アクション映画の俳優と言えばスタローンとシュワルツェネッガーが
代表格のように思えるが、私はヴァンダムとチャック・ノリスの方が
前者よりもそれに当てはまると思っている。後者たちは木曜洋画劇場か
ローカル局の日曜の昼の映画ばかりに出てくるからB級映画の
出演が多いように思えて仕方ないが、B級くさいアクション映画に
出ているからこそ派手なアクションとB級独特の世界観を楽しむ事ができる。
チャック・ノリスの映画を見ていると設定ではチャックがコマンド部隊で
腕が立つ人物なのに、映画の後半になると隠密行動せずに単独で派手に
ラスボスに戦いを挑んだり、白兵戦においては前半では投げ・関節・絞め
といった実際の格闘術を用いるのに後半になるとなぜか大振りパンチや
捨て身の飛び蹴り、意味無く取っ組み合うなどの無駄な行動をする。
まあ、派手な演出の方がB級アクションの醍醐味を楽しめれるから
それはそれでよしとしよう。
余談だが、ハリウッドのアクション映画に出てくるマーシャルアーツは
誕生したのは1960年代だという話を耳にしたことがある。
大戦中の米軍の格闘術といったら体の部位ごとに拳で殴るか掌底で
殴るかで技名が付いていたらしい。それにくらべて我が国と言えば
もはや言うまでもないだろう。投げ・関節といったものが輸入されたのは
朝鮮戦争が起きてからだが、攻撃法だけしか見ておらず、受身の概念がなく、
練習中の事故が後を絶たなかったらしい。