告解する。
自分はほんとうに大切に思っていたアサダの最後の時、そして、今と未来を自分の勇気のなさで無くさせてしまった。その許されようがない罪を人に擦り付けていた。長い間。
アサダよ。
どうか兄さんを許してほしい。
きっとお前は「Tetsuアニィ、そんなこと言うなよ。オレはそんなこと、ぜんぜん思っていないぜ」そう言うだろう。
それでも、ごめんな。ほんとうにごめん。勇気がなかったよ。自分はお前を思っていると思いながら、自分しか思っていなかった。別れが来るの恐ろしさ、それから逃げていた。来ることが分かっているのに逃げていたよ。逃げれないのに逃げていたよ。
アサダよ。
兄さんは、これからこうなりたい。
苦しむもの、死をむかえるものの心と向き合えるようなものになりたい。そして、その人を通して、お前の苦しみ・孤独も観ていこうと思う。感じようと思う。
もうこの耳では聞けないお前の声を、この心で聴いていこうと思う。そこで出来るだけ明確に自分を知り、相手を知っていこうと思う。
今でも大したことは出来ない自分だが、そうさせてもらうよ。これはお前への罪滅ぼしではなく、自分が生きていくという意味・問いからさせてもらう。
お前とはよく「本物になれ」っていうことを語り合った。
自分はこれから自分という本物になるよ。
いつまで経っても、まだまだ兄さんでカッコ悪いけど、ダサくてもそうした夢を見続ける。
お前の見れなかった世界も自分がお前の分も見続ける。
お前は自分が好きなった子と会うこと、いつも楽しみにしていた。それをネタに良く笑い、良く飲んでいた。
お前にはちゃんと会わす。自分もそうしたいと思っている。
そして、自分たちはまた笑い合えるだろう。腹がよじれるくらいまでな。
お前の家族とも、これからもちゃんと付き合っていくよ。そこでは、お前をネタに笑う。
文化学院のみんなとも会えば、お前をネタに今でも変わりなく笑い転げる。
もう過去を変えたいとは望まない。過去を受け容れていくよ。
どんな未来があるか、分からないけど、楽しみにしている。
ほんとうに多くのことをお前はその命で自分に今もなお語りかけている。成長させてくれている。
ありがとうな。
書き上げた思いは心のなかのほんの一部だろう。書き上げられない、まだ気付けない思いはたくさんあるだろう。
それも、ゆっくりと思い続ける。
この命がある限り、お前は生き続ける。この心の一部はお前が作り上げてくれたもの。
それをあたたかく大切にしていく。
きっと、まだ今年も悲しくもなるだろう。だけど、それだけではない。あたたかな思いにもなる。
生きていく。思いっきり。
人生を楽しむ。思いっきり。
いつまでも、まだまだかもしれない。だけど、まだまだだから、希望が有り得るんだよ。
そして、お前と自分の付き合いは終わることはないんだよ。