友達のお父さんが亡くなりました。
亡くなる直前まで,意識はしっかりとしておられたようです。
家族と最後の話をされ,眠るように逝かれたようです。
98歳の大往生です。
「おしぼりをお使いください」
「コーヒーをお持ちしました」
「コーヒーにお砂糖は?,ミルクは?」
葬儀会場で受付をするんですが,開式にはまだ一時間以上有ります。
会場の担当者が,受付要員にやたらと気を遣ってくれます。
“葬儀場も競争が激しいからなぁー”
「お茶とおしぼりをお持ちしました」
殆どの参列者が,式場に入りこれから読経が始まろうかという時です。
“おいおい,サービスも良いがこれから始まるんだぞ”
「おしぼりをどうぞ」
三度目のおしぼりです。
今度は焼香が終わり受付に,帰るなりです。
“おしぼりサービスは充分過ぎたんだけど,もう少しなぁー”
受け付けの斜め前,通路を挟んでTVが置いて有ったんです。
式場内の様子を映すためです。
“ん,もう,もう少し場所を移動しろ,50cm端によればいいんだっ”
受付から見えるはずのTVが,係員が邪魔で両端しか見えないんです。
始めは見えていたんです。
式の途中から,黒いスーツと白い手袋の“元女子”係員が前に立ったんです。
“じっとTVを見ていれば,画面を塞いでいる事に気が付くはずだ”
両端しか見えないTVを“じぃーと”見つめます。
視線を感じたのでしょう,係員がこちらを向きます。
一瞬,目が合います。
“よしこれで,分かるはずだ”
“あらら”です。
“元女子”は,自分が見られていると勘違いしたようです。
いっそう背筋を伸ばし,前髪を掻き揚げてすましています。
おしぼりやお茶の接待だけが,サービスではないんです。
「気付く心」も「お・も・て・な・し」なんです。
やれこら やれこら
PS)故人のご冥福をお祈りします。
亡くなる直前まで,意識はしっかりとしておられたようです。
家族と最後の話をされ,眠るように逝かれたようです。
98歳の大往生です。
「おしぼりをお使いください」
「コーヒーをお持ちしました」
「コーヒーにお砂糖は?,ミルクは?」
葬儀会場で受付をするんですが,開式にはまだ一時間以上有ります。
会場の担当者が,受付要員にやたらと気を遣ってくれます。
“葬儀場も競争が激しいからなぁー”
「お茶とおしぼりをお持ちしました」
殆どの参列者が,式場に入りこれから読経が始まろうかという時です。
“おいおい,サービスも良いがこれから始まるんだぞ”
「おしぼりをどうぞ」
三度目のおしぼりです。
今度は焼香が終わり受付に,帰るなりです。
“おしぼりサービスは充分過ぎたんだけど,もう少しなぁー”
受け付けの斜め前,通路を挟んでTVが置いて有ったんです。
式場内の様子を映すためです。
“ん,もう,もう少し場所を移動しろ,50cm端によればいいんだっ”
受付から見えるはずのTVが,係員が邪魔で両端しか見えないんです。
始めは見えていたんです。
式の途中から,黒いスーツと白い手袋の“元女子”係員が前に立ったんです。
“じっとTVを見ていれば,画面を塞いでいる事に気が付くはずだ”
両端しか見えないTVを“じぃーと”見つめます。
視線を感じたのでしょう,係員がこちらを向きます。
一瞬,目が合います。
“よしこれで,分かるはずだ”
“あらら”です。
“元女子”は,自分が見られていると勘違いしたようです。
いっそう背筋を伸ばし,前髪を掻き揚げてすましています。
おしぼりやお茶の接待だけが,サービスではないんです。
「気付く心」も「お・も・て・な・し」なんです。
やれこら やれこら
PS)故人のご冥福をお祈りします。