宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

葛根湯

2020-03-14 10:40:42 | 徒然
 恐らく10年余り、私は寝込んだことが無い。
恐らくというのは、最近、自分の記憶力にやや心許ない部分を抱えているからであるが、ハッキリ言えることは、風邪以外で寝込んだことは、成人してから無いということ。

そのくらい、私には風邪だけがビョーキのようなところがある。
新型コロナ騒ぎの最中、不謹慎と責める勿れ、事実はジジツだ。

と、健康体を自負しつつも、齢(よわい)そろそろ64、風邪をひき込みそうになる事態は頻繁にやってくる。
そんな折の強い味方が、この葛根湯だ!




鼻や喉の奥のヒリヒリ感や微熱を自覚したとき、私は躊躇なく葛根湯を飲む。
すると、アラ不思議。
たちまち元気回復。
なんとも効果的なドリンクなのである。
あ、顆粒のそれはダメ、飽くまでシロップが良い。
勿論、それは個人的なハナシ、誤解無きように。


 そも葛根湯とは、落語「ちしゃ医者」等にも出てくるように、古くからある漢方薬。
これは、風邪という症状に特定したものではなく、基本的には滋養強壮剤なのだ。
だから、何かあれば「葛根湯を飲みなさい」という「葛根湯医者」として落語になったりしているのだろう。
事ほど左様に、風邪をひくのは要するに基礎体力が落ちているからなのであって、そいつを回復させて病気から引き戻してくれるということなのだろうと解釈している。
漢方なので副作用の心配もない。

 こんなことだから、唯一の病気である風邪の特効薬として、私は常に買い置きしている。
文字通り常備薬なのだ。

 ただこれ、一応薬品扱いだから、いきつけのスーパーのセルフレジでは通せない。
なので、なるべく並ばないでいいように混む日を避けて、コッソリ買いに行くようにしている。

 一方、コロナ騒ぎで納豆がバカ売れしたり、あろうことか風評だけでトイレットペーパーが売り切れたり。
こんなアホウな世の中だから、葛根湯がその協奏曲に巻き込まれないとも限らない。
なので、ヒッソリ買い溜めしようと考えている。


 トイレットペーパー騒ぎの時は、「無くなりゃあ、手で拭けばええやろ」と豪胆なフリをしていた私も、こと葛根湯に関しては、並ぶ愚民に成り下がることも覚悟している。
どうか、気づかないでくれ、付和雷同の人々・・・








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