明治18年生まれの祖母が、幼稚園に通うようになるまではいつもいっしょに居て私の面倒を見てくれた。(母は洋装店を経営していて多忙だった)
月に数回のお寺参りを欠かさない信心深い祖母だった。私も一緒にお参りしていた。
毎朝朝食前に仏壇に「オチャトば上げよう」と言って、専用の小さな湯のみに注いだお茶を献じていた。
最近、長年にわたりナゾの言葉である「オチャト」の謎が解けた。
「お茶」に関することとは思っていたが、漢字では「お茶湯」と書いてオチャトウと発音する、一般的な言葉だった。
「オチャト」は、五島方言風の転訛だったのだろうか。