眼鏡

　　　　　　　　　　　　　

　私の眼鏡




今朝の風雨は凄かった。
ちょうど開店時刻がそのピークだったので、商品を表に出すのを見合わせたほど。
移動する少しの間に傘でカバー出来ない部分がしっかり濡れる。
昨日は花冷えで、今日は春の嵐ってか、・・・今は晴れ間が。



さて、徒然なるままに雑感を。
森昌子カムバック。
復帰会見と、その後のお父上逝去に関する会見を見るとはなく見て、思ったことがひとつ。
眼鏡の効用というのはあるかも知れない。
私は、断然後の眼鏡を掛けた彼女の方が良く見えた。
顔に締まりが出るというのだろうか。
それと、少し丸みを帯びた、だが最近流行の細めのセルフレームが良く似合っていた。

私は中学の頃から眼鏡を掛けている。
もう体の一部の様なものなので、それなしの生活は考えられない。

昔はそれが身体障害のように感じて、劣等感に繋がるものだった。
だから大学の頃コンタクトレンズも試してみたが、ケアが煩わしい。
この歳になると、見た目なんぞほぼ無視の体だから、機能性重視である。

今掛けている眼鏡は多分もう１０年くらい掛け続けている。
必要に迫られて求めたものではなく、別の眼鏡を新調に行ったときに、そのデザインと掛け心地が気に入って買ったものである。
ただ、当時としては斬新というか、気障っぽいイメージだったので、別の用途を思いついて、レンズは古いそれの使い回しである。

だからよく見ると傷だらけのレンズをはめたそれの別の用途とは、フック代わりに、などという特異なものではなく、勿論純然たる眼鏡として使用するのだが、シーンによって掛け替えるという意味である。

その当時以前から、酒屋のあんちゃんと、飲み屋のマスターという二つの顔を持つ私は、よく二人居ると思われていた。
「酒屋のお兄ちゃんはあんたの弟さん？」などと、真顔で訊く人が少なからず居た。
どうも、雰囲気ががらっと変わるらしい。

その辺りがなかなか面白いと思っていたから、ならばもっと、という気持ちで、昼と夜の眼鏡を掛け替えてやろうと思ったのである。

昼は、真面目そうな黒のスクウェアタイプのセルフレーム。
夜は、気障っぽい金縁で細いラウンドタイプのメタルフレーム。

たったこれだけのことで本人の気分までがらっと変わるから面白い。

ただ、何事にも飽きっぽい私のこと、日が経つにつれ、段々と掛け心地のいいメタルフレームを昼間も掛けることが多くなってきて、今ではずっとこればっかになっている。
まあ、チュー太郎をさぼっているということもあるにはあるが

そして、こいつが実に丈夫な上に運がいいときている。
全然ガタがこないし、何度ひどい落とし方をしても、レンズが割れることもなく、フレームが曲がることもない。
だから、実に気軽に酷使しているのである。

そういう意味では、こいつには何の不満もないし、感謝すらしているのだが、こう長く掛け続けていると、そろそろ浮気もしてみたい気分にもなっている。

というのは、今度はセルフレームも欲しくなってきたということなのである。
この気持ちの変化は、多分昨今の流行りに、私の潜在的願望が刺激を受けたのだろうと感じている。

今度はこうである。

昼間はメタルで、夜はセルフレーム。




しかし、その前にチュー太郎の再開の方が先だろう、お前・・・