わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

真実は暴いて終わりじゃない

2013-11-07 | 時の話題
映画「ヒッチコック」観ました。「カラテ・キッド」の爽やか少年ラルフ・マッキオが、全く爽やかじゃない脚本家のおっさん役で出ていました。年月は無情だ…orz

 さて、この頃、日本では高級レストランの食材の偽装や虚偽表示が次々と暴かれて話題となっています。私とか、高級レストランも高級食材もとんと縁がないんで「ほえー」と感心するばかりですが、黒エビを車海老、春雨や湯葉をフカヒレに化けさせる料理人の職人の腕にむしろ感動すら覚えます。フカヒレの調達法は残酷なもので、ここカリフォルニア州では使用が禁止されているので、むしろ、春雨でフカヒレ並みの食感が出せるなら素晴らしいんではないだろうか、と、思うのは、私が、フカヒレで騙された~なんてことのないビンボー人だからでしょうか。中国産みたいに、危険なものを食べさせられたんじゃないんだし、美味しかったら満足…とはいかないのかな?

 食材偽装の少し前には、テレビ番組での「ヤラセ」が話題になっていました。何を今更、と、思った視聴者も多いこととは思いますが。私が雑用係してたとある地方局の番組じゃ、番組が始まる前に出演者を一般公募したんだけど、これは単なる番宣の一環。実は出演者は、全員、劇団から調達済み。一般からの、熱心な応募の手紙に私は心が痛みましたが、こういう弱っちい精神の持ち主には向いてない仕事だったから、3年弱で辞めちまったんだが。街に出て通行人にインタビューじゃ、私も何度か「通りすがりのOL」として出演しました。これくらい昔から日常茶飯事さ。で、同じ時期に放送中の別番組で、スタッフとして顔出ししてたりする。ネットの発達した今だったら、直ぐにバレそうですねw

 話題を偽装食材に戻せば、「名門ホテル、老舗百貨店で連日発覚する食材の虚偽表示問題に、菅義偉官房長官は「極めて遺憾」と批判。「立ち入り調査を含めた徹底した取り締まりが必要」と表明」したそうですが、虚偽表示の何が問題かといえば、突き詰めれば、安全性にあるのではないかと思うのです。そりゃ、特別に高級な食材だから高いお金を払ったのに嘘だったってのはショックだけど、食材だけではなく、高級レストランお雰囲気、サービス、そして、食材がウソでも美味しく料理しちゃった職人技にお金を払ったと思えば、少しは慰められるけど、産地偽装で安全性が疑われるのが一番きつい。だから、同時に、国外から入ってくる食材も含め、食の安全について、しっかり取り締まっていただきたいと思います。

 つい先月、アメリカでは、2007年以来、中国から輸入された干し肉を食べた犬3600匹あまり、猫10匹が、胃腸、腎臓や泌尿器に問題が発生し、600匹以上が死亡していることが発表されました。まだ、因果関係は明らかにはなっていませんが、問題とされるペットフードの多くは市場から回収されたそう。5年間も何やってたんだ?という不信感は脱ぎ得きれませんが、2007年といえば、人間向けの食品でも、中国産の危険が囁かれ始め、私もお母さん友達と「中国産は絶対買わないわ」と言い始めた頃。値段が安いから、手には取ってみるんだけど、「Made in China」は、人間用もペット用も棚に戻してしまいます。なんで、通関できるのかが不思議なんだけどねぇ… うちの犬もローハイドが大好きなんだけど、これは殆どが中国産で、そうじゃないのを探すのって結構大変。Made in USAってあっても、原材料が何処ら来ているかは表示されていないし、不安なので、あんまり与えられません。


 それにしても、叩いたらホコリが出るわ、出るわ的な、連日の虚偽表示の発覚、どこからバレてるのかしら?食品、飲食関係だけじゃなくても、衣類やアパレル関係も、ウールとかカシミヤとか、どこの国産とか調べたら、なにか出てきそうな… 事実は発覚したらそこで終わりじゃ無くて、そこから、ポジティブな結果を導いて欲しい。明かされるだけで満足な真実は、ケネディー暗殺の真実とか、安土城の全貌とかだけでしょ。