深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

カバラと「生命の木」 2

2017-04-15 12:12:58 | 心身宇宙論

カバラと「生命の木」についての第1回からの続き。

まず第1回で述べたことと重複するが、「生命の木」の10個の神聖セフィロトは、アツィルト界(元型界、流出界、神界)、ブリアー界(創造界、座天使界)、イエツィラー界(形成界、天使界)、アッシャー界(活動界、物質界)の4つの世界とそれぞれ接点を持ち、それぞれの界で「神の流出」が起こる。

アツィルト界では「神の流出」は10の神聖なる神名を通じて顕現する。
ブリアー界では「神の流出」は10の強力な大天使を通じて顕現する。
イエツィラー界では「神の流出」はさまざまな異なる存在(「天使の大群」や「合唱隊」などと呼ばれる)を通じて顕現する。
アッシャー界は厳密には物質界ではなく低次アストラル界とエーテル界で、これらはともに物質の背後にあるものである。そしてこの界での「神の流出」は10の宇宙チャクラと呼ぶべきものを通じて顕現する。この10の宇宙チャクラとは「第一動者」(または「最初の渦巻き」)、「12の天球」、7つの惑星、そして「四大世界」のことであり、この顕現の中枢は人体に存在する中枢と厳密な対応関係を持っている。

「生命の木」は第1セフィラである「ケテル(王冠)」から始まり、それは「1」という数字、「統一」、「大きさを持たない中心点」などで象徴されるが、ケテルの前に3つの「否定的存在あるいは無(注)のヴェール」が存在する。

(注)否定的存在も無も、それぞれの訳者が同じ英語のNo-Thingに当てた訳語である。どちらも優れた訳語だと思うので、ここではその両方を併記することにした。

3つの「否定的存在あるいは無のヴェール」とは顕現の4つの世界/4つの次元に先立つ未顕現の3つの次元「アイン(否定あるいは無)」、「アイン・ソフ(無限)」、「アイン・ソフ・アウル(無限の光)」のこと。
一応このように名前はつけられているが、これらは思考を超越した未知なるもの、非存在にして不可知のものであり、その3つが象徴するものの真の意味を推し量ることはできない。道教でいう「道(タオ)」がこれに当たるとする考え方もある。またヒンズー教における、世界を取り囲み、自分の尾をくわえて無限の再入性を表す蛇「アナンダ」、錬金術における「ウロボロスの蛇」は「アイン」を表しているとも言われる。

ケテルとは3つの「否定的存在あるいは無のヴェール」の最も外周にある「アイン・ソフ・アウル」が一点に集中したもので、そこが有限なる意識の到達できる最初の地点である。そしてアインから流出したものによって連続して生み出されたものが4つの界であり、それはそれぞれ異なる意識の次元でもある。ゆえに「生命の木」は意識の4つの異なる領域、そして生命/創造の流れが進む4つの調和的宇宙を表している。


これらを踏まえた上でここから「生命の木」に入っていくわけだが、まずカバラについての中心的書物である『光輝の書(ゾハール)』の中で「生命の木」の全体像を象徴的に表す記述があり、これについてセミナーのダイジェスト動画で解説する。


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