宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

川之江行き その3

2006年02月19日 08時40分12秒 | 酒のこと





13時から会議。
16時から店舗見学。
17時過ぎから懇親会。

懇親会の会場は、この日駅から市民会館へ行くのに通ったアーケード街の一角にあって、お世話人であるTボンのお得意さんの店である。

例によって、生ビールをチェイサー代わりに燗酒を。
大抵どんな宴会でも、真っ先に燗酒の注文を入れるのは私の役回りである。
大半の人間は最初燗酒を敬遠するのだが、ジワジワとその輪が広がっていくので、猪口もジワジワ追加する(笑)

この日の燗酒を口にした途端に隣のM谷さんが「どこの酒?」と言うので、ちょっと真面目に利いてみた。
梅錦ではないような気がする。
と言っても、最近の梅錦を飲んでないから、それも自信がない。
ただ、辛口のベースに穀物の膨らみや、雄町のような香りがする。
そんなことを考えながら頭の中で引き出しを開けたり締めたりしていたら、Tボンが土佐鶴であることを漏らす。

ふ~ん土佐鶴か。確かに辛口だ。
しかし、土佐鶴を最後に口にしたのはもう10年以上前だし、その頃好きだった司牡丹と比べて、男っぽい酒だったという程度の記憶しかない。
当時は、高知の酒だというのに繊細な味わいの司牡丹の方が私の好みだった。
(今はどうだか判らない。それは実際に飲んでみないと。)

ただ、定番土佐鶴にはこんな香りや膨らみは無かったように思う。
そこで、随分前に酒天倶楽部の例会で試飲したときの新酒を思い出した。
土佐鶴は年明け早々に定番の品と同じ価格で新酒を出すことで有名で、結構なファンがついていると、その時それを提げてきた仲間に教わった。

「土佐鶴でも新酒の方やない?」

「そうです。判りますか?流石やなあ。」

この瞬間が心地よい(笑)
餓鬼やのう・・・

好きずきなのだから、余計なことかも知れないが、私はこの新酒は燗には?である。
膨らみ過ぎるのである。
燗は定番の品で、新酒は常温でいただくのが私の好みである。

ふと、壁のお品書きを見ると、直送やきいも焼酎原酒とある。
焼き芋ならふくよかな味わいだろうし、その上原酒ということでもあるから、多分湯割で飲むとホクホクして美味かろうと、注文をすると、おねいさんがロックの方がおすすめだと曰う。
逆らうこともなかろうと、お奨めのロックをいただく。

ここで、何故こんなに湯割とロックにこだわるかというと、昨今のブームで、ロック向きのたおやかな芋焼酎が出現したのはいいのだが、設計がそっちに傾倒したものは湯割にすると頼りないという傾向にある。
両方OKというものもあるにはあるが、多くはないように思う。
そして私は、芋は湯割だと思っている。

もっと言えば、湯割は温度が下がるので、燗をつけるのがよろしかろうと思っている。
出来れば、好みの配分で先に水で割っておいて、1週間くらい馴染ませたものを燗すれば、これはもう別の酒になる。

また横道に逸れた。

そんなわけで、くだんの芋焼酎は原酒ということもあって、ロックではやや強すぎる(スコッチのロックとはまた質が違う気がする)嫌いがあるので、やはり湯割の方がいいだろうという結論が私の中では出たのだが、話と燗酒の方に夢中になって、結局湯割までは到達しないままお開きに・・・



続きます
しつこい?(笑)


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