STUDIO GREY blog

イラストあります…でも、無料素材ではありません

#10 ファウンデーション

2002-02-27 15:14:00 | STUDIO GREY Diary
先日、1年半ほどかかって、ようやく『ファウンデーション』シリーズを読み終えました。アイザック・アシモフ氏の、『銀河帝国興亡史』のシリーズ作品です。
出版順ではなくて、物語の時系列に沿って読みたかったので最終巻が出るまで温存してまして、読み出したのが1年半ほど前の事。(アシモフ氏としては、物語の間を埋める話を書き重ねたかったようなのですが、それも叶わずお亡くなりになってしまいました。)
最初の『ファウンデーションへの序曲』から『ファウンデーションの誕生』『ファウンデーション』までは、そこそこ順調に読み進んだのですが、『ファウンデーション対帝国』の〈ザ・ミュール〉の物語でちょっとつまづいてしまいました。
ここで2~3ヶ月間があいて、また読み出す。
そして、『第二ファウンデーション』を読み進むのですが、この中の〈ファウンデーションによる探索〉でまた挫折。半年ぐらいの間があく。
でもって、なんとか読み終え、『ファウンデーションの彼方へ』を読み、『ファウンデーションと地球』を読みかかったところでまた挫折。
3ヶ月ぐらい経ったところで再度読みはじめ、先日ようやく読み終えました。
いや~、長かったですわ。

それにしても、氏の力技(?)には驚きました。全く別の話として出版してた『銀河帝国興亡史』と『ロボットシリーズ』をつなぎ合わせてしまうのですから。(他の作品も関連してくるのですが、大筋としてはこの2つのシリーズです。)
しかも、それが強引につないだ感じではなく、いかにも最初から予定してましたって感じでうまくつながっていて、あまり違和感がない。(といっても、両シリーズとも、途中からつなぎ合わせることを意識して作品数を重ねてますから、当たり前と言えば当たり前の事ですね。)
ただ、できればもう少し生きていただいて、物語の厚みをより一層深めてほしかったとは思います。

そういえば、他のSF作家が『新・銀河帝国興亡史』としてこのシリーズを書き継いでいます。現在、ハードカバーで3作品が出版されているようです。
これは悩ましいところではありますねぇ。どのぐらいアシモフのタッチが生かされているのかどうかが、気になるところではあります。

ちなみに、これから読んでみようかなと思う方に。『ロボットシリーズ』は『鋼鉄都市』からでいいかと思います。そして、『裸の太陽』『夜明けのロボット』『ロボットと帝国』と続き、『ファウンデーションへの序曲』へつながります。

ところで、フランク・ハーバート氏の『デューン』のシリーズって、『砂丘の大聖堂』で終わってるのでしょうか?どなたかご存知ないですか?
このシリーズも完結してから読もうと思ってまだ残してあるのですが、作者も亡くなられてるしここまでなのかもしれませんが。
まだ、アーサー・C・クラークや、ロバート・A・ハインラインや、ジェームス・P・ホーガンなどの、買っただけで読んでない本がたまってますから、そのへんから手を付けるとしますか。

今回、なんかすごくマニアックですかね。 失敬!!

2002.2.27 Wed.  小川 篤


#9 『あさま山荘』事件

2002-02-20 13:27:00 | STUDIO GREY Diary
1972年2月19日。
連合赤軍兵士数名が、あさま山荘の管理人を人質にして立て籠り、十日間に及ぶ警察との攻防が始まる。警察側は、犯人からの銃撃や冬山の寒さと闘いながら、人質救出のため十日目の強行突入を決行。人質を無事救出、犯人逮捕で幕がおりる。
この攻防戦によって、警察官2名、一般民間人1名の死者を出す。

昨日、現場付近の慰霊碑の前で慰霊祭が行われたというニュースを見る。
あれからちょうど30年が経過した。
当時、私は8歳の小学校3年生である。
テレビでは、毎日一日中繰り返し現場の状況を伝えていたように思う。休み時間の職員室では、先生達がテレビを見て何か話していたようにも思う。家に帰れば、やはり親達がその様子を見つめている。
赤軍とは何かとか、何のために立て籠ってるかとか、警察はなぜ銃撃を受けているのかとか、そういったことがわからないまま、ただ子供心に「どうなるんやろ?」とワクワクしながら、一緒に事の成り行きを見ていたような気がする。冒頭に書いたことは、大きくなってからの追記憶でしかない。

思えば、あの頃の警察は犯人逮捕にかける意識が高かったように思う。と同時に、もう少し背景のわかりやすい事件が多かったということもあるのだろう。最近は、警察の検挙率がかなり落ちているということも聞く。
確かに、動機の不明なサイコパスやネット犯罪などが増えて、対応が困難になっていることもあるのだろう。犯罪の増加に人員が追い付かないという話もある。
反して、警察官のサラリーマン化ということも聞く。警察官の不祥事などの顕現もその一例かもしれない。犯人の自首や、一般からの情報によって逮捕に至ったというケースも増えているという。
決して警察官がすべてダメとは言わないが、もう少し意識を高く持ってくれるようにと思います。国民すべてに逮捕権は与えられているけれど、捜査権を持っているのはあなたたちですから

『あさま山荘』事件から30年。「俺も歳くったなぁ」なんて思いながら、ふと、こんなことも思ってしまった昨日のニュースでした。

2002.2.20 Wed.  小川 篤