花房京子シリーズ第4弾。無人のはずの自動車修理工場で爆発が起き、アメリカで違法薬物を売って12年の懲役を受け出所後、国外追放された男田中精一が死んだ。現場に残されたパソコンから、国際テロ組織の指示による爆弾製作中の事故の可能性が浮上。警視庁がその線で捜査を進める中、花房京子は男の遺留品から疑問を持ち辿り接触したのは、元公安で犯罪評論家としてメディアを賑わす鉄の女と呼ばれる女性コメンテーター、角松麻由子だった。だが、週刊誌が角松と田中の繋がりをスクープし、事態は予想外の方向へ転がる。「鉄の女」の鉄壁のアリバイが一個づつ崩されていく展開。犯罪の裏に恋愛感情ありの結末は悲しみが残る。
2024年8月光文社刊
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