私淑する中村天風翁の言葉を中村天風財団のメルマガより引用連載します。
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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2021/8/30 本心良心にもとらない言動
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本心良心にもとった言葉や行いというものは、
それ自体すでに消極的なんです。
積極的じゃないんであります。
というのは、本心良心にもとると、
やましい観念のために
心の力は常に萎縮してしまう。
本心良心の発動した場合における
言葉や行いというものには、
一点のやましいことがないから、
どんな場合でも恐れることはない
という意味です。
ですから、一言ものを言うときでも、
ちょいとした手足を動かす場合でも、
本心良心にもとらないように
しなければなりません。
中村天風
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▼本心良心とは?
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(以下、杉山彦一著『いのちを活きる』第6章より
引用抜粋)
「人種や階級を超えて、
人の心の中で最高に進化した、
純粋な心が本心である。
本心が正義の基準である。
本心に準拠した行動が正義の行動である。
本心が、道徳的心情として表現されたものが、
良心である。本心、良心は、誰にでもある」と
哲人はいわれた。
すかさず私は、
「泥棒にはないでしょう」と生意気にも、
一本打ちこんだつもりで申し上げた。
「あるから、夜来るんだ」と哲人は、
ピシャリと打ち返された。
厳しいお顔だったが、瞬間にこやかになられた。
泥棒も、頬かむりをして、
夜しのんでくるところを見ると、
自分でもよいことをしているとは
思っていないのだ。
昼間の泥棒も、
人目をはばかっていることは確かである。
人間に、本心や良心が無かったなら、
白昼堂々とトラックで
他人の物を運び去ることであろう。
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