★2011年度 九州地区研究会★ 案内
【テーマ】外国人「生活者」のための日本語教育と多文化理解教育の現状と課題
―福岡の実践から見えてくること―
【日時】2012年2月27日(月)午後2時~5時
【場所】九州大学伊都キャンパス比文・言文教育研究棟第8ゼミ室
http://scs.kyushu-u.ac.jp/modules/pico/index.php?content_id=36
【参加費】無料。研究会後に懇親会を予定しています。懇親会費2,000円程度。
【申込方法】担当者松永典子mnori@scs.kyushu-u.ac.jpまでご連絡ください。
氏名、所属、メールアドレスを記入のうえ、タイトルに「九州地区
研究会申し込み」と記入してください。
【申し込み期日】2月25日(土)。懇親会参加の有無に関してもお知らせください。
●報告タイトル・話題提供者
(1)「地域「生活者」と大学をつなぐ-外国人留学生の家族への日本語教育を通し て-」
:新井克之氏、季江静氏、緒方尚美氏、李秀珍氏、永嶋洋一氏
(九州大学大学院 比較社会文化学府院生「留学生の家族のための日本語教室」実践チーム)・
松永典子(九州大学大学院比較社会文化研究院)
【概要】九州大学の伊都キャンパス移転以降、周辺地域には留学生をはじめ外国人「生活者」が急増している。地域に散居する「生活者」と大学をつなぐという視点から大学内に開設した日本語教室には、中国、韓国からの主婦、そして日本語学習の機会の無い韓国人研究者が集まってきた。主婦の中には地域の日本語教室に通いつつ、当教室に通ってきている者もいた。大学における日本語教室は「生活者」にとって、いったいどのような意味を持ち得たのであろうか。
(2)「日本文化塾を通して-学生によるキャンパス国際交流の形-」
:永嶋洋一氏(九州大学大学院比較社会文化学府日本社会文化専攻院生)
【概要】「日本文化塾」は九大の学生が留学生に対し、普段の授業では学ぶことのできない日本文化を紹介する教室である。これまでの「日本語教室」は、主に外国人学習者に対して地域ボランティアが日本語を教えることに主眼を置くものであった。 「日本文化塾」は九大の学生が主体となり、様々な日本文化を紹介することで日本人学生と留学生の相互理解を深めようとするものである。学生による新しいキャンパス国際交流を考える。
(3)「ホームでもアウェイでもないフェアな場所-生活者として暮らすムスリムの ための日本語講座の実践から見えたこと-」
:深江新太郎氏、妹川幸代氏(共に愛和外語学院、平成23年度文化庁委託事業
「生活者としての」外国人のための日本語教育事業「ムスリムのためのサバイバル日 本語」担当講師)
【概要】日本の地域社会は、日本人のホームだろうか。もし日本で暮らすムスリムの家庭を訪問するとしたら、訪問者はミニスカートを控えるべきである。なぜならそこは、肌の露出を嫌うムスリムのホームだからだ。ただ、ムスリムがそのホームを出たら、その地域社会はムスリムにとってアウェイとなっている、というのが福岡市の現状である。ムスリムは、福岡市という日本人のホームで暮らし、自らの宗教や文化をアウェイの状況で守ろうとしている。今回の講座は、ムスリム自らが日本語能力を高めることで、ホームの日本人と対話し、両者が互いを理解しあえるフェアな場所を獲得できることを目標とした。
●問い合せ先:九州大学大学院比較社会文化研究院 松永 典子
E-mail:
mnori@scs.kyushu-u.ac.jp TEL: 092-802-5629