LAは生き残れるか？

　昨日、今日と、なぜかLA Timesはアジア人観光客押しの記事が目立ちました。昨日は、生憎の雨で、ハリウッドに来たインド、台湾、韓国からの観光客もがっかり、なんて記事が載っていたのですが、今日はオレンジ郡にあるサウスコースト・プラザという高級志向のショッピングモールが、アジアからの観光客で賑わっているという記事が。その原文は、こちらから。奥様へのおみやげにティファニーでお高い指輪をお探しの群馬県からのお客様、イズカユキさんは、「確かに高いけど、日本で買うのに比べたら安いから」とのお言葉。円高だもんね～

　でも、日本人で始まった記事は、素早く中国人買い物客にシフト。中国人客向けのサービスが充実しているのは、サウスコースト。プラザで中国のクレジットカード、ユニオン・ペイが受け入れられるのからも明らか。ＪＣＢカードが使えるかどうかは知りませんが（JCBカードは日本国外じゃほとんど通用しません）。他にも、海外からの観光客には、VIPパス提供など、外国人買い物客を惹きつける商法を展開し、お客はロデオ・ドライブやベバリー・ヒルズ等のLA中心地から、郊外へ移動しているそうです。

　そのLAでは、ハリウッドのドルビー・シアター（アカデミー賞の授賞式やるとこね）常設の、シルク・ド・ソレイユの「アイリス」が来年早々に畳まれるそうです。毎日、多くの観光客が訪れるハリウッドだから、その流れがショーを観劇することを期待して、ハリウッド自体の活性化と市の収入増加を目論んで、鳴り物入りで始まったショーでしたが、結局、期待したほどに観客を集めることが出来なかった模様。その要因としては、チケットが高すぎた事が挙げられていますが、確かに観光ついでに見ていくには、高すぎたと私も思う。それに、世界一流のショー見物が目的の客も多く集まるラスベガスや、NYCのブロードウェイとは違って、ハリウッドを訪れる多くの観光客の予定は、ハリウッドサインとチャイニーズ・シアター前で記念撮影した後、ベバリーヒルズのスターツアーに参加し、ロデオを見物したら、サンタモニカに移動、なんて感じで、呑気にショーなんか見てる時間はないんじゃないかな。

　何度も書きましたが、LAは観光客には不親切な観光地です。ストリップを中心としてホテルを拠点に余り動きまわらずに、カジノ、バッフェ、一流品のショッピングやショーを楽しめるラスベガスや、マンハッタンの南の端から北の端まで整った公共交通機関で観光地間を簡単に移動できるニューヨーク、主だった機関が全てモール周辺に集中するワシントンD.C.等とは違い、LAは車がないとどうにもならない街。アナハイムのディズニーランドと、スタジオ・シティーのユニバーサルを同じ日のうちに回るツアーの宣伝なんか見ると、私は悩んでしまいますよ。だって、この二園間を移動するだけで、軽く２時間はかかるもん。日本からのツアーは、今ではＬＡ国際空港で乗り継いで、そのままラスヴェガスへGO、というツアーが主流だし、ＬＡ市は観光収入増収のためにも一案を講じる必要があると思うんですがね…



夏に奮発して、「アイリス」観ておいて良かった…