オカシのキモチ

日々の昼ごはんとお菓子作り、
そして休日は散策という名の食べ歩き。
食いしん坊夫婦の備忘メモです。

いざ、新潟へ...vol.9 再び「富野由悠季の世界」展とご当地グルメ食べ歩き(前編)

2021年11月05日 | ├ 北陸/甲信越

近所の街路樹が日毎に色付きはじめて、秋の装いを感じる今日この頃...もう11月、寒いワケです。

残る年内、最終営業日まであとどれだけ働くのか祝日が何日あるのか?とカレンダーを眺めていると、先日11月3日は「文化の日」でしたが...皆さんのブログを拝見して『ゴジラの日(ゴジラの誕生日)』だったことを初めて知りました(東宝株式会社が2017年に制定)

怪獣映画として『ゴジラ』第1作が封切られたのは、遡ること1954年の11月3日のこと。
今や日本映画の金字塔たる一大シリーズのようですが...我が家が観たことあるのは庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」だけ。

特撮映画が嫌いということではないですが、戦争映画を撮影し続けた円谷英二氏(円谷プロ)が手掛けた「ゴジラ」は重厚な劇半と相まって“戦争の怖さ”を子供ながらに感じたのでしょうか、人が中に入った「着ぐるみ」と分かっていながらも怪獣の姿に恐怖していたのかもしれません。


▲春は横浜ふ頭に出かけてきましたb

そんな自分が、入院した際のお見舞いに「ガンプラ」をもらったことがキッカケで飽きることなく夢中になっているのが『機動戦士ガンダム』シリーズ。
1979年の放映から40年余り、コチラはリアルロボットアニメの金字塔といったところ、その生みの親「富野由悠季」氏が「虫プロダクション」入社の『鉄腕アトム』制作に関わった当時から現在に至るまで、半世紀以上に渡る仕事を通覧した『富野由悠季の世界』展に足を運んだのは昨年秋のこと

▼第4会場の静岡県立美術館

OGPイメージ

いざ、静岡へ...「富野由悠季の世界」展とグルメ食べ歩き(前編) - オカシのキモチ

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いざ、静岡へ...「富野由悠季の世界」展とグルメ食べ歩き(前編) - オカシのキモチ

 

■富野由悠季の世界 会期・会場
第1会場 福岡市美術館(2019年6月22日-9月1日)
第2会場 兵庫県立美術(2019年10月12日-12月22日)
第3会場 島根県立石見美術館(2020年1月11日-3月23日)
第4会場 静岡県立美術館(2020年9月19日-11月8日)
第5会場 富山県美術館(2020年11月28日-1月24日)
第6会場 青森県立美術館(2021年3月6日-5月9日)

巡回当初は日本各地の6会場、その学芸員が挑んだ共同企画展が青森で終了予定でしたが...パッケージ化された巡回継続が決まったのです!

第7会場 新潟市新津美術館   2021年9月4日(土)-11月7日(日)
第8会場 北海道立近代美術館 2021年11月17日(水)-2022年1月23日(日)

 

コロナ禍にあっても開催会場がしっかり繋いだ展覧会としての質が評価され、ファンの熱意も後押しした結果と素直に喜んだところで...恐るおそる新潟に出かけたのは緊急事態宣言が全面解除された先月のこと

 


▲新幹線乗り場の電光掲示板も久しぶりでワクワク感が募りましたb

またも関東地方に会場がないので「出かけるなら今でしょ!?」と妻を連れ立って(後押しされて:笑)美術鑑賞という名目で決行した新潟“日帰りグルメ旅行”のはじまりは東京駅。



▲世界最速の芸術鑑賞と題した「現美新幹線」のアーカイブ展示ブースがお出迎えb

東京駅から新潟駅まで新幹線に乗車すること2時間弱でしょうか、駅構内に見覚えのあるNewDayも変わらず営業していたことに安堵するのも束の間

まずは腹ごしらえ!と駅前の『とんかつ政ちゃん』で新潟名物「タレかつ」を堪能しました。

 


▲妻が注文した「ヒレかつ豚汁セット」は豚汁だって唸る美味しさでしたb

函館・神奈川・兵庫・長崎に並ぶ開港五港の一つ「みなとまち」新潟市は古くから西洋料理が盛んな街。
そんな新潟市で古くから食べられてきたのが、卵でとじない「タレかつ丼」です。



▲自分は越後味噌の味噌汁、のっぺなど御当地満載の「新潟うんめもん三昧セット」b

タレかつ丼とは、薄くスライスした(伸ばした?)揚げたてのとんかつを甘辛醤油ダレに潜らせて白飯に乗せただけのシンプルな丼モノ。

これほど薄いと熱を通り過ぎて硬いので?は思いきや不思議と口当たり柔らかくタレが染み込んでシットリした味わいは自ら足を運んだご当地グルメならではしょう。

日本人好みの醤油を効かした「甘タレ味」と西洋料理の「とんかつ」が炊きたての「新潟米」の上で渾然一体となった正に新潟市発祥のかつ丼でした。



▲セットの「笹団子アイス」も初めて食べる味わいb

ゴチソウさんです。

タレかつも然ることながらナメコの入った豚汁が絶品で、自宅でも作るようになりました

 



▲新津市は「SLばんえつ物語」号も運行した「鉄道のまち」b

そして会場の「新潟市新津美術館」に向かくべく再びJR新潟駅から信越本線に乗車、「新津駅」で下車するとバス便には恵まれず...やむを得ずタクシーで会場に向かうと車内は運転手の独り舞台(笑)

白鳥の渡来地として全国的に有名な瓢湖(ラムサール条約登録湿地)にハクチョウが舞い降りたこと、新潟の地酒は何を呑んでも美味しいこと、米菓の地元企業の繁栄等々、ご当地観光をずっとオシャベリならぬガイドしてくれて乗車運賃以上のホンワカした時間だったのはココだけの話(笑)



▲まさか同じ展示会に2回も行けるなんてw

ボーっと電車に乗ってきましたが、タクシー車内のオシャベリは独特な訛りと相まって遠く新潟まで来たことを改めて実感したところで会場に到着。

遠方にも関わらず、「富野由悠季の世界」展は先月28日をもって観覧者数が1万人を突破したそうで喜ばしい限り、自分と同年代以上の方々が客層なのは想像できますが、意外にも我が家と同じく夫婦で巡回している姿にニンマリしてしまいました(きっと奥さんは連行されたのでしょう:笑)

 


▲撮影可能な展示物が少ないロビーは空間を持て余す印象でしたが...

前回の静岡会場ではインパクトのあるフォトスポットだった「ダイターン3」に加えて「機動戦士ガンダム」に登場するアムロとララァのタペストリーが飾られ、あのシーンを思い出せるのは自分だけではないはず...

 

ララァ:あなたの来るのが遅すぎたのよ!
アムロ:遅すぎた?

数える程度しか遭ったことのない2人がニュータイプとして共鳴しあい、唐突すぎる会話に何ら意味が分からなかったものの、今となっては云々と頷けてしまうのが不思議な作品ですね。

場内には、この会話に至るシャアを含めた3人の関係性が上手く紐解かれた展示内容がありました。
(因みに先日11月4日はアムロ・レイの誕生日でした)



▲コチラが富野由悠季 監督 (肩書は他にも多々ありますが、以下[監督])

1941年、神奈川県は小田原市生まれの80歳です。

昨今、文化功労者に選出されるという喜ばしいニュースが舞い込んで本日(11月5日)の誕生日と相まって多幸な限り、監督おめでとうございます!
(新津美術館では監督による講演会記録の特別上映会を10/31(終了)と明日11/6(土)に開催[定員80名]するそうなので、タイミングの合う方はぜひ!)

 

2回目なので多くは語れませんが...
初監督作品『海のトリトン』から始まって、お馴染みの『機動戦士ガンダム』シリーズから『ガンダムGのレコンギスタ』まで半世紀以上におよぶ富野由悠季の仕事を回顧、検証するといった初の展示会です。

パッケージ化された企画展示ということで、展示内容も大きく変わらず6つのテーマで構成されています。

第1部:宇宙(そら)へあこがれて
第2部:人は変わってゆくのか?
第3部:空と大地の間で逞しく
第4部:魂の安息の地は何処に?
第5部:刻の涙、流れゆくその先へ
第6部:大地への帰還

ですが、歩を進めていくうちに既視感の少ない「どの会場も同じではない」感覚に、美術館学芸員の個性・熱意を感じました。


「概念の展示は不可能」

そもそも企画を持ち込んだ“はじまりの学芸員”に対して、監督は「展示するものなどはないのだからやめたほうがいい」と何度も突っぱねたそうです。
監督の云う演出」とは感覚的な仕事であると同時に観念的な作業で「概念(考え方)を示すことができる仕事」故に、この一行半を展示で説明することはできないと。

しかしながら学芸員の方々は監督の云うことなど聞いてくれず(笑)、その熱意に監督が根負けして「富野由悠季の世界」展の開催に至ったたのです。

これまでの堅苦しい「美術館」にとってアニメや漫画といった新しいメディアの展示方法は未だ確立されたものに非ず、テレビや映画館では味わうことのできない展覧会ならではの体験をいかに提供していくか試行錯誤が続くところ、ロードムービーのように日本各地を巡回しながら様々な展開をした「富野由悠季の世界」展が一つの指標となるのではと感じます。



▲最後は「CAFE 2F 新津美術館」のハンドドリップで一息つきましたb

2回目とは云え、監督の手書きメモをつい読み込んでしまって途中休憩もしないまま気付けば3時間の滞在

後ろ髪惹かれる思いでしたが、各美術館の学芸員による解説を豊富に添えた“読める図録”があるので追想に更けたらと思います。

 

最後になりますが...
展覧会の記念商品や新潟会場限定の地元企業コラボグッズなどが並ぶ公式グッズコーナーに立ち寄りました。

公式図録は購入済なので、もはや買うべき「大物」はないと思っていましたが...

 

静岡会場で完売していた「展覧会開催記念ガンプラ MG 1/100 ガンダムF91 Ver.2.0 ORIGINAL PLAN Ver.」を発見...

「機動戦士ガンダムF91」で最終稿の直前まで検討されていた監督による幻のオリジナルプランを商品化したもので、箱の横には監督の直筆メッセージもプリントしてあって、暫くウロチョロしていたのもココだけの話orz

 

普段は1/144スケールしか集めていないので飾るにしても場所がないしサイズが合わない...箱もデカいし、大きな買い物だなと迷っていたところ、ココロの中を読まれたのか...
妻からの一言「もう出会えないと思うよ」で、レジに直行しました(笑)

妻は色々な意味で懐が深く...旅の計画を立ててくれて感謝感激です...
(今回も一人ポツンと待たせてしまい申し訳ない)

 


■富野由悠季の世界
https://www.tomino-exhibition.com/index.html

同じく新潟県は長岡市の「新潟県立近代美術館」では「高畑勲展」も開催中です。
「富野由悠季の世界」では監督の絵コンテを高畑氏が修正している様子がわかる『赤毛のアン』の絵コンテもあって、二大巨匠の隠れた共同作業を間近に窺うことができます。

新潟会場「新津美術館」の会期は明後日11/7(日)と残り僅かです。
近隣に住んでいましたら、この機会にぜひ!

(つづく)


【-おまけ-】

現実世界に戻って...orzいつもの昼ゴハン作りです。
・白米
・茄子のキーマカレー
・ニンジンのシリシリ明太子和え
・出汁巻き玉子焼きチェダーチーズ入り
・ちくわ磯辺焼き
・インゲンとニンニクのソテー 

冷蔵庫で「ちくわ」をみた途端に無性に磯辺揚げが食べたくなって...
地味にチョキチョキと青のりを刻んで作ったバッター液に浸けて揚げ焼きにしたところ、中々美味しくできました。


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4 コメント

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Unknown (ayabamm)
2021-11-06 19:37:11
こんばんは。
息子、このガンプラ、知っていました。
とても貴重な展示です。
知らなかったので、とても楽しく拝見いたしました。

見るとしたら、あとは、北海道へ行くしかないです‥💦

コロナ禍で、ガンプラは、転売が多いそうですね。
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Unknown (オカシのキモチ)
2021-11-06 22:04:54
@ayabamm コメントありがとうございます😊
息子さんとガンプラの話題になるなんて羨ましいですね🛠
転売ヤーが常習的になって店頭に並ぶガンプラが品薄状態なのは嘆かわしい限りです💦
「富野由悠季の世界」展は、ご家族でタイミング合いましたら北海道会場に足を運んでみてください‼️
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Unknown (usagi3room)
2021-11-08 21:20:34
コメントはじめまして

新潟までお越しくださりありがたいです
新津のはコロナ渦で会期が延長になったり色々ありました
食べ物も楽しんでくださったようで嬉しく思いコメントさせていただきました
新潟県人より
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Unknown (オカシのキモチ)
2021-11-08 22:54:58
@usagi3room コメントありがとうございます😊

僅かな滞在時間でしたが、展示・食事ともに堪能できました‼️
後編もよろしくお願いします🤲
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