【昔の手帳から】 １月２１日 （84年：リヒテル大阪公演延期）

【１９８３年】（３囘生）

１ 越智 西洋史（講） ４講
２ 服部 西洋史（研） ２演
20:00 ＦＭクラシックアワー ： グールドのゴルトベルク （51m45s）

金曜日。

西洋史の試驗を２つメモしてゐる。
しかし、どうやら西洋史の講座を受講してゐる友人がゐなかつたやうだ。

この頃、私はＦＭ放送のエアチェックをしてゐた。
雜誌を買つては、自分の聽きたい演奏がいつ放送されるかをチェックし、それを手帳にメモしてゐた。
この日はグールドのピアノによるバッハのゴルトベルク變奏曲。
グールドのゴルトベルクは２つあるが、これは８１年録音の新盤。
舊盤の演奏と違つてゆつたりとしたテンポで、ピアノの響きが活かされた、いはばグールドらしからぬ演奏だと思つた。
グールドは １９８２年１０月４日 に亡くなつてゐるので、１９８１年録音のこの演奏は遺作とも云へるものであつた。




【１９８４年】（４囘生）

リヒテル大阪公演 19:00～Sym.H (N11,12）。
→ 延期 （3/7）
一日中、悶々としてゐた。

土曜日。

この日、リヒテルの大阪公演がザ・シンフォニーホールで豫定されてゐたのだが、リヒテルの體調不良のため３月７日に延期された。
（N11,12）といふのは座席番號。
發賣當日に申込んだＳ席なので、 それなりに良い席 だつた筈だ。

「一日中、悶々としてゐた」といふのは、前日のＨの電話による。
リヒテルのもうひとつの公演（２月１２日）に行けないといふのだ。
行けないなら行けないで理由がはつきりしてゐればよいのだが、Ｈは正直すぎた。
口ごもるＨに、私はイヤな氣配を感じてしまつたのだつた。