『源氏物語』8帖 花宴(はなのえん)
朧月夜との禁断の出会い
光源氏20歳春 宰相兼中将時代
藤壺25歳/葵の上24歳/朧月夜?歳
[光源氏、春鶯囀を舞う]
2月、南殿(紫宸殿)での花の宴が催され、光源氏は春鶯囀を、頭中将は柳花宴を舞いました。
[光源氏、朧月夜君と会う]
宴も果てましたので、光源氏がほろ酔い気分で弘徽殿の辺りを歩いていると「朧月夜に似るものぞなき……」と謡って来る美しい姫君がありました。
※上の写真は、「京都御所紫宸殿/おぼろ月夜」/無料(フリー)写真素材を使用
この姫君との出逢いが、光源氏の運命を大きく変えていきます。
その夜、光源氏は弘徽殿の細殿で、朧月夜(弘徽殿女御の妹)に出会い関係を持ちます。
※上の写真は、「京都御所紫宸殿」/無料(フリー)写真素材を使用
[光源氏、朧月夜君の素性を知る]
3月下旬、右大臣邸で藤の花の宴が催された時、光源氏は朧月夜と再会し、その女が弘徽殿女御の妹で、近く東宮(後の朱雀帝)のもとに入内する予定であることを知りました。
【源氏物語8帖に出てくる主な登場人物】
光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮に恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮も藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。
朧月夜(おぼろづきよ)
右大臣の6番目の娘。弘徽殿女御の妹である。光源氏と恋人関係になった。
後に尚侍として朱雀帝に仕え、寵愛を受ける
弘徽殿女御(こきでんのにょうご)
桐壺帝の妃であり、朱雀帝の母。
桐壺帝が、第一皇子を産んだ自分よりも桐壺の更衣を溺愛することに強く嫉妬して、桐壺をいじめた。
その子の光源氏をも憎んでいる。光源氏を須磨・明石に追放するよう計画したのは弘徽殿女御とその父右大臣である。
右大臣(うだいじん)
光源氏の政敵。娘に弘徽殿女御や朧月夜がいる。弘徽殿女御と一緒に光源氏の追放を画策する。
「明石」の巻で亡くなる。
今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』や『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。
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