Shpfiveのgooブログ

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Yahoo!知恵袋で見かけたトンデモ議論(6) ネトウヨによると中華人民共和国は「選挙をやったこともない国」なのだそうです(笑)

2018-07-26 18:09:21 | 政治・社会問題
当ブログについてあらたに、このような反論をYahoo!知恵袋で立ち上げた方がいらっしゃいます。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10193600575

どうやらこちらの記事に対する反論のようなんですが、どうやら「日本語がわからない人」のようです(笑)。

が、まずは

この人の文章を引用するところから始めましょう。


>shpfiveさん
>一応常識レベルの指摘をしておきますが、中華人民共和国は「選挙をやったこともない国」ではありません。

先生がブログでこのように書いています。

つまり、中国では選挙をやっていると主張されているのです。
どうも先生は「選挙とは何か」が、わかっておられないようですね。

自由主義国での選挙とは、異なる主義主張の政党があって、誰もが自由に立候補できるのが基本です。
しかし、中国は共産党以外の党は存在しないのです。


ウイキ
1949年の中華人民共和国建国以降、中国大陸に合法的な政党として、中国共産党と、民主党派に属する8党が存在している。
民主党派とは、中国大陸に存続する合法的な政党のうち、中国共産党を除いた8つの政党の総称である。
中国共産党の憲法解釈によれば、中国共産党と民主党派との関係は、「与党と野党」の関係ではなく「執政党(支配政党)と参政党(連立与党や閣外協力)」の関係とされる。
ただし、民主党派は国政に参与する過程で中国共産党の代わりに国家を指導する立場を狙うことはできず、あくまで中国共産党の補佐役に徹する。実際、民主党派各党の綱領は中国共産党の指導を受け入れる事が明記されており、民主党派は中国共産党にとっての衛星政党でしかない。


ウイキに書かれているように、中国では共産党以外の政党は存在するが、あくまで中国共産党の補完政党、または衛星政党なのです。
日本のように自民党から共産党まで思想の全く違う政党が並立している国ではありません。
中国では、選挙の立候補者は共産党か共産党の支配下にある政党の影響下にあるのです。
これでは「選挙」とはいいません。
先生はこんなことさえ知らないのです。

中国人学者の論文でさえ、次のように書かれています。

立命館法学(1995年)
中国選挙制度の法的構造 林 来梵

「現行選挙法では、候補者が選挙区ごとによって決められることになっている。
そして、立候補の手続は、まず、
(1)各政党・人民団体による共同推薦、単独推薦、
(2)10人以上の有権者(間接選挙の場合では人民代表)による連名推薦、
という2つの方式の候補者推薦から始まるが、西側国家の場合と異なって、候補者名簿が確定されるまでに、共産党が指導している選挙委員会(間接選挙の場合では人民代表大会議長団)が中心となって、推薦団体や有権者の間で討議を繰り返し話し合いを重ねるなど、各方面の協議を行わなければならない。
そこで、中国共産党が中心となる各政党の力関係は、そのまま統一候補者名簿に反映することになる」


高橋孝治氏(法政大学大学院修了。中国政法大学 刑事司法学院 博士課程在学中)は次のように書いている。

中国憲法第34条では「中華人民共和国の満18歳以上の公民は、すべて選挙権および被選挙権を有する」と規定されている。憲法上は中国にも選挙があるわけだ。
ただし日本人が一般的に考える選挙とは大きく異なる。
立候補には中国共産党か友党、もしくは選挙民10人以上からの推薦が必要となっている。
中国には共産党以外の政党も存在する。ただし日本の野党とは異なり、あくまで共産党の政策に従う政党でしかない。
「共産党の友党」と呼ばれるゆえんだ。
10人の推薦が条件だというなら、誰でも簡単に立候補できそうなものだが、現実は異なる。
1970年代までは中国共産党の指導により、等額選挙、つまり立候補者数と当選枠が同数とされていた。例えば、ある選挙区で当選枠3人の選挙が行われたとする。そこに10名以上の推薦を得て、8人ほどが立候補したとする。しかし中国共産党の指導により、立候補者は3人まで減らされてしまうのである。形式的な選挙は存在していたが、結果は事前に決まっていたわけだ。
さすがにこれでは選挙とは呼べないため、現在では差額選挙が導入された。それでも競争率は最高で2倍になるように共産党が「指導」している。
つまり当選枠3人の選挙区では最大6人までしか立候補できない。また選挙委員会による審査もあり、事実上「中国共産党のメガネに叶う人物しか立候補できない」制度になっている。
「中国に選挙がない」という言葉は正確ではない。
「立候補の自由がなく、形骸化した選挙が行われている」というのが正しいところだ。
実際に中国人に話を聞いてみると「憲法にも選挙法にも選挙に関する規定がある」と言っても、「選挙があるなんて告知を聞いたこともないし、やってるのを見たこともない」とか「選挙なんか行ったことない。周りの人も誰も行ったことがない」という回答ばかり。
ある中国人の法学教授は「憲法には選挙の規定があるが、それを無視した違憲政治が続いている」と批判していた。


以上のように中国では日本でいうところの選挙などはやったことがありません。
こんなことは常識ですが、先生はご存じないのです。
なぜここまで初歩的知識が欠如しているのか、不思議でなりません。
極端な親中派は真実がみえないのですかね(笑)



→では、この人がいう「選挙をやったこともない国」という発言はどういう文脈から出てきたものなのか?

まず、そこをハッキリさせる必要があります。

元の記事で引用したこの部分が元の私の発言です。

>そして、それについての質問者の事実上の返事は別IDであるdoqijgkの発言により、まさに分かりやすく説明されています。
(勿論、皮肉です)

>中国人にそんなこと聞いても答えられるわけがない。

選挙をやったこともない国が民主主義もヘチマもないだろう。


→この発言に、質問者(別ID)の内心はハッキリとあらわれています。

で、一応常識レベルの指摘をしておきますが中華人民共和国は「選挙をやったこともない国」ではありません。


→どうやら、この質問者は他の事例から見ても感じることですが「人の発言の都合のいい部分だけを切り取り、それを恣意的に引用することで自らの正しさをアピールする習性を持っている」ようです。


選挙をやったこともない国が民主主義もヘチマもないだろう。というから、いや、中国は選挙をやったことくらいあるよと指摘しただけの話です(笑)。

逆に、この質問者が言う

自由主義国での選挙とは、異なる主義主張の政党があって、誰もが自由に立候補できるのが基本です。
しかし、中国は共産党以外の党は存在しないのです。


などというなら、じゃあ大日本帝国も「選挙をやったことがない国だよね」ということで話はおしまいです(笑)。


少なくとも1940年(昭和15年)10月の大政翼賛会発足以降は文句なしにそうなるはずです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%94%BF%E7%BF%BC%E8%B3%9B%E4%BC%9A


>1940年(昭和15年)、結社を禁止されていた勤労国民党や立憲養正会等を除く保守政党から非合法の日本共産党を除く無産政党まで全ての政党が自発的に解散し「大政翼賛会」に合流した。同年10月18日には第3次近衛内閣が解散、東條内閣(東條英機総裁兼首相、陸相兼任・陸軍大将)が成立し、昭和研究会も大政翼賛会に発展的に解消するという名目によって1940年(昭和15年)11月に解散した。もっとも、議院内の会派は旧来のまま存続し(非公選の上院であった貴族院では元々政党は存在せず院内会派が政党的存在であった)、また大政翼賛会自体は公事結社であるため政治活動は行えず、関連団体である翼賛議員同盟などが政治活動を行った。これは、「勝ち馬に乗り遅れるな」という言い回しで知られるが、解散した各政党や内務省等も大政翼賛会内における主導権を握るため協力的な姿勢をとったものの、団体内は一枚岩ではなく、「一国一党論者」の目指したものとは大きく異なっていた。



また、中華人民共和国は婦人参政権は勿論、例えばチベット族やウイグル族などの少数民族にも参政権を認めていますし、漢族以外の現地政治家も「選挙により選出」されていますが、大日本帝国には帝国憲法発布後に新領土となった台湾・南樺太・朝鮮選出の代議士はいませんでした。
http://blechmusik.xii.jp/d/hirayama/for-the-right-to-vote-of-Koreans-who-were-dominated-by-Japan-ebook-version/

まったく参政権がなかったわけではありませんが、今の中国におけるチベット族やウイグル族などの少数民族と比べても、それは限定されたものです。

まあ、この質問者はどうせチベットの実情など知らないと思いますけど(笑)。


なお大日本帝国において普通選挙が実現したのは、1925年(大正14年)、ただし参政権が明文化されたのは男性だけです。


婦人参政権に関する閣議決定がなされたのは第二次世界大戦後の1945年(昭和20年)10月10日幣原内閣によるものですので、つまり大日本帝国には原則として「婦人参政権はありません」でした。


さて、私自身は勿論、大日本帝国に「選挙はあったか?」と問われれば、当然「ありました」と答えますが

この質問者は

>自由主義国での選挙とは、異なる主義主張の政党があって、誰もが自由に立候補できるのが基本です。

>以上のように中国では日本でいうところの選挙などはやったことがありません。
こんなことは常識ですが、先生はご存じないのです。
なぜここまで初歩的知識が欠如しているのか、不思議でなりません。
極端な親中派は真実がみえないのですかね(笑)


とおっしゃっていますので、当然大日本帝国にも「選挙はなかった」と答えなければダブルスタンダードになります(笑)。

その選挙が、その国にとってどういう意味を持つのか?

あるいは、だから

中国人にそんなこと聞いても答えられるわけがない。

選挙をやったこともない国が民主主義もヘチマもないだろう。


などとエラそうなことがいえるのか?

は別の話です。

(個人的には「何をエラそうな事言ってんだ、このバカは」と思っていますけど)


ま、どうせ屁理屈をこねるんでしょうけど(笑)。


判断をくだすのはキミや、その「同類」ではなく、第三者だよとコメントしておきましょう。

余談ですが、この理屈からいくと亡くなった劉暁波氏なども、当然ながら


中国人にそんなこと聞いても答えられるわけがない。

選挙をやったこともない国が民主主義もヘチマもないだろう。

で切って捨てられることになりますね。


他の方のブログですが、本件を考える上で参考になりそうなので引用させていただきます。


また嘘をついた池上彰 ~中国に選挙制度はないのか?~
https://blog.goo.ne.jp/minamihikaru1853/e/481162c3d6d3f38a8fc0d5c1b6c20c5f