オカシのキモチ

日々の昼ごはんとお菓子作り、
そして休日は散策という名の食べ歩き。
食いしん坊夫婦の備忘メモです。

土用丑の日/うなぎ『和孝』@十条銀座商店街

2015年07月24日 | ├ 和食・鍋・自家製
本日は、世間一般に鰻を食べるのが習慣となった“夏”の『土用丑の日』。
(今年2015年は7月24日と8月5日の2回)

そもそも『土用丑の日』とは夏に限らず、春・夏・秋・冬に存在するのに、
偏った習慣が定着してしまったのか紐解いてみます。

因みに今年の「土用丑の日」は以下になります。
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*冬:1月13日(火)/1月25日(日)
*春:4月19日(日)
*夏:7月24日(金)/8月5日(水)
*秋:10月28日(土)
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■「土用」とは
四立(立春・立夏・立秋・立冬)の前、約18日を指し、一般的な『土用』は下記期間になりますが、『土用丑の日』にあたる土用とは立秋(8月6日or7日or8日)の17~19日前に限られます。
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*立春(2/3~2/5)の前約18日間 :1/17~2/3頃
*立夏(5/4~5/6)の前約18日間 :4/17~5/4頃
*立秋(8/6~8/8)の前約18日間 :7/20~8/6頃
*立冬(11/6~11/8)の前約18日間:10/20~11/6頃
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■「丑の日」とは
十二支の「子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、兎(う)...」の丑のこと。
十二支は「今年の干支」のように年を数える際に使われるだけでなく、
方角や月、そして日数を数えるのにも使われます。

■「土用丑の日」とは
つまり約18日間の『土用』期間のうち、12日周期で割り当てられている十二支が
『丑の日』の日が『土用丑の日』に当たります。



■2015年は7月24日と8月5日の2回
国立天文台によれば今年の立秋は8月8日で、夏の土用の入りは7月20日。
今年は十二支の並びにより、丑の日は7月24日と8月5日の2回あります。

■何故「土用丑の日」に鰻を食べる習慣ができたのか?
由来については諸説ありますが、一番有名な「平賀源内による発案」を紹介します。



時は江戸時代。
うなぎ屋がうなぎが売れないで困っていることを平賀源内に相談したところ、
“本日丑の日”という張り紙を店に貼る」 という彼の発案が功を奏し、
うなぎ屋は大繁盛になったのです。
因みに成功の背景に当時は「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」 という風習があったとのこと。
これに便乗して、他のうなぎ屋も挙って真似するようになり、
次第に「土用丑の日はうなぎの日」という風習が定着したとされています。

■鰻を食べる「土用の丑の日」は何故「夏」限定なのか?
先述のように土用丑の日は春夏秋冬の四季に渡ってありますが、
うなぎを食べる習慣があるのは『夏の土用丑の日』だけ。

これは当時の平賀源内の発案が、鰻を食べる風習は『“夏の”土用丑の日』だったため、
現在も「土用丑の日」と言えば夏の土用丑の日となっているのです。

そもそも鰻の旬は「」。
以前は夏に売れなかったため、旬ではない“夏”という時期に
鰻を食べる風習を根付かせつための販売促進だったという説が有名ですね。

そんな根も葉もない風習はコンビニや食品スーパーが引き継ぎ、
“夏以外”の土用丑の日にまで、鰻を食べる習慣をつくろうとしているのが随所に見て取れます。

これは節分の豆やバレンタインデー、諸々の記念日と同じですね。

知らぬ間に通された法案のように“目に見えない大きな力”に踊らされていると思うと、やれやれといったところなんですが...
そんな我が家が久しぶりに鰻を食べることになりました(笑)

少し遡って、先週末の三連休
JR十条駅を下車して「十条銀座商店街」を練り歩きました(成果物は後ほど)
こちらの商店街は知る人ぞ知る“お惣菜天国”といった様相で老若男女問わずの賑わい。

そんな商店街のアーケードが終わる端にあって駅から遠い場所に店を構えていたのが昭和30年創業うなぎ「和孝」でした。
ここで“うな重”を食べるなど微塵も思っていないのですが...
気になったのは店頭販売の「うなぎ弁当」。

弁当一つだと700円というのに“2個で1,000円”という札に妻共々、目が釘付けになりました(笑)
価格から察するに“中国産”であろうと思ったところ、国産(静岡県産)の鰻とのこと。





1個500円というのは箱代金・ごはん・タレが殆どを占めるという内訳で、
肝心のうなぎが極めて少ないというのは当然と言えば当然ですが、
フタを開けた瞬間はギョッとしましたね(笑)

そのまま食べては芸がないので、
刻み海苔おと金糸玉子焼きを敷き詰めて“ひつまぶし風”に仕立ててみました





焼き上がりから相当時間が経過しているにも関わらず、
翌日食べた鰻が思いの外美味しくて、「マジか!?」と本気で叫んでしまいました(笑)

炭火で焼いた香ばしい香りと焼目。
鰻本身のフンワリと柔らかくもしっかりした味わい。
その旨味を底上げする上品なタレ。
ゴム皮を食べているような外国産とは雲泥の差。

これは本当に美味しかったです。

この味と価格なら、わざわざ足を運んで並んでも食べたいと思うのも納得

イヤイヤイヤ、国産うなぎを使った弁当が1個500円で食べられる事実がスバラシイ...

ごちそうさんでした。

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