わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

第41代大統領に敬礼!

2018-12-05 | アメリカのニュース
 今日は全米で、ジョージ H.W.ブッシュ第41代大統領の喪に服す日だそうです。私は、在任中の藪親子のファンではありませんでしたが、一期だけの大統領(One-Termer)に終わってしまったとはいえ、父ブッシュは、後々にも大きな影響を残す政策を整え、国民に親しまれた、品格のある大統領であったと思います。ファーストレディーのバーバラ夫人は、アメリカのお母ちゃんとして愛され、飼い犬のミリーの写真集は大ベストセラーになりました。

 43代目の子ブッシュの愛犬たちである、ミリーの子供たちとスコットテリアも有名だったし、ホワイトハウスの犬たちに注目が集まるようになったのは、父ブッシュ時代のミリーの活躍が大きいでしょう。クリントン一家は途中からラブラドール・理とリーバーのバディーが加わったけど、猫のソックスのほうが有名だし、オバマ家は就任時には犬を飼ってなかったけど、途中からボーとサニーが加わりました。ファーストドッグに注目が集まったのも、父ブッシュ時代のミリーがきっかけだったと思います。愛妻家、愛犬家として知られた父ブッシュ氏の最期を彩るのもまた、バーバラ夫人逝去後に介護犬として仕えたサリー君でした。



 きっと、父ブッシュが名を残すのは冷戦終結時の大統領としてでしょうが、彼の業績は、障害を持つアメリカ人法(Americans with Disabilities Act of 1990、通略ADA)と、識字教育の推奨だと私は思います。ADAは、障害を持つ人々の雇用における差別を禁じただけではなく、商業施設のバリアフリー化等を義務付けて、車椅子の人たちの社会進出機会を大きく広げました。文盲率向上のための制度や活動は、結果が出るまで時間が掛かるので彼の任期中には大きな成果が見られなかったけれど、数年後には実を結び、アメリカの識字率は大きく向上しました。社会保障と教育という国政の重要事項に貢献しました。

 クリントンに敗北して、むしろ珍しい一期4年だけの任期でしたが、息子が不人気にも関らず、War Presidentは負けない
という過去の事例通り2期目の当選を果たしたのに対し、あっさりと湾岸戦争を終わらせたのも潔い決断だったと思います。戦争ほどに、国への負担を強いるものはほかにありません。私は、開発の反対語は戦争だと思っています。

 日本人にとっては、首相にゲロ吐いちゃったおじさんだけど(因みに息子のほうは、プレッツェル喉に詰まらせて死にかけたおじさん)、アメリカ人にとっては、ブロッコリーに呪われた男、靴下が派手な爺さんとしても有名。若いころは長身ハンサムなエール大学野球部キャプテンにして、第二次世界大戦の戦闘機パイロットという盛りに盛ったスペック、実際、超が付く名門一家の出身だけに上品な紳士でした。なんか、現職とのギャップが大きすぎる…