セミナーでやっている「カバラと『生命の木』」の内容のダイジェスト、今回はその第7回。
第6回までで「生命の木」の構造を概観したが、今回はその「生命の木」に含まれる「テトラグラマトンの術式」について。
テトラグラマトンの術式とは、YHVH(ヨッド・ヘー・ヴァウ・ヘー)の4文字で表されるもののこと。ちなみに、このヨッド・ヘー・ヴァウ・ヘーは本来、ヘブライ語のアルファベットで表されるのだが、それを便宜的に英語のアルファベットに当てはめたのがYHVHだ。
なお「生命の木」のセフィラはケテルに始まるが、テトラグラマトンの術式にはケテルは含まれない。含む時は単に「神」と呼ばれるか、聖なる統一のために人が切望する生命の目的地とされる。
さて、4文字の最初の1文字であるYはセフィラではコクマーに与えられ、「父」と呼ばれる。そして4つの世界ではアツィルト界(元型界)、タロットでは杖、四大では火がここに対応する。
最初のHは「母」であるビナーに与えられる。また4つの世界ではブリアー界(創造界)、タロットでは杯、四大では水が対応している。
Vは「息子」ティファレトにあるとされるが、実際にはティファレトを中心に周囲5つのセフィロトを含む計6つのセフィロトに存在する。4つの世界はイエツィラー界(形成界)、タロットは剣、四大は風が対応する。
最後のHを持つのはマルクトで「救われぬ処女」と呼ばれ、4つの世界ではアッシャー界(活動界)、タロットでは玉、四大では地になる。
なお、上に述べたのはテトラグラマトンの術式における「生命の木」と4つの世界、タロット、四大の対応関係であり、「木」にはそれらとの別の対応関係もある。またテトラグラマトンの術式におけるタロットとの対応関係も上記とは別に、タロットの4組の宮廷カードである王、女王、騎士、小姓をそれぞれY、H、V、Hに配当する仕方がある。
上の「息子」とは人間の霊的魂を表し、霊的進化の過程で「息子」は「救われぬ処女」を花嫁とすることで聖なる花婿となる。これは錬金術的な結婚であり、これにより処女は妊娠して「母」すなわちビナーとなり、彼女とともに「父」すなわちコクマーは自身を統一し、両者は「王冠」ケテルへと同化されるのである。
これを別の表現で述べると、Vは自我意識、最後のHは無意識を表し、VとHとの結婚とは自我意識と無意識の和解を意味する。すると人間は「理解」(ビナー)を得ることができ、その「理解」から「知恵」(コクマー)が生じる。この内なる「理解」と「知恵」を合一させることで生きる目的が予見され、そこから究極の目的地である聖なる統一の成就への道が始まる、ということになる。
──といったことを語ったセミナー動画の一部を添付しておこう。
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