勝手に思うままに 榊原秀光のブログ

日頃 思っていることや感じたことを思うままに書きます。

勝手に思うままに 70

2010-10-06 06:46:03 | 
ようやく秋らしくなってまいりました。
スポーツに行楽にと、とても良い季節です。

サービスの本質というものを加賀屋の商売における取り組みによって学ばせていただきました。
今回は、リッツ・カールトン・ホテルのお話。リッツ・カールトン・ホテルは、日本で一番サービスの良いホテルとして、注目を集めています。

勝手に思うままに70 リッツ・カールトン・ホテル①

 1800年代の中ごろ、パリのパンドーム広場にホテル・リッツが開業しました。創業者のセザールリッツさんは、゛ホテルの非常識゛をいくつも試みました。当時のホテル業界では考えられないような非常識なことを次々に試みたのです。例えば、ホテルのロビーに、大きなお花を飾りました。各部屋にシャワーをつけました。お客様の好みに関する顧客情報を記録して管理するようにしました。また、レストランで、自分の好きなものが食べられるようなアラカルトを始めたのも、セザールリッツさんが初めてです。いずれも、今は゛ホテルの常識゛になっていることばかりです。しかし、当時は、ホテル業界の誰もが考えたことのない、゛非常識゛だったのです。
 リッツ・カールトン・ホテルは、セザールリッツさんの゛非常識への挑戦゛の遺伝子を受け継いでいる。「リッツとカールトンの二つのホテルが一つになり、1983年、ホテルをヨーロッパでなく、アメリカで展開し始めた。

 ホテルの建設が始まってから、本当に新しいホテルが必要なのか、我々が新しくホテルを作ることにどんな意味があるのか、そんな議論を徹底して行いました。
 結論は、ノー。
わざわざ我々がホテルを開く意味がないということになりました。そして、我々がやる限りは、ホテルをもう一つ作るのではなく、社会に゛ラグジュアリー(豪華な豊かさ)゛を創造するところに意味があるとの結論に到達しました。私達が、ホテルのサービスやホスピタリティに対する考え方を変えることが出来るかどうか、私達の真価は、そこで問われるのです」。企業としての゛遺伝子゛とは、その企業の存在に関する根本的な意義とも言える。リッツ・カールトン・ホテルは、名前はホテルではあるが、実際には、「ラグジュアリー(豪華な豊かさ)を新しく創造し、提供する」ところに存在理由を求めているのである。

自らの存在の根本理由が明確でないと、サービスの方向も従業員が力を発揮する方向も決まらない。この点は、加賀屋の考え方と同じところである。企業のDNAとは、『志』である。

企業に、『志』がなければ、力強い活動など出来るはずがない。 つづく