さいたさいた
チューリップの花が
ならんだならんだ
あかしろきいろ
どの花見ても
きれいだな
作詞者の近藤宮子さんは,この歌詞に,人はみんな平等で差別してはいけないという意味を込めたと,テレビ番組『植物に学ぶ生存戦略』で山田孝之氏が解説していたが,うなずける話である。
霞ヶ浦総合公園 2021年3月31日
霞ヶ浦総合公園 2021年3月31日
キューケンホフ公園 2019年4月
さいたさいた
チューリップの花が
ならんだならんだ
あかしろきいろ
どの花見ても
きれいだな
作詞者の近藤宮子さんは,この歌詞に,人はみんな平等で差別してはいけないという意味を込めたと,テレビ番組『植物に学ぶ生存戦略』で山田孝之氏が解説していたが,うなずける話である。
霞ヶ浦総合公園 2021年3月31日
霞ヶ浦総合公園 2021年3月31日
キューケンホフ公園 2019年4月
友人のT・K君から『錦州会報』という冊子が送られてきた。
錦州会というのは,旧満州国錦州におられた方々の親睦会で,1975年に創立されたが,会員の高齢化で解散することになり,新型コロナウイルスの蔓延で閉会の集まりができず,昨年12月発行の会報最終号(第44号)をもってその代わりとするとのことであった。
寄稿者の多くは,小中学校在学中に終戦を迎えられた方々であり,寄稿文に共通するのは錦州へのノスタルジーである。引き上げ時のご苦労は,読むほどに身に染みてくるが,それを超えて過ぎし日に寄せられる思いに,わたしは言い知れぬ感慨を覚えた。
わたしは,1998年にT君が住んでいた公主嶺にある,中国最大のダイズ研究所に招かれ,訪問した。セミナーの後,研究所の中を案内していただいたが,建物のほとんどが旧満州国農業試験場のものを利用しているとの説明に,名状し難い複雑な思いをした。夕刻の歓迎パーティーで挨拶に立った時,英語ではとてもこの思いを表現できず,建物に刻まれた過去の出来事を日本人としてすまなく思うとだけ述べた。ホストの中国人研究者たちは,気にするなというゼスチャーでそれを聞き流し,乾杯(カンペイ)に次ぐ乾杯でわたしをもてなしてくれた。
T君が満州からの引揚者であることは知っていたが,手記に書かれている帰国時の困難とその中に貫かれている家族愛とに,何回も目頭を熱くした。
このような苦労とは無縁に戦中・戦後を過ごすことができたわが身の幸運と現在の平和を,あらためてありがたいものと思った。
3ヶ月ぶりに東京に出かけた。カミさんが通っているパステル画教室の作品展が京橋のギャラリーで今日から開かれ,「不要不急」でちょっと気が引けたが,折角の機会と出かけてきた。カミさんは,パステル画協会の重鎮,高木匡子先生が指導する教室に10年近く通っている。毎年開かれていた高木門下7教室の合同展だったが,昨年は中止で2年ぶりの開催である。
一応用心して,東京駅までの常磐線はグリーン車に乗り,東京駅からギャラリーまでは歩いて密を避けた。春先にしては汗ばむほどの暖かさで,残っている桜を眺めながらの気持ちのいい散策だった。
コロナのせいか,訪問客は2,3名で,ゆっくりと作品を鑑賞できた。アマチュアにしては水準を抜く作品がいくつかあり,目の保養になった。作者の同意が得られないので,カミさんの力作は残念ながらお見せできない。
帰路,明治屋でまんじゅうを買い,八重洲ブックセンターで推理小説を一冊購入した。どの店も空いていた。
今年花落ちて顔色改まり
明年花開いて復誰か在る
来年の桜にも会いたいもの。
つくば市農林団地 ソメイヨシノ
土浦市乙戸沼公園 ヤマザクラ
茨城大学農学部前 ソメイヨシノ
お気に入りの番組がまた一つ消えた。NHKEテレの「らららクラシック」。わたしは,高橋克典さんと牛田茉友アナウンサーのコンビが司会になって以来の4年間,ほぼ欠かさず視聴していた。高橋さんとクラシック音楽の組み合わせには最初はちょっと違和感があったが,素人っぽくしかし的を外さず,音楽を愛する雰囲気が伝わってきて,すっかりファンになった。相棒の牛田・石橋アナウンサーとの息もぴったりで,ゲストの話を上手に引き出していた。
かなり高度な内容を分かりやすく解説してくれる演出で,この番組を通じてちょっぴり耳年増になり,前から好きだったクラシック音楽が一層好きになった。名曲・名演奏を沢山楽しませてもらったが,一番耳に残っているのは,シンガーソングライターの浜田真理子さんが歌った「ダニーボーイ」である。アイルランドの民族楽器ティンホイッスルとフィドル,それにギターが加わった伴奏と,彼女の柔らかい歌い方がよくマッチし,わたしはアイルランドのことは全く知らないが,これこそアイルランド民謡と勝手に思い込んでいる。
後続番組が決まっているようで,馴染むまでに時間がかかるかもしれないが,楽しみにしている。
散歩道の桜が満開になった。
フジテレビで朝8時から放送していた「とくだね!」が終了した。
朝飯を終わってお茶を飲む間,いつもこのニュース番組を観ていた。総合司会の小倉智昭さんのキャラクターに惹かれていたところが大きい。柔らかい表情で,包容力が感じられ,穏やかな口調で,しかし正義感を通す話の内容は,安心して聞いていられた。22年間,5645回ずい分頑張ったと思う。来週からこの番組が観られないのは残念だ。小倉さんありがとう。
最終回のトップニュースは,フィギュアスケート世界選手権男子SPで,羽生結弦選手が一位になったことを報じたものだった。
聖火リレーが始まった。
正直に言って,わたしは今回の東京オリ・パラの開催に,もろ手を挙げて賛成することができない。したがって,一生懸命やっておられる方々には申し訳ないが,聖火リレーも冷めた目で見てしまう。
オリンピックの聖火リレーが,1936年のベルリンオリンピックでヒトラーのナチスドイツによってはじめられ,大戦後IOCでの激論を経て継続が決まったことは,常に記憶に留められるべきだろう。
キリシマツツジが桜に先駆けて満開となり,あちこちの庭先を飾っている。
茨城大学農学部の門を入ったすぐわきに,桜の老木が立っている。わたしが現役のころは絢爛たる開花を見せて,この木の下で学生たちが花見の宴を開いていたが,あれから20年,やはり衰えは争えないようである。
このキャンパスは霞ヶ浦航空隊の跡地で,多分この老木はその頃の生き残りであろう。なんとなく「同期の桜」という言葉が頭をよぎる。
戦前戦中,特に昭和10年代以降,桜,中でもソメイヨシノは,その咲き方と散り方をいさぎよしとして,軍歌に歌われ,軍国主義の象徴のように扱われてきた。しかし,それはあくまでも人の思い込みであって,ソメイヨシノにしてみれば迷惑の話ではなかったろうか。
ソメイヨシノは江戸時代末期,エドヒガンとオオシマザクラの交雑から生まれた一本の木のクローンとして繁殖した。育てやすさと開花の斉一さが好まれ,江戸から各地に広まっていった。しかし,単品種植えのソメイヨシノの群落や並木が各地に形成され,桜の「名所」がつくられたのは,圧倒的に戦後のことだったとのことである。とすれば,ソメイヨシノはむしろ平和の象徴といってもいいのではなかろうか。
先週の参議院の予算委員会で,立憲民主党の蓮舫議員は,菅首相に「(新型コロナウイルスの予防に関する)緊急事態宣言を解除しても本当に大丈夫ですか。」と質問していた。この方の発言には言葉が滑ることがあって気になっていたが,この質問を聞いた時いささか唖然とした。
施政者の政策決定は蓋然性に基づいて行われる。その蓋然性の根拠,確からしさ,蓋然性のもたらす結果が問題になる。この場合,結果は感染が拡大しないことであるので,問題はないだろう。問題になるのは根拠と確からしさである。論理的に考えて,それが本当に大丈夫とはだれにも言えない。もしこの質問に首相が「はい本当に大丈夫です。」と答えたら,大嘘をついたことになる。イエスかノーかの問いであれば,ノーしか正解がない全く無意味な質問だったのだ。
アストラゼネカのワクチン接種で血栓ができる可能性があるということで,EUの主要国がその使用を中断していたが,18日EMA(ヨーロッパ医薬庁)は,接種と血栓との因果関係は完全には排除できず,調査を続けるが,接種によって得られる利益がリスクより大きく上回るとして,アストラゼネカワクチンの使用を認める決定をした。この決定に従って,見合わせていた諸国は接種を再開した。
この決定も,ワクチンによる予防効果が大きく,リスクが大きくないという根拠による蓋然性に基づいている。EMAによれば500万人の被接種者のうち,血栓を生じた人は30人だったという。わたしはかつて大腸の内視鏡検査及び心臓のカテーテル検査に際して同意書の提出を求められ,医師に危険性を訊ねたところ,事故の確率は1万分の1(0.01%)以下であるとの答えをもらい,同意書に署名した。30人の血栓がすべてワクチン接種に起因するとして,その確率は0.0006%である。
われわれが施策の是非を判断するうえで必要なのは,その根拠となっているデータである。もっとも,データに捏造や隠匿があれば論外であるが。
公園のレンギョウが満開になっていた。
ソメイヨシノの並木にヤマザクラが一本混じっていて満開になっていた。
吉野山 2018年4月撮影
畑帰りにいつもの公園を散歩した。桜は木によって二分咲きから七分咲き。後2,3日で満開のソメイヨシノが見られるだろう。
足腰が利くうちに冥途の土産にと,3年前に吉野山に出かけた。盛りはやや過ぎていたが,ヤマザクラを中心とする200種類の桜が,高低差のある斜面にまだ咲き乱れていて,ソメイヨシノ群落の一斉咲きとは異なる風情で見飽きなかった。その時詠んだ拙首を恥ずかしながら。
旅路来て三日遅れの吉野山 一目千本葉桜五百
吉野山下る坂道七曲り右に左に花吹雪舞う