旧友に頼まれてコインロッカーからスーツケースを取り出したら、中には裸の少年が入っていた。
このようなショッキングな状況から物語りは始ります。主人公は看護師のニーナ・ボーウ。夫と娘がいる看護師だが旧友の「ニーナっていつも人助けに燃えていたじゃない」との言葉で頼みを
引き受けて駅のコインロッカーに行きスーツケースを取り出してきます。普通このような状況でしたら当然警察に通報です。しかし、島国の日本とは違うデンマークです。日本の観念では想像を超える
いろいろな事情があり、その他にニーナの行動原理がキチンと説明されていますので、少年の様子を看護師として観察し警察や病院に行かないニーナの動きが素直に理解出来ます。
一方病院で意識を取戻した女性がいます。シングルマザーの彼女の名はシギータ。ほとんど酒など飲まない彼女が意識不明になるほど酒を飲み階段から転落したと看護師が彼女に云います。
脳震盪と左前腕の骨折ですんだのは奇跡的で、一晩中階段の下に倒れていたと聞かされます。血中のアルコール濃度の高さがその話を裏付けていました。
やがてシギータは気付きます。息子のミカエルがいない。公園で二人で遊んでいた記憶のその後が思い出せません。
一度は駅の近くの派出所にニーナは行きます。そこで話し始めたところ電話が鳴り女性警官は待つように言い置いて外に出ます。しかし、ニーナも警官の後を追って駅に向かいます。
コインロッカーエリアに人だかりが出来一人の大男がスチール製のドアを蹴飛ばしていました。男は警官に気付くと謝り壊したドアは弁償すると云います。しかし、振り向いた男は何故かニーナに
視線を合わせ睨みつけます。
やがて旧友の死体が発見されます。言葉の違う少年の身元を探りながら大男の追跡を交わすためニーナは動き出します。
こうして子供を追うシギータと子供を連れて逃げるニーナの二人の動きを交互に描き軸として物語は進みます。「ミレニアム・ドラゴンタトゥーの女」が話題になった北欧発のミステリですが、
これもレナ・コバブールとアニタ・フリースの女性二人の合作によるミステリです。
それほど劇的な急展開を見せる書き方ではありません。むしろ女性らしい丹念な書き方で人物の動きを追っていく書き方をしています。
セレブといえる立場の男、底辺に生き這い上がろうとする男など登場人物がしっかり書かれているのでクライマックスまでへの各人の動きが自然でイメージしやすくなっています。
真相は飛びっきりの驚きといったものではありませんが、丹念に書き込まれたいろいろなエピソードがこの物語の世界をしっかり作り上げている印象です。
ラストもホッとさせてニヤリとさせるものです。それは次回作への序章とみることが出来ます。
このようなショッキングな状況から物語りは始ります。主人公は看護師のニーナ・ボーウ。夫と娘がいる看護師だが旧友の「ニーナっていつも人助けに燃えていたじゃない」との言葉で頼みを
引き受けて駅のコインロッカーに行きスーツケースを取り出してきます。普通このような状況でしたら当然警察に通報です。しかし、島国の日本とは違うデンマークです。日本の観念では想像を超える
いろいろな事情があり、その他にニーナの行動原理がキチンと説明されていますので、少年の様子を看護師として観察し警察や病院に行かないニーナの動きが素直に理解出来ます。
一方病院で意識を取戻した女性がいます。シングルマザーの彼女の名はシギータ。ほとんど酒など飲まない彼女が意識不明になるほど酒を飲み階段から転落したと看護師が彼女に云います。
脳震盪と左前腕の骨折ですんだのは奇跡的で、一晩中階段の下に倒れていたと聞かされます。血中のアルコール濃度の高さがその話を裏付けていました。
やがてシギータは気付きます。息子のミカエルがいない。公園で二人で遊んでいた記憶のその後が思い出せません。
一度は駅の近くの派出所にニーナは行きます。そこで話し始めたところ電話が鳴り女性警官は待つように言い置いて外に出ます。しかし、ニーナも警官の後を追って駅に向かいます。
コインロッカーエリアに人だかりが出来一人の大男がスチール製のドアを蹴飛ばしていました。男は警官に気付くと謝り壊したドアは弁償すると云います。しかし、振り向いた男は何故かニーナに
視線を合わせ睨みつけます。
やがて旧友の死体が発見されます。言葉の違う少年の身元を探りながら大男の追跡を交わすためニーナは動き出します。
こうして子供を追うシギータと子供を連れて逃げるニーナの二人の動きを交互に描き軸として物語は進みます。「ミレニアム・ドラゴンタトゥーの女」が話題になった北欧発のミステリですが、
これもレナ・コバブールとアニタ・フリースの女性二人の合作によるミステリです。
それほど劇的な急展開を見せる書き方ではありません。むしろ女性らしい丹念な書き方で人物の動きを追っていく書き方をしています。
セレブといえる立場の男、底辺に生き這い上がろうとする男など登場人物がしっかり書かれているのでクライマックスまでへの各人の動きが自然でイメージしやすくなっています。
真相は飛びっきりの驚きといったものではありませんが、丹念に書き込まれたいろいろなエピソードがこの物語の世界をしっかり作り上げている印象です。
ラストもホッとさせてニヤリとさせるものです。それは次回作への序章とみることが出来ます。
紅梅が・・咲き出して、春がそこまで・・
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