今現在、スヌーカーをやってらっしゃる方はご存知ないかもしれませんが、私(Ken、現在50歳)の世代で、有名な選手といえば、ジミー・ホワイトや、アレックス・ヒギンズや、スティーブ・ディビスになってしまいます。
お待たせしました。スヌーカーの大御所。スヌーカー界の美空ひばり、高倉健です。
ようやくスティーヴ・デイビスの登場です。
20世紀最大のスヌーカーの名勝負。1985年のスティーブ・デイビス対デニス・テイラーのエンバシー・ワールド・スヌーカー・チャンピョンシップ(スヌーカー世界1決定戦)の決勝戦です。
長丁場の試合で深夜にまでなったにもかかわらず、しかも当時衛星放送などなかった時代で750万人の人がテレビの前に釘付けになった名勝負です。
実は日本でも放送されました。
ワールド・チャンピョンシップの決勝戦は18フレーム先取で優勝です。
先にデイビスが8フレーム先取します。だれもが、この時点でまたデイビスの勝ちだと思ったでしょう。
しかし、デニスがどんどん追い上げ、最後は17フレーム対17フレームのファイナルゲーム・オブザ・ファイナルという観客にとっては、もうしぶんない見ごたえ十分な決勝戦となりました。
この試合、異常なんですよ。真剣に試合をご覧になっていただけると、伝わってくるんですが、試合会場が、異常な緊張感に包まれていくんです。異常な緊張感の雰囲気の中である事に加えて長時間の勝負になったために集中力もダウン。
たった二日間で、同じ相手とスヌーカーの試合を35戦こなした事になります・・・
両者共、体力面、精神面でも、くたくたの決勝戦です。
そのためか、両者とも普段だとありえないミスも連発します。解説者も、あまりにも長すぎる試合のために(Longest Flame)という言葉を何度か口にします。
17対17で最後は、残り1個のブラックボールで決まる(ファイナルゲーム・ファイナルブラック)という出来すぎな演出です。
この語り継がれている伝説的な名勝負を知らずしてスヌーカーを語ることなかれです。
極めてドラマッチックな・・なんだか古い映画を見ているような気分になってくる試合です。
でも過去に実際にあった名勝負です。
ワールドチャンピョンシップには魔物が住んでいるみたいな・・・・。
当時の物価としては、破格の1200万円が優勝賞金でした。
現在の優勝賞金は、約3600万円です。
■ では、ある程度、ルールがわかっていないと、ご覧になっても面白くないので、ポイントだけお教えしておきます。
スヌーカーはポイント加算のルールで、赤ボール(1点)、黄色(2点)、グリーン(3点)、茶色(4点)、青(5点)、ピンク(6点)、黒(7点)です。最終的にポイントが多かった人の勝ちです。
赤、赤以外の玉と順番に入れていき、赤はポケットに入れば戻しません。赤がなくなってから、最後に他の色の玉を順番に入れていきます。
映像はカラーボール(赤は、すべて入れ終わった状態)のみからの後半の展開からです。入れる順番も、黄色→グリーン→茶色→青→ピンク→黒です。
今までの歴史上、ありあえない1時間以上かかった決勝戦(ファイナル・フレーム)なので、映像は約15分程度の後半のショートバージョンです。では、その異常な会場の雰囲気を味わってください。
(パート1、約10分間の動画です ↓)
(パート2、約8分間の動画です ↓)
おまけは、その歴史的試合からの25年後の同窓会記念試合・・・・笑えます・・・
会場にはカナダのスヌーカースター、Cliff Thorburnまで観戦に来ています。
約10分間の動画です。 ↓