仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

山行14:南八ヶ岳・權現岳をめざす (1977年5月)

2004-04-06 23:23:31 | 想ひ出の山
場所 :南八ヶ岳
時期 :1977年5月5日
ワンポイント :千葉高山岳部 昭和52年度新人歡迎山行
コース :
甲斐大泉驛 天女山 前三ッ頭 三ッ頭 (2580mH) 甲斐小泉驛

<メンバー(假名)>
顧問:櫻井先生
3年:寺本さん(CL)
2年:市原、日下、方波見、私(SL)
1年:大草、鵜澤、石戸谷?、池田?


新入生を迎へて最初の山行。
この年は新入生がたくさん入つてたくさん出て行つたので、
新人歡迎山行に誰が行つたかよく覺えてゐない。
のちにCLになる大草はもう入部してゐたと思ふのだが定かではない・・・

小淵澤から小海線に乘り換へる。
下車驛である甲斐大泉に着く前に、列車のトイレに行つた。
當時のトイレは今から考へると信じられないことであるが、
ただ穴が明いてゐるだけなので、排泄物は直接線路に落下する。
從つて、驛に停車中にトイレを使用しないのがマナーである。
さて、驛に到着する前に、大キジを無事に線路に落下させたのだが、
もうじき驛に到着すると云ふアナウンスに慌てたせいか、
登山手帖をトイレの穴に落して仕舞つた。
我が手帖はあはれ、線路上に落下して行つた。

氣を取直して甲斐大泉驛から歩き始める。
八ヶ岳の面白いところは、そのアプローチの短いところである。
驛から直接歩き始める山は少ない。
天氣は小雨模樣で、傘をさして歩く。
最初から雨具を着けてゐると蒸れてしまつて良くない。
八ヶ岳横斷道路を横斷して、天女山を横切り、登山道に入る。
1本とつたところで雨具を着ける。

標高1900メートル位から傾斜がきつくなつてくる。
新人達の動きが緩慢になつてきて、疲れが見て取れる。
日歸り登山なので、時間の制約のなかで行動を判斷して行かなければならない。
2364メートルの三角點のある前三ッ頭に着くころには、新人がバテて來た。
雨は依然として降り續けてゐる。

標高2500メートルを越えて、甲斐小泉からの道と合流したところで、
CL寺本さん、櫻井先生と相談し、下山と決定。
天候も良くないし、疲れた新人を連れて、これからの岩尾根を權現岳まで往復するのは危險だと判斷した。
ガスの切れ目から時折、網笠岳から權現岳に續く稜線が見える。
標高差にしてあと200メートルだが、ピストンするとあと1時間半はかかるだろう。

甲斐小泉まで下山する。
途中、ふたたび八ヶ岳横斷道路を横斷するあたりで雨があがり、南八ヶ岳がきれいに見え始める。
まあ、人生こんなものだ。





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