【仕事搜し】 履歴書の寫眞

家からクルマで１５分ほどのところにある「カメラのキタムラ」へ行つて、履歴書貼付用の寫眞を撮つてきた。
４枚セットで３０００円。
燒き増しを６枚追加して５１００円。
ちと高いやうな氣がするが、まあしかたない。


再就職活動で必須のものと云へば、履歴書と職務經歴書。
そのうちの履歴書には、寫眞を貼付しなくてはならない。

１１月５日に面接を受けることになり、１０月の終り頃、寫眞を撮つた。
自宅近くのダイエーで、自動撮影のスピード寫眞。
服裝はカジュアルシャツ。
じつは、１６キロ減量したお蔭で、からだに合ふスーツがなかつたのである。
もちろん面接までにスーツは買つたけれども、寫眞を撮り直す氣はさらさらなかつた。

私が某住宅會社で採用擔當者だつた時、大量採用する所爲もあり、履歴書の提出は最終面接の時だつた。
しかも、面接の場においては寫眞など氣にもとめず、その會社獨自のフォームによる應募書類をもとに質疑應答してゐた。
さういふ經驗上、寫眞など顏が寫つてゐればいいぢやん、と思つてゐたのだ。

ところが、再就職支援會社でのガイダンスや集合研修で、しつこいほどに云はれた。
「寫眞はスピード寫眞は不可」
「服裝はもちろんスーツ姿、ダブルは不可で、色は紺もしくは黒系統が良い」
「シャツは白系統もしくは明るく薄い色目のもの」
「ネクタイの結び目は小さくする」

寫眞で人を選ぶわけではない。
しかし、高い竸爭率を勝ち拔かうとすれば、かういふところでミソを付けないやうにするべきだ。
ちやんとした寫眞屋の撮つた寫眞とスピード寫眞とでは全く見た目が違ふ。
綺麗にとつた寫眞で少しでも目立つ可能性があるならば、さうしたはうがいい。
と、まあ、そんな主旨だつた。

さうしてみると、私が提出した寫眞たるや、もつてのほかと云ふことになる。
スピード寫眞で、カジュアルシャツで、しかもそのシャツの色は黒系統。
さらに、寫つてゐるのは、スキンヘッドで口髭＆顎髭。
まあ、容姿はともかくとしても、その他はきちんとした寫眞を撮つたはうが良ささうだ。


こんな經緯があつて、けふ、まともな寫眞を撮りにいつた。
４枚セットで１５００円と４枚セットで３０００円と２種類あつたが、サンプルを見ると畫質が大きく違ふ。
どうせなら綺麗に寫るはうがいいので、３０００円のはうにした。
３ショット撮つたところでカメラの液晶を見せてくれた。
「みんな同じやうに寫つてゐますけど、あと２枚撮つてみませうかね」
つまり、代り映えしないけどいいのか？といふことらしい。
で、折角の後忠告なので、あとの２枚は少し微笑み加減にしてみた。
中年男の微笑みといふのも不氣味なものだが、ＰＣのディスプレーを見て選んだのは４枚目の微笑みバージョンだつた。
微笑んでゐるかゐないか微妙なもので、まるで「モナリザの微笑」みたい。
或いは、少しはにかんでゐるやうにも見えるので、「ハニカミおやぢ」か。

ま、それはともかく。
７～８分ほど待つてゐるうちに寫眞が出來上がつてきた。
さすがにスピード寫眞とは比較にならぬ出來だ。
これなら誰にも文句はあるまいて。
容姿は別として、だが。


さういへば、思ひ出したのだが、大學受驗の時の受驗票の寫眞。
現役の時はスピード寫眞で、１浪の時は寫眞屋で撮つた寫眞だつた。
やはり、スピード寫眞ではダメだといふことだらう。