと孤独と死と。
暗い題材なのに東北弁でかたりべのように綴られた本作品は何だか面白おかしくて
気持ちが明るくなり、希望まで湧いてくるようでした。