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裏面打法は単板で

10mmの単板に両面ラバーを貼っている男が,卓球についてまとめます。

フランスのフリースタイル

2020-11-14 21:12:14 | 選手
仕事が忙しく,ついつい更新を放置してしまっていた

もう月半ばだが,急ぎ足で書き連ねて行こうと思う

今回紹介するのはパトリック・シーラ

フランスの卓球選手で,1969年11月27日生まれの今年51歳。

左シェークドライブ型なのだが,その戦いぶりは実にユニーク。

現在のような前陣でカウンタードライブを裁くような戦い方ではなく,あえて台から距離を取ってのらりくらりとラリーを展開するのが特徴である。


シーラの全てが分かる一例として,2005年ヨーロッパ選手権シングルス準々決勝のクレアンガ戦を。

決してパワーに頼ることなく,打点を落としつつもしっかりと回転をかけて粘り強くラリーに持ち込むことに徹しているのが分かるかと思う。

台上技術でのボールタッチも繊細で,ドロップショットで前に落としたり,厳しいコースに打ち分けたりすることも得意としている。

カット打ちも得意で,無理をせず安定したループドライブを打つことが出来る。

また彼の特技として有名なのが,ドライブマンでありながらバックカットもするこいうこと。

これがよく切れているうえに若干横回転がかかっており,対戦相手にとっては癖の強さを感じさせる要因ともなっている。

身長も比較的高く,あのメイスを彷彿とさせるような極端の浅いグリップであるからこそ,ドライブマンでありながら枠にとらわれない自由な戦い方が出来るのだろう。

それでシドニーオリンピックでは世界チャンピオン・ガシアンと組んだダブルスで銅メダルを取っているのだからすごい

左利き同士で,ましてや戦型が正反対のパートナーと組んで取ったメダルは,彼自身にとっても相当価値があるはず。

今のカウンターを中心としたスピーディーなタイプの枠組みにとらわれたくない方には,是非参考にしてもらいたい

では,また

祭りの国のテクニシャン Part5

2020-10-29 14:10:49 | 選手
忘れないうちにまた選手紹介を

今回紹介するのは,Edson Fumihiro Takahashi

サンパウロ出身の日系ブラジル人選手の一人で,戦型は日本式ペンドライブ型である。

80年代を中心に活躍した選手なので,クラウディオ・カノと同世代にあたる。


これも先日紹介した糠塚重造との一戦。

ドライブマンでありながら,プッシュやショートもそつなく使える,かつての蒋澎龍を思わせるような,テクニカルなペンドラと言えよう。

ちなみにこの人物,ポルトガル語のみならず英語と日本語のトリリンガルと言うこともあって,日本とは意外と接点が深い。

91年世界選手権に出場した後,現役を引退してからはコーチとして活動しているが,95年頃から積極的に日本にやって来て,いくつかのクラブチームでコーチをしていた。

彼のもとで育った選手の中には,何と樋浦玲子や照井萌美の名前もある

あの元日本代表の平野早矢香のトレーニングも引き受けたこともあるほどだから,相当信頼されていたのだろう。

ちなみに公式YouTebeアカウントもあり,インスタグラムもやっているとのこと。

ソースはこちら

では,また

陸奥の速攻尖兵

2020-10-19 23:58:13 | 選手
最近は晴れ間もなく,いよいよ本格的に肌寒い日々が始まろうとしている

今日もまた忘れないうちに選手紹介

今回は紹介するのは糠塚重造

ペン表ソフト速攻型で,1980年代前半から中期を中心に世界選手権及びアジア選手権等の日本代表の一員として活躍。

青森の三本木高校から明治大学を経て,当時名門の一角だった川崎製鉄千葉に所属した。


1984年全日本選手権男子シングルス決勝より,ダイジェスト。

糠塚重造のスタイルはこれまた同郷の世界チャンピオン河野満の流れを汲み,アグレッシブで隙のない攻撃を得意としている。

特にミート打ちと軽打の使い分けが絶妙で,相手のボールが少しでも浮けばどんどん攻めていく姿が印象的だ。

バックハンドもただ触れるだけと言うもんじゃなく,時に意を突いてストレートに打ち分けることも出来る。

実に多くの点で河野との共通点があるのがお分かりかと思う。

現役引退後は川崎製鉄千葉のコーチとなり,現在では指導者として全国を巡っているらしい。

では,また

東欧のベテラン戦士

2020-10-10 22:15:06 | 選手
フリマサイトで手に入れたものばかりをこのところずっと紹介してきたので,久々に選手紹介を

今回紹介するのは Jiang Weizhong

また誰やねんと思うかも知れないが,無理もない。

1968年9月8日生まれの,御年52歳というベテランだ。

戦型はペン表ソフト速攻型で,昔ながらの左押し右打ちスタイルを堅持している。


2006年世界卓球,李廷祐戦にて。

見た感じでは小気味よい攻撃と切り替えのメリハリがはっきりしていて,基本がしっかりしていると言う印象が強い。

ツッツキもガツンと切る感じで,ブロックも安定感があり,ベテランらしい戦いぶりだと思う。

現在ではニュージーランドの方に移住しているようで,そこでコーチとして活動しているらしい。

ソースはこちらこちら

では,また

浪速の速攻ギャングスター

2020-09-13 20:22:23 | 選手
今月に入ってから更新が滞り気味なので,急ぎ足で選手紹介を

今回紹介するのは,下山 隆敬

1985年11月26日,大阪府生まれの今年35歳

戦型は左シェーク前陣速攻型で,フォア裏ソフト,バック表ソフトの異質スタイルである。

前陣での苛烈なドライブ攻撃に加え,バックは表ソフトによるミート打ちでバチバチ弾いて攻める,とりわけアグレッシブな戦いを得意とする。


平成15年度インターハイ男子シングルス決勝,岸川聖也との一戦。

文字通り前陣を死守し,最後まで台から離れようとせず,レシーブでも積極的に払っていく様子がうかがえる。

その荒々しさは,元中国代表の陳杞を思い起こさせる。

ちなみに当時の卓球王国の使用用具の欄に載っていたのだが,バックの表ソフトに関してはこの当時のレベルが好むようなスポンジが分厚いものではなく,ちょっと薄めのものを選んでいて,これによってミート打ちにも変化を出しやすくしていたのだろうと思われる。

その後,インターハイで決勝にまで行った彼は,早稲田大学に進学し,インカレで青森大学の連覇を阻んだりするなどして早稲田黄金期の立役者の一員となり,他大学との抗争に身を投じた

ちなみにこの当時のチームメイトの1人に,先月紹介した時吉祐一もおり,下山とは同い年の同期に当たる。

卒業後は協和発酵キリンに入社し,全日本社会人選手権での優勝経験を経て,2015年度全日本選手権を最後に現役を引退している。

ちなみに何年か前の卓球王国で見たのだが,確か結婚もして子供もいたような……。

では,また