チュー太郎での待機中、ついTVを観てしまうのだが、地上波は最近ちっとも面白い番組がない。
それは制作費削減からくるのだろうか、安直なバラエティ番組の横溢で、見応えのある番組がほとんどないように思える。
仕方なく、CSチャンネルに目を転じてみると、これがなかなか。
そんな中でも最近私のお気に入りなのが、「ナショナルジオグラフィックチャンネル」である。
その名の通り、地球の生物の不思議から怪奇現象まで、やや突飛とも思える題材にまで取り組んでいる。
血が流れるとか痛いシーンを見るのが嫌な、私のような気の弱い向きには過激に過ぎる内容のものもあるにはあるが、それ故に適当にお茶を濁したような地上波番組に辟易している向きには、実に新鮮なチャンネルだといえよう。
中でも最近秀逸だったのは、第二次世界大戦時の局地戦の再現・検証である。
ソ連対ドイツのスターリングラードの攻防。
これは以前、あるスナイパーの目から見たその戦闘を描いた映画を観たことがあるので、それを俯瞰しながらの追体験が出来てとても面白かった。
バルジ大戦やミッドウェー海戦もある。
これまで大まかなことしか知らなかったものが、当時のフィルムやジオラマ、コンピューターグラフィックで分かり易く再現される。
これが実に興味深い。
昨晩は、「ヒトラーの死」を観た。
私はこれまで、ヒトラーの死は謎のままで確認されてないものだと思ってきた。
どこかに逃げ延びて、地下に潜り再起を図っているという方がロマンがあっていいとさえ思っていた。
そりゃあ、戦後60年も経てばそれはあり得ないことだとは判っていても、なんとなくネオナチという言葉に郷愁を覚えるのである。
それが、ベルリン陥落当時に既に亡くなっていたというのである。
唯一残された歯形と頭蓋骨を検証した結果、100%本人のものだという。
「え?嘘やろ」
そう思った。
そんな大事なことをなんで私は今まで知らなかったのか?
当時の側近の証言によると、ヒトラーとその妻エバは服毒自殺(ヒトラーはとどめの拳銃自殺も)して、ヒトラーの遺体は20Lものガソリンで焼かれたという。
その後、カーテンの端切れにしか見えないその遺体を収容したソ連軍はひた隠しにしたというのである。
どうやらヒトラーという巨悪の根元を晒し者にしたいスターリンが情報操作を図ったようである。
それが何故なのかは判らない。
ともあれ、ヒトラーの遺体と「思われる」それは、ソ連軍が拠点を移動する度に埋め変えられ、やがて歴史の闇に葬られた。
それが、つい最近その秘密の公開が解禁され、先の頭蓋骨と歯の一部が現代の科学で検証されたというのである。
こういうことはニュースにはならないのか?
それとも私が無知なだけだったのか?
ともあれ、この「ナショジオ」の番組は実に興味深いものが多い。
ただダラダラと無為な時間が流れていくバラエティ番組を眺める時間があるなら、間違いなくこちらを観るべきだと、
個人的には思うのである。
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