題令狐家木蘭花 令狐家(れいこけ)の木蘭花に題す 白居易
膩如玉指塗朱粉, 膩(じ)は玉指の朱粉を塗るがごとく
光似金刀剪紫霞。 光は金刀の紫霞(しか)を剪(き)るに似たり
従此時時春夢裏, 此れより時々春夢の裏(うち)
応添一樹女郎花。 応(まさ)に一樹の女郎花を添うべし
前半は、遠くに見て 派手な喩え、~~
膩(じ)は”おしろい・白粉”みたいな化粧のこな(粉)のこと。
色が朱であるから、さしずめ”頬紅・ほうべに”と思って遠からず。
光の筋を剪定用の金の刃物と見立て、
”紫霞”は林立する紫木蓮の紫に霞む様か?
後半は、近くに見て 花を添えての春眠の夢、~
~ 紫木蓮を”女郎花”にしてしまう艶かしさ!
~・それにしても、日本は”木蓮”を”蓮”にみたて、
中国は、”洋ラン”にみたてたのか、と感心したりして,・~~
春さき、・・奥多摩から塩山へ抜ける道すがら、大菩薩の山を過ぎてしばらくすると、
”桃”の花の霞んだような地帯に突入する。
あれは、まさに”桃霞”。
色は違えども、”霞む色彩の世界”を思い起こしました。