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銀河への旅を終えて。Part⑥

2018-12-29 11:16:47 | SOUKI

本作品のキャッチコピーであるこの言葉が好きでした。

 

星たちに聞くんだ

悲しみを乗り越えるには

どうすればいいのかを

 

インスピレーションが働き出して、頭が勝手に翻訳しだす。


 

銀河の星々にその方法を訊ねてみるしかないほどまでに

地上の果てまで転げ回り、もがき苦しみ、探し尽くしても、まだ乗り越えられないでいる「悲しみ」。

でも、僕は歩く。

そう解釈した。

 

作者の宮沢賢治は、最愛の妹を喪った。

昔読んだ、タイトルも思い出せない本に書いてあったセリフを思い出す。

「人間が自分の意思でコントロールできないこと。

それは生まれてくること、人を愛すること、いつか死んでしまうこと。」

 

全てを目の前に、空を見上げ、筆を執った宮沢賢治を想った。

だからそんな人の原作を舞台化した作品で、

その芯に対する尊敬と共感だけはぶれずに稽古、本番と進んで行きたかった。

天国の宮沢賢治に演技を認められなくても、尊敬する思いだけは力強く持って。

 

だから列車に乗り込むシーンや、到着するシーンで観客に背を向けている長い時間も

愛しい思いを途切らせることなく、舞台上に存在できた気がしてる。

後頭部は十分、存在主張してるって言われそうですけど(笑)

 

あるシーンでは恐竜を頭に乗せて、メインを司らせていただいた頑張りどころがありながらも、

前述のシーンみたいな深遠な頑張りどころもある。

こんな作品は初めてだったかもしれない。

 

そしてすべてのシーンを、舞台監督の平山さんや、照明の加瀬先生、音響の畑さん、

振り付けのMIKO先生、古村先生、メイクの国際文化専門学校の竹内先生を始めとする先生方、受付のスタッフの方々・・・

最強の裏方スタッフ陣が、美しく纏めてくれました。

 

想いがあって、初めて人は繋がる。

改めて舞台って濃密な総合芸術空間だ!と思わされた作品でした。

この作品に参加できてよかった。

 

ご来場くださったお客様、ならびにご協力頂いた関係者の皆様に、まっすぐに心から感謝です。

本当にありがとうございました!

 

HADO