#20

アメリカの態度がよくわからない。戦争を始める基準は何なのか？
イラクは、ＵＮＭＯＶＩＣ（国連監視検証査察委員会）の査察を（しぶしぶ）受け入れ、武装解除する（した？）ようなことも言っているようであり、今のところイラクからの提出資料を精査中である。
一方北朝鮮は、ＩＡＥＡ（国際原子力機関）の査察官を国外退去させ、ＮＰＴ（核拡散防止条約）からの脱退もほのめかしていて、武装も固めると言っている。
どちらかと言えば、北朝鮮のほうが急を要するように思うのだが、相変わらずブッシュはイラクに対して強硬姿勢をとり続け（宣戦布告状態である）、北朝鮮には対話での解決へと軟化している。
イラクには、アルカイダとの関係やイスラエルへの憎悪、あるいは石油資源の確保もあって強硬になり、北朝鮮には、日本や韓国が地道に対話を探っていて、戦力もイラクほどではないと安心しているのかもしれない。
それでもやはり、今の時点でどちらがより危険な態度をとっているかといえば、北朝鮮のほうが危なくみえるのだが、思い違いだろうか。
『イラン・イラク戦争時にイラクを援護したのに、戦争後言うことを聞かなくなった』という理由で、イラクのほうがより危険だということなのか？

安全保障については、アメリカの理屈だけに振り回されないほうがよいと思うのだが、北朝鮮があれだけ挑発しているにも関わらず、インド洋へ派遣したイージスを戻さない（戻せない）日本政府はどこを向いているのだろう？

2003. 1. 16 Thu. 　小川　篤