<世界ミステリ全集>の最終巻として刊行された『37の短編』から14篇を選び、クレイトン・ロースンの短編「天外消失」などが収められたミステリ・アンソロジーはハヤカワ・ミステリとして出版されている。
この「天外消失」は密室不可能犯罪では、そのトリックの素晴らしさなどからとても有名な作品として知られている。
汚職判事を尾行中の刑事たちが見守る中電話ボックスに入った判事は煙のように消えうせてしまった。
この様なシチュエーションを示されて、あなたが探偵だったとしたらどの様にこのトリックを見破りますか?
『奇蹟販売』の店の主マリーニーは奇術師であり名探偵である。その彼が最後に種明かしをするまでこの消失トリックは解からなかった。
今読んでも素晴らしい短編ばかりが収められているこのアンソロジー。
ゆっくりとした時間の時に、珈琲を片手に知的好奇心を満足させるこの一冊をあなたもぜひ味わって下さい。