オカシのキモチ

日々の昼ごはんとお菓子作り、
そして休日は散策という名の食べ歩き。
食いしん坊夫婦の備忘メモです。

夏の京都2016 vol.15 ~本能寺の「能」&ツーンッとくる辛さがクセになる“からしそば”~

2016年09月01日 | ├ 東海/関西
去年に次いで出かけた夏の京都旅行は2日目終盤。

少し陽が落ちてきたので、早めに夕飯にしようと寺町通沿い(京都市役所の南側)の繁華街を歩く道中、
ここがあの本能寺?」と目を疑いたくなるスポットに足を止めてしまいました。



▲本能寺総門

天下統一を目前にして、最も信頼していた重臣・明智光秀の謀反により散った
戦国武将・織田信長の悲運とともに語られるのが歴史上名高い大事件の舞台となった「本能寺」。

“あの本能寺”であることは確かですが...
本能寺の変」が起こったのは、こちらに移転する前の四条西洞院付近にあった時のこと。
(本能寺の変のあと、豊臣秀吉の命により移転しました)

それ以前から本能寺は「天明の大火」や「蛤御門の変」など度重なる火災で消失し、
その都度移転して建立を繰り返すという不運の歴史があるのです。(火災5回、建立7回)

これほどの災難に遭えば、何とかお寺を“火から守りたい”と気持ちが高まるのは当然のこと。

それが本能寺の「」の字からみえた違和感の正体でした。

漢字の右部分に(火)が入っているのは縁起が悪いからと、
『ヒ』(火)が『去』る」という意味で「䏻」という俗字に形を変えてしまったのです。
藁にもすがる思いだったのでしょう...

が、この「䏻」は本能寺のために作字されたわけではなく、
当時は現在の「能」よりも広く使われていた字体だったとか(エーッ)

たった一文字ですが、謎めいた壮大な物語を感じますね


さて、前置きが長くなりましたが…
そんな本能寺のある繁華街から少し傍に入った“昭和の雰囲気”漂う
龍鳳』というシブい中華料理店で2日目の夕食にしました。


▲久しぶりに瓶ビールで乾杯

8席ほどのL字カウンターと4人掛け席2つの店内は恐らく70代くらいの店主が一人で切り盛りしている様子。
京都には香味野菜やスパイスを使わず、鶏ダシ等でアッサリとした味付けをする京風中華なるものが
あると聞いて、こちらにやってきました。



▲湯葉で巻いた京風卵春巻きはふっくら食感


▲酢豚もヤサシイ味わい

京風中華料理とは中華料理が日本に伝わった当時、日本人に馴染みのない
香味野菜やスパイスを使わずに日本人向けにアレンジしたもの。

そんな京風中華料理にあって、こちらで食べたかったのが“からしそば”なる逸品...
もとは鳳舞という中華店が提供していましたが、閉店後はその流れを龍鳳が引き継いだそうです。



▲からしそば(海老は隠れています)

そのからしめんたるや、
ご覧のように白菜・青ネギ・干し椎茸・海老・細切りの鶏肉と具だくさんの餡かけ麺といった様相。
海老はプリプリ、鶏は柔らかくシットリした食感よろしく、全体を絡めて一口食べると
口から鼻へツーン”とした刺激が突き抜けます

予め“和カラシ(もしくは辛子醤油)”で和えた細い中華麺が、
アッサリ醤油の餡かけをまとった具材と一体化し、今までにない味わいに“色々な意味”で悶絶...(グホッ:笑)

よく混ぜたとしても、かなりツーンと刺激があるので、卓上の酢を加えると程よく円やかな味わいに。

これはクセになる美味しさで、次回もまた食べたいところ。

ごちそうさんでした。

(つづく)


【過去の記事より...こちらも一風変わっていましたがw】

*[夏の京都2015 vol.10 ~ラーメン激戦区“一乗寺”にて台湾まぜそばを喰らう!]

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