【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

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【スポーツクラブNAS限定】 avex MEGA BEST

2010年09月11日 | マーケティング話
■多業態とのコラボアルバム

僕の通っているスポーツクラブで、限定販売されていたコンピです。
(販売はおそらく8月一杯まで?)



avexさんはずっと前から、特定ショップブランドとのコラボで限定盤をリリースされており、
自分も2006年に「ドトール限定」のこれ(↓)を買ったことがあります。




コンタクトポイントの拡大ということでは、とても結構なことだと思います。

■ターゲット設定は?

avexさんとNASの親和性、それはダンスでしょう。
私の自宅から徒歩3分のNASにもキッズとか若い人も来てはいます。
(僕はダンスやりませんよ。有酸素&無酸素運動、あとお風呂だけです)

しかし、実際問題、僕の肌感覚では、
NASの中心顧客層(ボリューム)は、圧倒的に中高年なんです。
(しかも、半数は私より年長の方々・・・)
少なくとも、僕の行っているNASはね。

トレーニングルームでこのCDを見かけ、
カウンターで購入したんですが、

「これ売れてます?」

と聞いたところ、男女1名ずつのスタッフさん、
一瞬、フリーズしちゃいました。。。

「若い人少ないもんね・・・」と言ったら、

「幅広い年代向けなんです!!!」とお答えがかえってきましたが。
(サービストークとしてはいいんだけど、ううん、、、無理があるよな・・・)

後日、行ったところ、カウンターにラジカセを置いて、
少しは積極的に「販促」されてましたけどね。

採算度外視で、NASのイメージアップのためにリリースした、
というのならそれはそれでいいんですが、
まさ~か、そんなことはありますまい。。。

若年層といっても、
今の10代や20代前半の人達にとって、
「GIRL NEXT DOOR」や「AAA」は身近だとしても、
「SPEED」や「MAX」はどうなんでしょうね?

10年前の10代や20代の人達、
つまり今現在、20代後半や30代前半の人達にとって、
「GIRL NEXT DOOR」や「AAA」は、どの程度の時代感覚なんでしょうか。
(それも、「SPEED」や「MAX」を好んでいた場合)

で、ボリュームのシニア層にとっては、どうでしょうか?

僕の世代の場合は?
休日、地元で歩いていると、自分と同年代か少し下の人で、
「ローリングストーンズ」のジャパン・ツアーTシャツを着て歩いてるのを、
少なくとも3名は見かけたことがあります(それも子供連れ)。

■説得力のあるプロモーション

もちろん、このCDの曲構成、avexさんのコンセプトとしてはOKです。
「MEGA BEST」なんですし、時期のラグは関係ないでしょう。
avexさんも“時代”を創ってきたんです。

僕個人の趣味でも、悪くはありませんよ (特にhitomiとか好みです)。
アーティストの調査やってきたから言うんですが、
実は、少なくとも僕の世代に対し、
決して“外れ”じゃないこともわかってます。
例えばストーンズを愛してるリスナーが、実はSPEEDも好き、
ということも当たり前なのが日本の特徴なんです。

何も僕はこのコラボCDにケチをつけようというわけではありません。
「もう散々、ケチつけてるじゃん!」と言われるかも? ですが、
ケチをつけるのが目的じゃないんです。
(じゃなけりゃ、2,500円も出してわざわざ買わんよね・・・)

僕が言いたいことは、
企画を立案して検討する時に、
「仮説構築」と「仮説検証」をきちんとやってるの?
ということです。
コンテンツの内容だけの話ではなく、
「誰にどういう訴求をすればいいのか?」という落とし込みの問題。
40代の僕が、60代と70代の細かい違いがわからないように、
20代、30代の人達は、僕らのことはわかりませんよ。

ユーザーの立場としては、
自分の通うスポーツクラブに、
こういうCDが置いてあるんだけど、
なぜ、ここにこういうのが売っているのか?
というコンテキストが、ある程度の説得力と訴求力(魅力)が必要であること。

これじゃ、ただNASに置いてある健康食品(飲料)と変わりゃしません、
いや、健康飲料のほうが、機能的ベネフィットに直結してるんで、
僕らには切実だし、はるかに訴求力がありますよね。

そして、スポーツクラブに通う人達(ダンス目的だけじゃなくね)が、
どんな気持ちで、どういう自分になりたくて通っているのか?
情緒的ベネフィットですよね。
それを深く考えてほしい。
それを知ってるのは、現場のスタッフさんなんですけどね。

とにかく、そこまで考えて、きちんとした販促プログラム作らんと、
現場のスタッフさんが可哀想ですよ。
モチベーション以前の問題です。

で、もし自分だったら、シニア層向けにはどういうコピーがいいのか?
いくつか案を考えてみました。
面白いプログラム(価格戦略)も。

でも、もしメーカーの人達が見てたらマズいんで、
無料では教えませんよ(笑)。

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