拙作、バスフルートとピアノのための《ソリチュード》(全4楽章)を、このコンサートで初演します。
→詩の解釈(プログラムノート) | ▶YouTube
山根尊典フルートリサイタル
≪Solitude≫
2013年2月10日(日)
アーティストサロン「ドルチェ」(新宿西口徒歩3分)
14:30 開場 / 15:00 開演
チケット:4,500円(小中高校生無料要予約)
バスフルート/ 山根尊典(作品は山根氏へ献呈)
ピアノ/ 池田 悟
予約・お問い合わせ 03-5339-8383 (パウエルフルートジャパン)
* * * * * 作曲過程 * * * * *
2012-03-20
新宿の「山根尊典フルートリサイタル」を聴く。すべて無伴奏作品だが、彼の絶妙の目利きで、ピッコロからバスフルートまで4種類の楽器が用いられた。
彼のために曲を書いて献呈しよう!こういう個人的なつながりが動機で作曲することは稀だけれど、これこそ創作の原点かも知れない。
2012-05-25 この詩を、新たに作曲するバスフルートとピアノのための作品のテキストとする。
孤独 / O.V. de L・ミロシュ
わたしは不在の青空のもと
憂愁の広大な真昼時に目覚めた。
崩れかけた壁の蕁麻(イラクサ)は死者たちの陽を飲んでいる。
沈黙。
どこへあなたはわたしを導いたのか、盲目の母、おおわが生よ?
草が想いに沈み、時の大洋がおのれの岸辺を
手探りで捜している、思い出のどんな地獄へ?
沈黙。
断崖のこだまよ、わたしを呼ぶがいい!錯乱よ、
おまえの黄色い花を、わたしの飲む泉に浸すがいい、
だが過ぎた日々だけはわたしから離れるように!
沈黙。
わたしを創造したあなた、わたしを叩き伏せたあなた、
深淵の心臓、アロエが伸びてゆく先のあなた、
父よ!傷ついたあなたの足下で、果して安らぎは見出せるでしょうか?
沈黙。
2012-06-15
詩に触発されて音楽を作曲するのでも、歌と器楽曲では事情が全く異なる。
歌の場合は詩が長ければそれなりに長い歌になるが、器楽曲の場合、テキストの長さと音楽の長さに全く関連が無く、「運命はこう扉を叩く」というたった一言で長大な交響曲さえ出来てしまう。 言葉からどれだけイメージを膨らませられるかが腕の見せ所だ。
詩を音楽に翻訳するのではなく、音楽からその詩が発生したのでは、と思わせるくらいに詩から自立した、独自の価値をもつ曲にしたい。
今作曲しているミロシュの「孤独」に基づく二重奏曲は、4連の4行詩という構成上、性格の異なる4楽章、20分程度の作品になる。
2012-07-06
作曲家である僕にとって演奏批評の仕事はあくまで副産物に過ぎないが、実はそれが作曲にも影響を与えることが、最近分かってきた。 個々の演奏について技術的な長短を判定するのは決して難しいことでは無い。
それよりもっと根源的な演奏解釈論を、しかも一般論ではなく、その日の演奏に即して述べる事に意義がある。
そして面白い事に、そこで見出した事は「作曲とはこうあるべき」と、自分に跳ね返ってくるのだ。
「バス・フルートとピアノのための《ソリチュード》」完成。
2013-01-30
初演と作曲のリエゾン…リハーサル
誠に残念ではありますが
経済的な理由でレッスンに通えなくなり退会ということになりました。
とはいえ、先生には長い間大変お世話になりました。
教本に書かれていないことを書いたり、何度も同じ間違いをおかしたり、
そもそも教本に書かれていることをよく理解していなかったりと
勉強不足な自分で申し訳ございませんでしたが
ヒンデミットの和声学第1巻を終了することができました。
これもひとえに先生のおかげだと思っております。
今後、先生には作品の購入と作品の提供で貢献したいと思っております。
4年間ありがとうございました。
独立したメロディーパートに二重奏の形でピアノ伴奏を付す、という最終課題まで終えられました。
お相手する私も、特異なヒンデミットの和声学を共に学ばせて頂きました。
こちらこそ4年間ありがとうございました。
norisukeさんの作品が益々愛され、繁栄しますようお祈りします。