宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

桃月庵白酒

2019年01月26日 13時36分35秒 | TVのこと

 落語が好きです。
小学生の頃から、テレビでそれが始まると興味深く観たし、大学生の頃には、ソニーファミリークラブの落語百選(だったかな?)とかいうLP10枚組(だったかな?)を取り寄せたりしましたよ。
なんつったって昭和51年、LPレコードの時代ですから。
ビンボー学生のくせして、通販ですよ、インターネットって何?って時代ですから、葉書で注文するですよ。


 そんなだから、今でも、小まめにテレビ番組表をチェックしちゃあ、録画して観てるんですがね、
「やっぱ、NHKでしょ!?」って?
いや、それもなかなかですけど、TBSがいいですな。
いや、TBSはTBSでも、BSの方。
こいつが不定期に(多分)、「落語研究会」なるものを流すですよ。
これが良いですな。

 で、最近観たのが桃月庵白酒。
「とうげつあんはくしゅ」と読むらしいんですな。
これが、なんと、まったく、新発見ですよ。
実にいい。

風貌といい、笑いのツボを心得てる話し方といい、安定感がある。
実は、最近の落語家さんのは、観ててこっちがしんどくなることが多い。
上手くやろうとして肩に力が入ってる。
それが伝わってくるもんだから、笑うに笑えない。

で結局、志ん朝や枝雀には敵わねえなぁ、となる。
そりゃ、彼らと比較される方はたまったもんじゃないでしょう。
でもね、やっぱり、自然に笑いたいんですよ。
何なら、ぷっと吹き出したいんですよ。

 来ましたねえ、大型新人(私にとっての)が。
まあ、見事に「はっつあん、くまさん」の世界が展開される。

これ、10年ほど前に定期購読してたディアゴスティーニっつうんですか?あのDVDで初めて観た柳家喬太郎さんを思い出しましたよ。
あの「時そば」のまくらね。
立ち食いソバのトッピング、特にコロッケのくだり、今でもたまに見てニンマリしますですよ。

観てみます?
7:10辺りからがそれですわ。

柳家喬太郎 時そば - コロッケそば




それが今、彼は引く手数多(あまた)の人気落語家になりました。
やっぱ、あたしゃ、見る目があるねえ、と自画自賛するですよ。

ただ、彼は、本題に入ると、立て板に水が過ぎて笑えない。
新作落語に出てくるあねさんは妙に気持ち悪い、ときてて、結局はまくらがいい落語家さんなんですな。


 その点、この白酒さんは、本題がいいですよ。
じつに可笑しみがある。

いい落語家に出会いました。
ありがたや。

で、調べてみれば、ありました、その噺。
全く同じ日のものです。



【粗忽長屋】 桃月庵白酒




 ただ彼ね、噺を終えて、袖に引っ込むときに、脱いだ羽織を忘れて帰ったんですね。
あれは彼独自のスタイルなんすかね?
それとも単に粗忽なだけ?




 もう一本が、これ。
本題は案の定大したことない(ごめんなさい)けど、まくらが良かった。
サンタクロースのコンプライアンスってね、なかなか洒落た切り口。
特に奥さんの「お父さんもお母さんもサンタさん信じてたんじゃない?」(4:50辺り)っていうオチ。
後からどっと可笑しみが来るですよ。
こういうのがセンスなんでしょうな。

これも、当日のそのものがありました。
見れば、平成29年12月の高座(国立劇場)とある。
桃月庵白酒のは、平成30年4月の高座(国立劇場)と。
そっか、同じ日のものじゃないんですな。

 これも、ベンキョーになりました。


【尻餅】 春風亭一之輔






 いい潮だからと、引っ張り出してきましたですよ、件(くだん)のレコード。
なんと、「ソニー」ではなく「NHK」でした。
でもって、10枚組ではなく、12枚組でした。

 トドメは、「落語百選」じゃあなくって、「落語名人選」でしたな。


 いやあ、一番粗忽なのはオイラでした・・・


        


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1月25日(金)のつぶやき | トップ | 1月26日(土)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

TVのこと」カテゴリの最新記事