仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

責任感

2006-04-10 22:08:26 | 日々雜感
きのふ、904試合連續フルイニング出場で世界記録を更新した金本選手。
彼の言葉に「仕事への責任感」といふものがあつた。
自分に與へられた仕事を責任をもつて果してゐるうちに、いつしか大記録になつてゐたといふ主旨であらう。

「仕事への責任感」、簡單な言葉だが、實踐するのはなかなか難しい。
仕事において、何を以て自分の責任とするのか。
組織で仕事をする會社員にとつて、この言葉はさほど單純ではない。

仕事に限らず、一般的な「責任」といふ言葉ですら、最近は他人を追及するための言葉になつてゐるフシがある。
曰く、「學校(教師)の責任」、「管理體制(お上)の責任」、「警備體制の責任」・・・
ちよつと待て。
まづは自分たちの責任を考へるべきではないのか。

家庭のしつけが出來てゐない子供の親は、何かことがおこるとすぐに「學校の責任」を持ちだす。
自分の子供を管理できてゐない親に限つて、子供が怪我でもすると、その責任を「管理體制」に持つてゆく。
大勢が集まつてゐる場所で不屆き者が騷ぎを起こして卷添へをくひ、その不屆き者を特定できないとなると「警備體制の責任」を追及する。

もう止めやう。
いい加減、大人にならう。
自分の責任をまづ問はうではないか。

と、ここまで書いて來て、自らを省みると忸怩たる思ひがする。
出來るだけ自分の責任を果たさうと思つてはゐるものの、果してどれだけ全う出來てゐることやら・・・

金本選手を見習はう。
逆境にあつても泣き言をいはず、自分に出來ることを精一杯やらう。
ひとつひとつのことは小さなことでも、それを繼續すれば、世界記録とまではいかなくても、自己新記録の更新は出來るかも知れない。



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