STUDIO GREY blog

イラストあります…でも、無料素材ではありません

#9 『あさま山荘』事件

2002-02-20 13:27:00 | STUDIO GREY Diary
1972年2月19日。
連合赤軍兵士数名が、あさま山荘の管理人を人質にして立て籠り、十日間に及ぶ警察との攻防が始まる。警察側は、犯人からの銃撃や冬山の寒さと闘いながら、人質救出のため十日目の強行突入を決行。人質を無事救出、犯人逮捕で幕がおりる。
この攻防戦によって、警察官2名、一般民間人1名の死者を出す。

昨日、現場付近の慰霊碑の前で慰霊祭が行われたというニュースを見る。
あれからちょうど30年が経過した。
当時、私は8歳の小学校3年生である。
テレビでは、毎日一日中繰り返し現場の状況を伝えていたように思う。休み時間の職員室では、先生達がテレビを見て何か話していたようにも思う。家に帰れば、やはり親達がその様子を見つめている。
赤軍とは何かとか、何のために立て籠ってるかとか、警察はなぜ銃撃を受けているのかとか、そういったことがわからないまま、ただ子供心に「どうなるんやろ?」とワクワクしながら、一緒に事の成り行きを見ていたような気がする。冒頭に書いたことは、大きくなってからの追記憶でしかない。

思えば、あの頃の警察は犯人逮捕にかける意識が高かったように思う。と同時に、もう少し背景のわかりやすい事件が多かったということもあるのだろう。最近は、警察の検挙率がかなり落ちているということも聞く。
確かに、動機の不明なサイコパスやネット犯罪などが増えて、対応が困難になっていることもあるのだろう。犯罪の増加に人員が追い付かないという話もある。
反して、警察官のサラリーマン化ということも聞く。警察官の不祥事などの顕現もその一例かもしれない。犯人の自首や、一般からの情報によって逮捕に至ったというケースも増えているという。
決して警察官がすべてダメとは言わないが、もう少し意識を高く持ってくれるようにと思います。国民すべてに逮捕権は与えられているけれど、捜査権を持っているのはあなたたちですから

『あさま山荘』事件から30年。「俺も歳くったなぁ」なんて思いながら、ふと、こんなことも思ってしまった昨日のニュースでした。

2002.2.20 Wed.  小川 篤